◇◆◇帰って来た嗜好の隠れ家blog◇◆◇

嗜好な事や色々の思った事を再び書き連ねます。

THE KIDDIE クリスマスライブ THE LAST JUDGMENT観ました

2015年01月15日 16時44分09秒 | 音楽
凄い時間が経ってしまったのですが、昨年の年末(クリスマス)に渋谷公会堂で行われたTHE KIDDIEのワンマンライブの様子を、感銘を受けたライブだったので書きたいと思います。

実はこのライブに行こうと思ったのは、ライブのタイトルが「THE LAST JUDGMENT」(最後の審判)と言う意味だったので、このライブを見逃すと悲しい事に成るのでは?と言う嫌な予感を感じてたので行く事にしました。

このTHE KIDDIEと言うバンドは、ネットで知り合った音楽好きなとある女の子に教えて貰って、メロディーが覚えやすく聴き易いロックバンドだったので、まだインディーズでしたが、過去にもヴィジュアル系として活躍した華族と言うバンドのメンバーが中心と成って結成されたので、メンバーの実績も有り、ルックスを始め、メロディーと歌唱力、演奏力も良いので好きに成りました。

それで見事メジャーデビューも果たし、3枚のアルバムを出しましたが、タイアップも深夜の音楽番組でパワープッシュ扱いでしたが番組EDでちょろっと使われる程度で、楽曲は良いのにヒットには恵まれない感じで、その後発売ブランクが開き、例に因ってメジャーレーベルから3枚契約が切れてインディーズに戻るのかな?と心配してましたが、昨年夏に待望の4thアルバムが発売され安心しましたが、レーベルがKINGからエイベックスに変わってて、やはり何か裏が有るのかな?と思ってた所に、ツアーファイナルワンマンのライブタイトルがTHE LAST JUDGMENTですので、これは…
と思ってしまいました。
(エイベックス的に、渋公をソウルドアウト出来るかどうかで今後の契約の是非を決める。的なハードルが課されているのでは?と穿った見方をしました)
どちらにしても、観に行かないと後悔する。と言う思いと、もし自分の憶測が正しければ、動員に協力したいと思いました。

と言う事で、初めてのTHE KIDDIE!
このバンドを聞き始めてもう5年近く経ちますが、参戦するのは初めてです。
まぁ、筆者はおっさんなので若いバンギャで犇いてるって状況がやはり怖いって言うのも有ります(笑)
会場は幾つもの大物バンドが伝説を紡いだ箱、渋谷公会堂です。
筆者は凄い出不精でライブによく行く様に成ったのも、生馬さんと交流させて頂く様に成ったのを切っ掛けに、ジーン周辺(仲が良かったバンド関連)を再び追いかける様に成ってからなので、本当に最近です。
なのでこの渋谷公会堂も初参戦!で、
「おー!此処があのBOØWYが解散宣言した場所かぁ~」
とか
「此処でDOG FIGHT伝説のライブ「雨の渋公」をやったのかぁ~」
等と感慨に耽りながら会場入りしました。
(此処で、BOØWYの解散宣言もクリスマスイヴだったな、と言う事実に気付いて、今日がクリスマスと言う事で、凄い嫌な予感が強く成る(泣))

会場の雰囲気は若い女の子で一杯です!(汗)
完全アウェイ状態(苦笑)
初めてバンギャって言うものを見た感じです。
ジュンジュラとかも女性率が高いですけど、年齢層が筆者と同じ位なのでまだ緊張しませんが、もう本当に若い女の子しか居なくて、おっさんの筆者は浮き捲くりです!

まぁそんなこんなで始まりました。
最初は最新アルバムDYSTOPIAの一曲目のDear DYSTOPIAのSEが流れ
ボーカルが始まるタイミングでメンバーが登場してスタート。
序盤は、最新アルバムのツアーラストの流れっぽく最新アルバムの序盤の曲順で演奏される。
リーダーでドラムのユウダイは毒ガスマスクでドラムを叩くと言う演出も有った。

そしてこの日はツアーとは独立した位置づけのライブと言う事で、中盤からはインディーズ時代からも含め、今までのバンドの代表曲や名曲が満遍なく演奏され、筆者のバンド総括的な内容に成るだろうと言う予想通り、凄いこのバンドを遺憾無く堪能しました。
特に凄かったのが、途中ドラムのユウダイと、リードギター佑聖2人だけに因るギタードラム対決的な演出。
この演出が普段からの名物コーナーなのかは定かでは無いのですが、圧巻でしたね。
特にギタリストの佑聖のギタープレイが凄いんだよね。
THE KIDDIEってヴィジュアル系の中でも、POPで軽い的な評価だと思うので、メンバーのテクニックとかに注目が集まる事が無いと思うんですが、この佑聖は速弾きが得意で多彩な演奏をするので凄い上手いんですよ。
筆者は速弾き系のギタリストが大好きと言うのも有りますが、この演出は本当に楽しみました。
他にもメンバー紹介の時間でも、メンバー一人一人にMCの時間が割り当てられてて、ファンとの思い出を作っている様だった。

セットリストが満遍なく、と言う事で、初期で筆者が好きな「サヨナラセツナ」や、「青」、「翼グラフィティ」、「恋してディスコ」、が聴けて大満足です。

そんなこんなであっと言う間に本編も終わりましたが、アンコールでメジャーデビューシングルにして最大のキャッチー曲「Smaile.」が聴けて最高でした。

そして、ダブルアンコールでしっとりと聴かせる別れを惜しむバラード曲「4F9(しふく)」を暗転したまま歌います。

周りの女の子の何割かは、既に情報が漏れて居るのか?彼方此方から女の子の啜り泣きが聞こえて来る…
いよいよネタバレ感を強く感じる物の、最後まで曲聴き終わった…

曲が終り、メンバーがステージの中央へ集まり整列する。

ヴォーカルの揺紗が話始める
「僕らは5年間活動して来ましたが、2015年、3月31日を以ってTHE KIDDIEは、解散します。」

そう言い終わると、暗転したままメンバーは袖へと引き上げて行き、この事を予期して居なかったファンからは悲鳴が上がり、あちこちから号泣する様子が解った。

メジャーで仕事として音楽に携わる為には、お金を稼がないといけないのかも知れない。
だから結果を出せなかったと言う事での判断なのかも知れないけど、メンバー自体はtwitterでよくやりとりしてるのを見掛けるし、仲が悪い様には感じなかったので、もしビジネスと言う一点だけでの解散だとしたら、凄い惜しい気持ちでした。

もっと沢山の人達にTHE KIDDIEを聴いて欲しかったし、知って欲しかった気持ちが強いです。

でも、メンバーが決断した事なので、これからのメンバーそれぞれを応援したいです。
それにまだ終った訳では無いので、3月31日まではKIDDIEを応援したいし、バンドの最後も見届けたいと思います。

西城生馬トリビュートLIVE「Thank You」

2015年01月13日 15時20分38秒 | 音楽
筆者の2015年、LIVE生活のスタートはこのLIVEからスタート!
筆者が今までで一番熱狂したロックバンドJiænのヴォーカリストで、昨年の6月24日に天国へ旅立たれた、西城生馬さんのトリビュートLIVEを観に、日本のロックンロールの聖地、横須賀のどぶ板通りに有る、モアイ&カピーへ行って来ました。

昨年、生馬さんが亡くなる2日前にステージに立ち、シャウトしたと言う最後のステージ姿を見る事が出来ずにお別れをしてしまった者として、ずーっとそれを悔いる気持ちが有りました。
今回のLIVEで、その生馬さん最後のステージの映像が会場で公開されるとの情報に接し、これは必ず観に行かなければ!と言う想いを強くしました。

それに出演バンドの一つ、SUGAR&FATFREEを率いるのは、Jiænのメジャーデビュー時にベーシストとして所属して居た盟友、三橋孝一(みっちゃん)さんだ。
筆者がJiænをリアルタイムで聴き始めた時には既に脱退されて居たので、お目にかかる事は無かったのだが、バンドの存在を知って興味を持った時は所属して居たし、みっちゃんさんのベース演奏する音は、それこそ擦り切れる程聴き倒したので、筆者にとってはみっちゃんさんも憧れのメンバーの一人には違いなく、そのみっちゃんさんにお会い出来る、演奏が聴ける、と言う事で自分の中では目玉だった。

そしてMONOLiTH。
生馬さんが最後に組んだバンド。
生馬さんが残してくれた忘れ形見。
生馬さんのイメージを具現化させてくれた素晴らしいバンドだ。
そのMONOLiTHメンバーが生馬さんの意思を引き継ぎ、生馬さん亡き後も活動を続けてくれる事、それが嬉しかったし、改めてMONOLiTHの演奏を堪能したいと言うのも有る。
それに今回はボーカルレスな形態と言う事で、ゲストボーカルが豪華なのでは?と言う期待も有った。

横須賀へは毎回車で行くのだが、道中、時間に余裕が有ったので、今回はちょっとルートを逸れて、生馬さんのお墓参りをしてから行く事にした。
横須賀と言うと、自分の中ではちょっとした小旅行の認識なので、なかなか横須賀へ来る事が出来ない。
こう言うタイミングでも無いとお墓参りへ行ける機会も無いと思ったので、行って良かったと思いました。

スタートはEX-NOISE。
MONOLiTHのカヴァーを歌ってくれました。
生馬さんへの愛情を感じる演奏だった。
メンバーにはJiænの初代ベーシストでTOMBIの、ヒデルさんがもう一つ所属するスカバンドの樫村さんが居る(因みに、樫村さんに、「ヒデルさんがJiænの初代ベーシストだよ」と教えて貰いました)
ドラムはモアイ&カピーのマスターRYOTAさん。

リトルキヨシさんは熱い弾き語りスタイル。生馬さんの「祭」が大好きで、熱いカバーを聴かせてくれました。

そしてみっちゃんさん率いるSUGAR&FATFREE。
ドラムは初期MONOLiTHのドラマーだったKGさん。
初めてMONOLiTHを観に行った海の家ブルームーン以来だったが、西城生馬ソロ1stアルバムであるMONOLiTHでは全編KGさんがドラムを叩いて居るのでお馴染み。
そして久し振りだけど相変わらず格好良いリズムを刻んでくれる。
そしてサウンドだが、格好良いブルースロック。
みっちゃんさんとは顔本で交流させて頂ける様に成ったが、その中でSLIDERSが凄く好きだと知りましたが、この夜の演奏でも、本当にブルースが好きなのだな~と感じる素晴らしい演奏でした。
それと、みっちゃんさんの時に印象的だったのがMCです。
みっちゃんさんはJiænを途中脱退されてたので、青春時代は、事情を知らないながらに色々有ったのかな?と思ってました。
でもこの日のMCを聞くと、生馬さんと一番仲が良いメンバーはみっちゃんさんだったのかな?と思いました。
生馬さんとは幼馴染と言う事で、生馬さんへの想いが溢れ、感情が昂ぶりそうなのを必死に押さえ込んで、生馬さんへの言葉も、凄く、一言一言を考えて喋ってる様子が、二人だけが解り合える世界と言うのも有るのだろうと感じ、凄く胸に突き刺さりました。

途中、「Jiænをやれ!」って声も凄く多くて、やろうとしたんだけど、やってみたら何かシックリ来なかったんだよね。だから今日はやりません。
と言う事で、筆者も密かにJiænの元メンバーによるJiænのカヴァーって言うのを期待はしてた所も有ったので、正直残念な気持ちも有ったのですが(笑)
追悼の場で、気持ちが乗らないって重要だと思うんですよね。これまでのMCの流れとかも聞いてたので、「今日はJiænの日じゃ無い」と感じたらそれをやらないって大切だと思いますので、しょうがないです。
そして、しんみりしたMCだけじゃ無く、親友ながらの生馬さんレアエピソード「松田優作さんの氷川丸ライブの時に、生馬さんがローディーのバイトしてた」とかも飛び出したりして、最後は「生馬、今此処に居るよ。演奏聴いて喜んでくれたかな?でもアイツ、俺には素直に成らないから誉めないんだよ(笑)」
と言ってたのが、お二人の友情の深さが凄く伝わって来て、ホッコリとしました。

そしてトリは勿論、生馬さんの残したバンドMONOLiTH。
この日はボーカルレスと言う事で、豪華ゲストボーカルや演奏のみで表現する形態。
いつものメンバーに、生馬さんの最後の一年のMONOLiTHでコーラスをされた、あいこさんの歌声を初めて聴く事が出来ました。
あいこさんの事はネットでチェックしてたので、コーラスをされてる方だと知って、その後顔本でも存在を知って、コンタクトも取らせて頂いた事が有ったのですが、その時に「近くお会い出来る日が訪れると思いますので、是非その時には御挨拶をさせて下さい」と言うメッセージを頂いて居ましたが、今回、会場に着いて直ぐに、あいこさんの方から筆者の存在に気付いて声を掛けて下さいました。
それが「メッセージが社交辞令じゃ無かった」と感じて凄い嬉しかったです。
ボーカルレスと言う事で、一曲目はMONOLiTH定番のDNAをアイコさんのボーカルで。大好きな☆もやりましたね。曲終盤のコール&レスポンス的な流れが大好きな一曲。
みっちゃんさんもMONOLiTHのボーカルをしてくれました。
圧巻だったのは新世界猿をインストで。この曲は元々幻想的な曲ですが、インストにする事でそれが凄い際立ったと思います。特に凄かったのがギターの眞木修。
ギターのソロがどんどんボルテージが上がって来て、最後の方はトランス状態じゃないか?って位の激しいギターで、以前、生馬さんから「オサム、もっと解放しろ!」と言われて居たとの事で、この日はまさに「オサム、もっとだ!もっともっと解放させるんだ!」と、まるで生馬さんとギターで会話をして居る様な鬼気迫るプレイで鳥肌が立ちました。
他にも生馬さんの後輩バンドMunchy Vibesの女性ボーカル、あいさんも参加で、ダブルあいちゃんと言うツイン女性ボーカルも!あいさんの声は凄い伸びやかで声量も抜群でした。
そしてJiæn時代の盟友、三代目ベーシストでTOMBIのボーカル&ギターのKANさんが「海に帰るぜ」を熱唱。
KANさんがボーカルをとるだけあって、途中にリズムがレゲエ調に成ってる事に気付く、そして途中そこからTOMBIの曲にスイッチして居たのが格好良かった。
いきなりの転曲だったので記憶が定かでは無いのですが、多分生馬さんがTOMBIで一番好きな曲だと言ってたオリエントだったと思う。
そして歌詞に「忘れない」と言う箇所の所で、KANさんは「西城生馬を忘れない」と唄っているのに、また二人の友情を感じてグっと来てしまった。
本編ラストは生馬さんが最晩年に生み出した最高の名曲と言って良い「Thank You」。この曲を、生馬さんの実弟、西城勝馬さんが歌う。
家族で色々な事が有ったのだと思うけど、最後は兄弟愛を確かめられたと感じるMCがグっと来ました。

そしてそして、アンコール。
生馬さんが二十年近く大切にして居た魂の曲「祭」で〆だ。
コズミックバース時代の盟友で、祭の作曲者、アントンさんがリードボーカルをとりつつ、祭が大好きなリトルキヨシさんもボーカルに乱入、最後はLIVEハウスの皆で大合唱!

最高のトリビュートライブでした。



そして、ライブは終了と成ったが、会場には映写機が備え付けられ、会場に残った人達向けに、生馬さんの専属映像担当と言っても過言では無い、篠原さん撮影の、生馬さん最後のステージの映像が、登壇から演奏終了までノーカットで上映された。

生馬さんが大切にしてる名曲、「Thank You」を熱唱する。まさに命を削って歌い上げる様は鬼気迫る物が有った。
そして、2曲目が「祭」。
筆者はずーっと生馬さんが最後に歌ったのはThank Youだとばかり思って居たのですが、最後は祭だったんですね。
筆者は、以前にも書きましたが、生馬さんが亡くなったと知らされてから四十九日まで、生馬さんのボーカル曲だけを聴いてたのですが、当然この祭も聴くわけですが、亡くなってから聴くと、歌詞が凄いんですよね。

「そんなに永くは生きられんのじゃ。好きな事した方が良い。」

まさに生馬さんそのものを歌ってる気がしました。だから亡くなる2日前にステージに立ったと知った時、そのステージが死期を早めてしまったと言うのは有るかも知れない。(みっちゃんさんのMCでも、それを悔いる想いを話されて居た)
でも、養生して何ヶ月か、何日か延命しても、歌えすに逝ってしまうならば、生馬さんは歌って逝きたいと思ってたのじゃ無いかな?と勝手に思ってしまった。
それが、最後に歌った歌が「祭」だと知って、亡くなる二日前に「そんなに永くは生きられんのじゃ。好きな事した方が良い。」と歌っている姿に、シャウトしてる姿に、改めてその時思った事を実感してしまいました。
また、この映像を見ている、当日生馬さんの傍らで演奏して居たMONOLiTHのメンバーの表情も、あの時一緒に居た者しか感じられない色々な想いを内包した表情をして映像を見つめて居たのが凄く印象的で、筆者も何度も涙を堪えました。
本当に魂を揺さ振られた思いです。

当日、筆者はこの場には居る事が出来なかったけど、このノーカット映像を観る事が出来て、少しでも生馬さんの最期を見届けられた様な気がしたので、良かったです。
有難う御座いました。


最後に、MONOLiTHのメンバーには、どうかこれからも生馬さんの意思を継いで、頻繁にでは無くても良いので、細く永く、活動は継続して欲しいです。