私の母校でもある上石神井中学校のソフトボール部が、今年８月、第22回 全日本中学生男女ソフトボール大会に東京都代表として出場しました。
2022年8月13日（土）～15日（月）に開催されました。
過去２回当ブログにて紹介しましたが、結果は全国ベスト８！ 素晴らしい結果です。
選手やスタッフ、親御さんも含め周辺の方々の想像できない程の努力が実を結んだ結果でしょうね。
暑い中での試合ご苦労様でした。
大会が終了し、関係者の方が来店し、結果報告とお土産頂きました。
お土産は
大会記念のクッキーです。「いかにも」ですが購入する側の迷いも無く、頂戴する側にも、「なるほど！」と分かりやすい良いお土産ですね。ありがとうございます。
結果報告と皆さんの記念写真、トーナメント表も頂戴しました。
部員の方々には、充実しすぎた。夏休みとなったのではないでしょうか？
新学期からも引き続き色々な事に挑戦し続けてもらいたいものです。
「電波を受信して正確な時を刻み続ける電波時計」･･･ですが、「時間が合わない」とご相談下さるお客様が増えています。
普段は全く手のかからない電波時計ですが、一旦ズレや止まりが発生すると中々手ごわい相手となります。
こちらのお品物「PM2:53」をデジタル部は表示していますが、針は「2:47」デジタルとずれています。
撮影時の時刻は14:53ですので『デジタル部は正確に時を刻んでいるが針部が間違っている』となります。
「デジタル部の時刻は合っているので電波受信に問題は無く、針だけのズレなので針部に問題がある」結論付けることが出来ます。
このような場合「針の基準位置再設定」で対応出来ることが多いです。
基準位置とは、時刻を表示するための基準としている針の位置のこと。「基準位置」を基準として、時刻補正います。
「基準位置」がズレていると、どれだけ補正や電波受信しても、基準がズレているためズレ続きます。
電波時計も種類が多い為、「一律でこのように作業する」ってことがありません。メーカーさんやそれぞれの機種により操作方法が違います。
今回のご依頼品もマニュアル参照しながらの作業です。
針の基準位置操作の場合多くは0:00:00に針を一旦合わせ、時計に基準位置設定し直します。
合わせたあとはそのまま通常の時計モードに合わせると普段よりもはるかに早く針が動作し、現在時刻にピタッと合って時を刻み直します
デジタル部PM3:02 針も15:02を指し示しています。
使用者が合わせることも可能ですが、マニュアルが無いと無理な作業です。
電波時計の不具合あった時に「基準位置」とのキーワードが出てくると良いのですが･･･
時計用革バンドを交換する際に、大切な要素としてケース幅と、尾錠幅の２点の大きさの問題があります。
こちらの２点で注意することはケース幅や尾錠幅より狭いバンドを入れると隙間が発生し、使用中に動き擦れることで切れやすくなります。
当然幅広いモノは痛めて装着させることになるのでNGですね。尾錠にはブランドマークやロゴが入っていて、革バンド自体を交換しても尾錠は純正品ですので、全体のブランドイメージを損ねるようなことはありません。上記画像ではケース幅ピッタリですが、尾錠は専用品ではありません、交換時に合うバンドが無かったのではないでしょうか？
ブランド品に多くある事例として、『汎用品でケース、尾錠ピッタリのバンド』を探すことが難しい事が多いです。各ブランド毎にデザインの考え方があるようですね。
今回ご依頼品は、以前の交換時に専用中留の使用は諦め、汎用革バンドへ交換しましたが、やはり雰囲気が違うと思われ、革バンドが痛んだタイミングで純正中留使用出来るバンドお探しにご来店頂きましたが、やはり汎用品では見合う商品無く、「新規作成をご案内しました」。
新規作成とは職人さんへのオーダー品の事で、サイズ・色見・素材等、お好みで作成出来ます。
その分、料金は増します。
保管して頂いた革バンド
今回の新規作成分です
お客様からの要望事項は全てクリアーしたお品物が到着しました。
料金は割高ですが、良いお品物の販売が出来そうです。
バンドメーカーさんによると、「バンド作成職人さんの高齢化は進んでいて、5年後以降が不安」とお話ありました。素晴らしい技術ですので、是非継承し続けてもらいたいものです。
時計業界全体にも似たような事例が多くありますので、私共のような技術者は減っていく一方なのだと感じ寂しく思いました。
本日お休み頂いております。
久しぶりに予定の無い休日ですが、１０月に開催する、商店街のイベント準備の日となりました。
数年、コロナ禍で商店街のイベントもほとんど行うことが出来ない現状がありました。
過去何度も実施してきた、集客型のイベントは集客自体への不信と主催側の人出不足から開催困難と判断し、商店街の各店舗で個別に実施し、来店客に抽選をしてもらい、次回以降の来店動機に繋げることが出来ればとの思いで今回は実施することとなりました。
開催に向けた会議では、諸先輩方の地域への感謝と、工夫をしてお客様に安心してお買い物をしてほしいとの思いも感じることが出来ました。
私は会計係ですが、イベントマニュアルやポスター等の下書き作成中です。楽しい作業です。
一日すぐに経ってしまいそうです。
セイコーのお品物です。
２針の棒字凄くシンプルな文字板ですが、視認性は抜群です
こちらのお品物は当店で14年前に修理を手掛けたお品物、最近時刻に狂い（遅れ）発生とのことで再度修理します。14年間無事に動作してくれたのであれば前回の修理は成功と言っても問題ないでしょうね。
植字の立体感も判って頂けるかと思います
植字は前回修理時に裏側から接着も施してありこちらも無事のようです
「以前に手掛けたお品物が相応の期間を経て再度修理」になることは、技術者として嬉しいことと感じました。「以前の自身」に負けぬよう丁寧な作業したいと思います
昨日紹介した電池液漏れ被害のあったムーブメントです。液漏れの様子は酷く、今後お客様に安心して使用頂くには「機械交換」が最善策と考えお見積り致しましたが、予算と合わずキャンセルになりました。キャンセルになってしまっても時計自体はお客様のモノですので通常返却ですが、お客様から「教材として使用して下さい」と頂戴出来ました。ありがとうございます。
状態は良くないですが、どの程度洗浄効果あるのか、また動作するのか試してみたいと思います
洗浄による変化（受板）
（電池接点）
ムーブメント
洗浄作業自体も通常の倍程度の時間を掛けて実施
「こびり付き」「腐食」は見受けられず洗浄の効果ははっきりと見ることが出来ました。
折角なので、洗浄➩組み上げ➩注油 と一通りの作業行い終了です。
電池交換し動作確認した所、不動でした。
原因は回路（画像上部の黒部品）への液漏れの影響と思われます。
回路交換実施した所、動作しました。結果として当初のお客様への「機械交換」提案は正しかったことが判り安心しました。
交換になった回路は見た目のダメージは見受けられませんでしたので、「大丈夫」と考え洗浄作業に入りましたが見立てが甘かったようです。
電池交換はお早めにお願いします
電池交換のご依頼品ですが、裏蓋を開けると違和感が･･･
電池の液漏れが発生しています。状況精査するため、文字板や針は外し確認作業です
電池押え板を外し、電池自体が確認出来ますが、電池周囲に粉状のモノ
電池は粉だらけになっています。
「数年は見ていなかった」とお客様からお話ありました。
この状態になるには少なくとも電池残量無くなってから２年程度は掛かるのではないかと思います
電池外した所です。接点部にもかなり影響が出ています
接点部を接写しましたが、やはり影響が出ています
【電池液漏れの詳細と説明】
過去記事の引用ですが電池液漏れの詳細です。液漏れについての説明です
液漏れ（漏液）の原因としては「過放電」によるものが多いです
「過放電」とは、電池電圧が時計を作動出来ない量（＝電池切れ）になってからも放電している状態のこと。
「過放電状態」になると電池内部に水素ガスが発生し、その水素ガスによって内圧が上昇し膨らみます、膨らんだ電池がそのまま軽度でも、破裂若しくは破損してしまうと、入っている機械やユーザーの人体に被害が及ぶ可能性ありますので、安全弁（微細な穴）から水素ガスを放出し電池の破裂を防ぎます。
その時に電池のアルカリ液も同時に放出され、リード板を伝ってムーブメント内部にアルカリ液が流れ込み、回路等の部品に不調をきたします。
電池自体の変化としては①電池切れ ②電池自体の膨張 ③破裂防止のため内部水素ガスとアルカリ液の放出 ④当初は液体 ⑤時間経過とともに乾燥し粉状へ
また、リード板がアルカリ液によって腐食し、接触不良起こすこともあります。
時計が止まっていたら早めの電池交換おススメしています
エルメスのお品物です。
分解掃除のご依頼です
３針、３時位置カレンダーです
数字の配置もゆっくり見ると面白いですね、多くの数字は中央部に対して数字表記されていますが「６」だけ向きが異なり、「12」「6」が下向きになっています。
一見すると違和感がない事も凄いと思いました
【エルメスと時計の関わり】1920年頃からはジャガー・ルクルトやユニバーサルなどの時計メーカとの共同作業で時計を作成。1978年にスイスのピエンヌでエルメスの時計専門の子会社「ラ・モントル・エルメス」を設立させ、本格的に時計の製作に乗り出します。
ムーブメントはETA956.112です
これから修理します。
レイモンド・ウェイルのお品物です。分解掃除のご依頼です
２針３時位置カレンダー 精緻な文字板です。
【レイモンド・ウェイルの始まり】ブランド立ち上げは1976年、歴史あるスイスの時計業界はクォーツショックに喘いでいるなか、あえて新しい時計ブランドを作り出すことは、言うなれば逆境の中でのスタートだったのです。
【パルシファル】1990年にメンズ＆レディースコレクションが販売。コンプリケーション、上質な素材、細部にこだわった仕上げ、革新的デザインを独自の形で組み合わせたものです。
↑公式サイトから引用
非常に繊細な文字板です。とても素晴らしい出来だと思います
リューズも凝った形をしています
ムーブメントはETA955.122
これから修理します
当店では、主にバンビさんの時計バンドの品揃えをしています。
古くから営業さんとのお付き合いや、最大手のメーカーさんですので安心して日頃お付き合いしています。
今年に入ってから
革・クサリともに値上げが続いています。
バンビさんによると
生産におけるオペレーションの改善、品質の維持といった様々な企業努力を積み重ねてまいりました。
しかしながら、原材料費・加工費・物流費等の高騰が続くなか、
現行の価格を維持することが困難な状況となりました。
その為、誠に勝手ながら2022年5月16日に時計ベルトの一部商品におきまして
価格改定を実施させていただきます。
↑バンビホームページより引用
身の回りのモノも含め多くのモノが値上げしている状況下ですが、時計バンドも例外ではないようです。
他バンドメーカーさんも同様に値上げしている様子です。
値上げ幅ですが、おおよそ10％程度。
現在も多くのモノで続いている値上げ。
個人的な意見ですが、このままでは他の商品同様、時計バンドも『再度の値上げ』あるような気がします
