「大荒れの婚礼」
ちょっと今では言えないような話なので、話半分で聞いて頂きたいエピソードがある。
帝国ホテルでの婚礼披露宴は年間1000件は超えていた。
土日祝日、平日も含めとにかく多かった。
披露宴の予約、宴会場の押さえ、等々は殆ど宴会予約課で行う。
私共現場の者は、当日初めて御家族の方々とお会いする。
当然、新郎新婦ともその日に対面し、ご挨拶をする。
特に、それぞれのご両親への最初のご挨拶は一番気を使った。変な言い方だが、全てのご家族が喜んでいるわけではないからである。
ご家族内の事は分からないが、挨拶をした段階である程度感じることもある。
いずれにしても、我々にとっては毎週担当しているとはいえご両家の緊張は相当なもので、その緊張をいかにほぐすかが大事だった。
丁寧過ぎても、馴れ馴れしい態度でも、勿論駄目である。
御家族にとっては一大イベントなので当然の事、気を遣って使いすぎることはないのである。
披露宴の予約について少し書いてみる。
今はネットなどでの予約なのだろうが昭和の後半から平成にかけてはご当人ふたりが来館され申し込みをされた。
日時と人数氏名等々記載して宴会場を見て決定されると、申込金20万円を支払い、決まる。
その後3~6ヶ月程細かい打ち合わせをする。
その間は当日お世話をする我々はほとんど参加しないのだ。
宴会予約課の書いたオーダーペイパー(op)を毎日現場担当の者がチェックしていく。
来賓名簿が届くことはまれで、閣僚や財界の役員が来られるとき、または今でいう反社会的(いわゆる組の方)出席などの時のみである。
この名簿が届くまでは分からないのである。
内容を見て現場担当者も決まることが多い。
当日までわからないことも、ままあった。
(続く)
徳川おてんば姫(東京キララ社)
ちょっと今では言えないような話なので、話半分で聞いて頂きたいエピソードがある。
帝国ホテルでの婚礼披露宴は年間1000件は超えていた。
土日祝日、平日も含めとにかく多かった。
披露宴の予約、宴会場の押さえ、等々は殆ど宴会予約課で行う。
私共現場の者は、当日初めて御家族の方々とお会いする。
当然、新郎新婦ともその日に対面し、ご挨拶をする。
特に、それぞれのご両親への最初のご挨拶は一番気を使った。変な言い方だが、全てのご家族が喜んでいるわけではないからである。
ご家族内の事は分からないが、挨拶をした段階である程度感じることもある。
いずれにしても、我々にとっては毎週担当しているとはいえご両家の緊張は相当なもので、その緊張をいかにほぐすかが大事だった。
丁寧過ぎても、馴れ馴れしい態度でも、勿論駄目である。
御家族にとっては一大イベントなので当然の事、気を遣って使いすぎることはないのである。
披露宴の予約について少し書いてみる。
今はネットなどでの予約なのだろうが昭和の後半から平成にかけてはご当人ふたりが来館され申し込みをされた。
日時と人数氏名等々記載して宴会場を見て決定されると、申込金20万円を支払い、決まる。
その後3~6ヶ月程細かい打ち合わせをする。
その間は当日お世話をする我々はほとんど参加しないのだ。
宴会予約課の書いたオーダーペイパー(op)を毎日現場担当の者がチェックしていく。
来賓名簿が届くことはまれで、閣僚や財界の役員が来られるとき、または今でいう反社会的(いわゆる組の方)出席などの時のみである。
この名簿が届くまでは分からないのである。
内容を見て現場担当者も決まることが多い。
当日までわからないことも、ままあった。
(続く)
徳川おてんば姫(東京キララ社)