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今日の筆洗

2021年01月09日 | Weblog
 「米社会の深刻な分断とその分断を抑えられなかった結果である」と厳しく断じている。米連邦議会を襲ったあの暴力を中国のメディアはどう報じているのか知りたくて、グローバルタイムズのサイトをみた。中国共産党機関紙・人民日報系の英字紙だ▼辞書を手に読んだ社説には「分断は深刻すぎる…影響は長く残るだろう」ともある。いかにもとうなずいたが、その先で展開されるのが、米国の二重基準への批判である。香港では暴力的行動が「美しい光景」として描かれるのに、米国では混乱に関わった人が、「暴徒」と呼ばれると▼香港に関し、民主派弾圧と批判する資格は米国にないという主張だろう。連邦議会の暴徒と香港の民主派を一緒にしてはならないと思うが、米国の混乱をしたたかについた主張にもみえる▼香港で起きている事態には、当局のしたたかさを感じる。権力移譲をめぐって米国が混乱し、人権にうるさい欧州の国などが、自国のコロナ禍で「余力」をなくしている時機を狙っているようだ。香港警察は先日、民主派の元議員らを実に五十人以上、香港国家安全維持法違反の疑いで逮捕している▼過去最多の人数という。多くが保釈されたようだが、法施行から半年あまりで、速く、ときに静かに一国化が進む▼「暴徒」と並べられた香港の民主派は非難の声を上げている。米国の混乱は逆風であろう。