シチズン コスモトロンです。電池交換のご依頼です
【シチズンの歴史】シチズン時計は、1918年に「尚工舎時計研究所」として東京で創業。 1930年には「シチズン時計株式会社」と社名変更。 以来、真摯に時計づくりと向き合ってきた老舗企業である。 社名にある「シチズン」は、「市民に愛されるように」というモノづくりへの熱い想いを込めて名付けられた企業で本社は西武新宿線「田無」にあります。当店からは4駅と非常に近くに本社・工場があります。
今回のご依頼品は非常に珍しい時計で、かつ内装もキレイな状態でしたので、お客様に撮影の許可頂きブログにて紹介することとなりました。
シチズン コスモトロンは電池を動力源に機械式時計の機構で時を刻む「電磁テンプ式時計」(シチズンは「電子時計」と呼ぶ)。1972年前後に発売。動力機構以外は機械式時計と似ていますので精度は機械式と大差ありませんが、振幅が一定であることから理論上は機械式時計よりも精度は高くなります。当時は手巻きをせずに放置しておいても「止まる事がない時計」は画期的な製品として受け入れられたようです。一方で同時期(1969年~)、セイコーのクオーツ腕時計が登場したことにより「電磁テンプ式時計」は数年で姿を消してしまう運命にありました。
当時は非常に画期的な機構でしたが、クオーツの台頭により商品寿命は短く市場に出回った数も少ないようです。
機械式時計の「ゼンマイ」がある位置に「電池」が入ります
電池交換時もすぐにテンプが振り出し小気味良い感じでした。
修理時は、部品調達等困難なことが予想されますので、「まずは大切にお使い下さい」とお伝えしました。水気はもちろんですが、テンプ式ですので衝撃の影響も受けやすい事併せてお伝えしました。
このような年代物に携わることが出来良かったです。