糖分は脳の大切なエネルギー源。ちなみに、睡眠中も脳は動いているから、朝の起床時は脳のエネルギー残量はかなり少ない状態にある。時間がないからといって朝食を抜くのは、パフォーマンスの面で得策ではないのだ
砂糖は脳のエネルギー源、とはよく耳にする話。確かに、最近はお菓子の販売ブースを設置したオフィスをよく見かけるし、定期的に糖分を摂った方が仕事の能率アップにつながるのは事実なのだろう。
しかし一方で、口にする糖分の量が増えると、太ってしまわないかと不安にもなる。
ただでさえ、飲み過ぎ・不摂生でお腹まわりのたるみが気になる今日このごろ…。
夏までに引き締まったボディを整えるためにも、やっぱり甘いモノは控えめにしておくべき!?
「甘いモノを食べたからといって、即太ると考えるのは誤りですよ。
糖分を過剰に摂り過ぎると肥満の原因になるのは事実ですが、即効性のあるエネルギー源として、とても有効なんです」
そう語るのは、『なるほど!食の新常識』(トランスワールドジャパン)の著者で、日本ホリスティックセラピストアカデミー校長の加藤雅俊先生だ。
「糖分は摂取するとすばやく血糖値が上がるため、太りやすいものと誤解されがちですが、すぐに分解されて血液に乗り、エネルギーとして体中に分配されるため、消費されるのも早いんです」
加藤先生によれば、摂取した糖分は体内で分解され、最終的にブドウ糖になる。脳はこのブドウ糖を唯一のエネルギー源とする器官であり、時折、無性に甘いモノが食べたくなる時というのは、脳がエネルギー補給を求めているサインなのだとか。
この欲求を抑えるために適度な糖分を補給することは、ダイエットの妨げになるどころか、脳にとって非常に良いことなのだ。
「たとえば、休憩時のコーヒーに3gのスティックシュガーを1本まるごと入れたとしても、カロリーで換算すれば、茶碗1杯分(180g)の白米の1/10程度にしかなりません」
つまり、甘いモノも摂り方次第。
脳が糖分を欲するたびに、飴やチョコレートなどでこまめにエネルギーを補給することで、脳からの空腹サインを抑えられ、ダイエットに付き物の飢餓感を軽減できるのだ。
食べ過ぎず、それでいて完全に絶ちはしないこと。上手にダイエットするためには、いかに甘いモノを味方に付けるかがカギといえる。