情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士(ヤメ蚊)日隅一雄

知らなきゃ判断できないじゃないか! ということで、情報流通を促進するために何ができるか考えていきましょう

放送法改正阻止のため、政府発表について取材ボイコットしてはどうか!~民主主義の危機を前に

2007-02-27 06:52:03 | メディア(知るための手段のあり方)
日経によると、【総務省は21日、事実を曲げた内容の番組を放送した放送局に再発防止計画の提出を求める措置を放送法で規定する方針を決めた。今国会に提出する放送法改正案に盛り込む。関西テレビの情報番組「発掘!あるある大事典2」の捏造(ねつぞう)問題を受けた対応だが、政府による報道機関への監督強化にもつながりかねず、「報道の自由」を巡って懸念する声も出ている】という。

改正について配布された資料によると、①NHKの受信料支払義務化、②国際テレビ放送への命令放送などのNHKに関するもののほか、③再発防止計画の提出に関する条項が定められることとなるようだ。

【安倍晋三首相は21日夕、記者団に「報道の自由に対する権力の圧力はあってはならないが、捏造はひどい話だ。それに対応があるのは当たり前」と述べ、法改正に前向きな意向を示した】という。

確かに捏造はひどいが、それを政府が監督することまで許されるべきか否かは、まったく違う話だ。

そもそも、NHKを受信料支払義務化する(法律で支払い義務を定める)ならば、テレビ受像器を有している者全員がNHKの予算について口を出すことが出来なければならない。したがって、国会を通じた予算チェックを廃止し、テレビ受像器所有者全員による予算チェック、少なくともテレビ受像器所有者の代表者によるチェックが必要だ。

テレビ受像器を有している者全員から金をふんだくっておいて、チェックは国会がしますよ…では、理屈に合わない。

しかも、流される放送は、政府の圧力が掛けられてゆがんだものとなるわけだ…。

まさに、民主主義の危機…。民放各社が記者会見を一切拒否するくらいのことをしてみてはいかがか。







★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて)
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日本人はボウフラか?~伊吹文科相の大和民族統治・同質発言

2007-02-27 01:55:45 | そのほか情報流通(ほかにこんな問題が)
 伊吹文科相がとんでもない発言をした。25日、長崎県長与町で開かれた自民党長与支部の大会で講演し、「大和民族がずっと日本の国を統治してきたのは歴史的に間違いのない事実。極めて同質的な国」と発言したというのだ(読売)。

 しかし、事実と異なることを堂々という態度には怒りを通り越してあきれるしかない。歴史上はっきりしているだけでも、アイヌは数百年前まで日本の一部を統治していたし、そもそも、大和民族たって、縄文人と弥生人ではまったく違う民族だったわけだから、「大和民族がずっと日本の国を統治してきたのは歴史的にまったく不正確な事実」なわけだ。本当にこういうのが日本の教育行政の顔である文科相だなんて恥ずかしい限りだ。
 
 ところで、今日、弁護士会で、ドゥドゥ・ディエンさん(人種主義等に関する国連特別報告者)の講演があった。(日本に関するレポートはこちら。参照ニュースはこちら

 講演の中で、ドゥドゥ・ディエンさんは、多文化社会の到来が避けて通れない中、反動的に、民族のアイデンティティを訴えようとして、単一民族であることを強調する政治家が現れると警鐘を鳴らした。
 
 そして、それに対抗するには、あらゆる国が多民族で構成されている事実を認識することだと説明した。

 日本も多民族国家であり、それは厳然たる事実だ。文科相の発言は、事実の捏造という意味では、あるある問題よりも深刻だ。事実をねじ曲げようとする者に文科相の資格はない。

 しかし、日本人が同質だと言って民族意識を煽りたくっても、日本人はボウフラじゃあるまいし、日本列島に突然、湧いて出たわけでもあるまいに…。いやいや、いまどき、ボウフラだって湧いて出るのではなく、蚊が卵を産むから発生するってことは子どもでも知っている…。

 



★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて)
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