◇◆◇帰って来た嗜好の隠れ家blog◇◆◇

嗜好な事や色々の思った事を再び書き連ねます。

ゴールデンスランバー 観劇後感想

2010年02月27日 12時29分23秒 | 映画
SMAP香取慎吾さんの番組、smaステーションにて、この映画を、香取君が絶賛して居たのを見て、観たくなり行きました。

事前には、TVCM以外の予備知識が無い状態で、観に行きました。
CMから想像するに、何者かに(テロリストの類)嵌められ、
犯人に仕立て上げられて逃亡し、真犯人を捜すミステリー的サスペンスだと思ってました。
しかし、物語が始まってから、暫くすると直ぐに、
そう言う認識で観てた自分は、この映画に対して凄い違和感を感じている事に気付きます。

何だか怖いんです。

ミステリー的サスペンスを観ている筈の自分に、無い系統の恐怖感が感じるのです。
この恐怖感が、漠然と感じていた違和感なのだと気付いた時に、
その恐怖感の原因と言うのが何処に有るのか?と言う事を考えながら観てました。

その恐怖と言うのは、ミステリー的サスペンスを見てる時の、ドキドキ的な感覚よりも、
ホラー映画を観ている時の恐怖感に、非常に近い感覚でした。
もっと言うと、怖い話系の時の「世にも奇妙な物語」を見ている時に感じる恐怖でした。

それで、その原因に思い当たる事に気付きました。
それは、幾ら犯人と疑われて居るからとは言え、
警察が簡単に、主人公を殺そうとする行動に有るのだと、気付きます。
物語開始の早い段階に起こる、首相暗殺事件直後に、
まだ主人公が、“ただの不審者。”と言う段階で、
お巡りさんが簡単に主人公に発砲して来たのが良い例です。

当初、テロリスト的な真犯人が居て、それを発見する。
的なストーリー展開を想像して来た筆者は、
それは違うと気付きます。

世にも奇妙な物語の、怖い話の時に感じる恐怖感と同じだ。
と書きましたが、まさにこの映画の世界は、
国家権力が、非常にやばい組織に成ってる。と言う設定の、
奇妙な世界に、主人公が迷い込んでしまったのだと考えると、
この恐怖感が凄く納得できました。

他にも、物語初期の頃は、大学時代の親友を含め、
街の人々が、誰が味方で、誰が敵かが、判らないのもスリリングで、
登場人物の中には、連続殺人鬼も登場したりして、
更にスリルとホラー的恐怖を掻き立てます。

物語の中心は、その普通じゃ無い国家権力から、主人公は逃亡を繰り返すのです。
その中で、作者がメインとして伝えたかったのは、
友人を始め、人々との信頼や友情が大切だ。と言う事です。

その想いが、この物語の題名「ゴールデンスランバー」に込められて居るようです。
このゴールデンスランバーとは、ザ ビートルズの解散直前の頃に歌われた曲の一つ。
この頃のメンバーは仲が悪く、それぞれの気持ちもバラバラ…
そんな中、メンバーが帰った後に、一人スタジオに残って、
気持ちがバラバラのメンバーの演奏を、一つの曲として完成させようと、
編集作業をして居た、ポール・マッカートニーは、どんな気持ちで編集して居たのだろう?
と言う事を、大学時代の親友達と、曲を聴きながら想像します。
その中で、「ポールは、この曲を一つの曲として纏め上げれば、
メンバーの気持ちも、また一つに纏まってくれる。纏まって欲しい!と思って、
作ったんじゃないかなぁ~…」と言う想いを吐き出します。

これが、この物語のテーマ、信頼と友情への想いと繋がって行くのです。
劇中、街の人々や親友・元恋人との繋がりの尊さ、
その中で、それが逃亡の助けに成って行きます。
そして、国家権力との攻防の末はどうなったのか!?
と言うのがこの物語です。

恐怖有り、友情有り、そして笑いも有り。
な映画、事前にハードルが上ってしまったので、
その辺を考えると、マイナス要素は無きにしも有らずでしたが、
普通に楽しませて貰いました。

あ、お勧め3点の一つ、“笑い”ですが、
これは、監督が、スリルだけじゃ無くて、笑いの要素もちゃんと有りますよぉ~
的な感じで、劇中ちょくちょく挿入して来てたんですが、
残念ですが、筆者含め、この日の同劇場のお客さん達には不評だった様で、
殆どが滑り捲くってたのは、此処だけの秘密です(苦笑)

あと、役者に関しては、やはり香川照之さんは凄いです。
筆者の中では、現在国内の中堅どころの役者さんの中では、
彼の演技力が一番だと思っています。
冷徹な追跡者として、この映画でも、その実力を遺憾なく発揮してました。


ゴールデンスランバー(公式web)

アバター

2010年02月09日 17時12分44秒 | 映画
大ヒットで話題の「アバター」観て来ました!
とは言っても、行ったのはもう2週間位も前なのですが…(汗)

入場者数ランキングも2位にダウンし、
早くしないと旬を過ぎちゃうよ!(もう過ぎた?)
と言う事で、書いてみます。

しかしそこは大ヒット映画なので、
blogでのレビューも書いてる人は一杯居ますので、
そんなに真新しい物でもないですし、
自分のレビューもあまり変わり映えはしないので、
その辺はご了承下さい。

さてこのアバター。
売りは何と言っても3D立体映像ですが、
個人的には、中学生時代に見た、東京ディズニーランドの、
マイケル・ジャクソンの3D映画、「キャプテンEO」から、
そんな劇的に凄く成った様には感じなかったのですが…(汗)

正直、筆者はあまりCGを多用する作品と言うのが好きじゃ無いです。
と言うのは、どんなに大掛かり映像だとしても、
所詮CGだから…
と、何処か冷めて観てしまうからです。
ですので、昨年の予告を見た時も、
うぁ~CG映画だぁ~ これは多分観ないなぁ~
と思ってた記憶が有るんですが、
その全容が明らかに成って来ると、
ストーリーが面白そうかな?と思い、
観る気が沸いて来ました。

それで、実際に観た時には、
当初から映像が綺麗だ。と言うのを売りにするだけ有って、
映像は本当に綺麗でした。
高所恐怖症の血筋で有る、筆者の一族。
とは言え、作り物のCG映像には変わりは無い筈ですが、
高所の映像では、そのリアル感で、
本当に下半身の大事な所が縮み上がりました(苦笑)
なので、凄いと思いました。

後、表情のリアルさ。と言うか、細かい表情表現がされて居るのも凄いですね。
多分俳優の実際の表情の演技からサンプリングされていると思われ、
表情に関しては、本当にCGじゃ無くて、俳優の演技してる感を感じました。

俳優は、主演が、ターミネーター4でお馴染みのサム・ワシントン。
彼の演技は、T4でかなり好感を持ったので良かったです。
そしてパンドラの動植物や、ナヴィの生態を研究し、
ナヴィの思想にも敬意を表す科学者に、エイリアンシリーズで有名な、
シガニー・ウィーバー。
監督がジェイムスキャメロン監督なので、
彼はエイリアン2や、ターミネーター2のメガホンを取った事でも有名なので、
このキャストには、自分に所縁が有る作品の俳優を起用したのかな?
等とも思いました。

物語のストーリーですが、人間が悪者として描かれて居る為、
深い意味が有る。と言う様な評論家の論や、レビューが多いですが、
ナヴィの人達を人間に置き換え、人間をモンスターに置き換えると、
完全に、王道勧善懲悪映画だと思います。
なので、その辺を(人間が悪と)割り切ると、
勧善懲悪映画大好きの筆者としては、単純に楽しめました。

あと、テーマがイラク戦争を想像させて反米だとか、
宗教観が反キリストだと言った批判が有ったとの事ですが、
筆者が感じたテーマのモデルは、欧州人が、新大陸を植民地にして行く過程で、
自分達の都合だけで、ネイティブアメリカンのインディアンやインディオを迫害して、
滅ぼして行く様をモデルにしていると感じました。
ネイティブアメリカンの人達は、
自然を畏怖し、敬い、共生する様な思想なので、
ナヴィのモデルはインディアンでは無いか?と筆者は感じました。

ストーリーで唯一不満が有ったのが、
主人公が、ナヴィの英雄として認められるフラグが有ったのですが、
伝説の英雄として認められるフラグなのだから、
もうちょっと難易度を高くする。と言うか、
そのエピソードを、もう少し丁寧に、そして詳細に描いて欲しかったな。
と思いました。

まぁ兎に角、何か飛びぬけて凄かった!と言う事は無かったですが、
大ヒットした作品だな。と言うクォリティーは十分感じました。



アバター公式web