オーロラ、つまり太陽風の電磁波により大気(酸素、窒素)が発光する現象自体は、極点の上空で生じていますが、
極下では観察できず、周囲のオーロラ帯(ベルト)と呼ばれる楕円のエリアで観察できるそうです。
低層圏では緑色に発光し、高層圏では赤紫色に発光します。
今回、緑から白色、赤紫の全色が見られましたが、低層、中層、高層圏に雲が無い、という条件が必須で、稀だそうです。
太陽風は太陽の黒点の位置や数と関係し、12年周期のアップダウンがあり、2005年から12年までが活発な時期でした。
アラスカに観測所があり、オーロラ予報を出しており、10段階で強さの予測表示をしています。
私たちのツアー日程で、初日の頃は、レベル2と予測され、4日目はレベル5、5日目はレベル5-6、とのことでした。
しかし、発光時刻、時間帯の予測はつきません。宵、夜中、未明、明け方か、分からないのです。
しかも、雲が来て、天気がコロコロ変わるアイスランド。
その瞬間に、雲が切れているエリアにいるか、否かが、成否の分かれ目。
このツアーは、9月中旬のシルバーW連休の出発コースもありましたが、
ほぼ、雨が降り、最終日にぼんやりとしたオーロラが見えるのみだったそうです。
アラスカや、カナダ、シベリア、北欧で観察しようとすると、緯度の関係から、真冬の極寒の時期となるそうで、
マイナス20度や30度の中、幾重にコートを着込んで、カメラにも防寒処置しないと機動しなくなるそうです。
気候という点で、アイスランドの都市は海辺に位置し、冬でも東京の冬ぐらいの気温で、むしろ北海道の方が寒い程。
普通の冬のコートで足りて、日中は15度から20度で、氷河が融けことが問題になる位、温かい。
オーロラ観察の妨げになるのは、メキシコ湾暖流による雲の発生。
今回、4日目は島の南東部で、レベル5の発光のタイミングには、雲が流れ去り、幸運が重なりました。
しかしアイスランド人のベテラン・ガイドさんが、「このようなオーロラは、アイスランドに住んでいても、見たことない」と涙流していました。
また、「予報ではレベル5,6が実際の最高値で、9とか10を出したことはない。でも、今回のレベルは9、10に匹敵すると思う。」
「赤いオーロラまで見られること自体が、めったにない」
ノルウェー在住のJTB北欧支社長がツアーの応援に来ていましたが、
「皆さん、もう一度、オーロラが見たいと思って、別のツアーに参加しても、このようなものは期待できません。一生ものです。」
「極寒のアラスカで粘った挙句、このアイスランドで見たオーロラと比較して、がっかりして、お金を捨てた~と思うだけです」
3日目の夜、素晴らしいオーロラが待ち受けたタイミングで現れ、私はカメラを三脚に据えて、15秒の露出で撮影しました。
翌朝、立派なカメラを持参のマニアらしいジェントルマンとランチで隣り合わせとなり、
「星空は、ISO2000(4000だったかな?)でも撮れるよ。」との助言をヒントに、
4日目の夜は、三脚無しに、露出1秒、ISOを機種の最高値まで上げて、撮影しました。
突然の出現、そして、天空のそこかしこに突然現れるオーロラをとらえるのに、三脚はむしろ邪魔でした。
後日、高価なカメラを抱えた別の方が、「三脚据えるのに、手間取って、うまく撮れなかった」とぼやいでおりました。
恐らく、広範囲を撮影でき、夜空でもピントを合わせられる特殊カメラでなければ、動き続けるオーロラを補えるのは難しい、と感じます。
先の北欧支社長が更に、
「NHKが、オーロラハンターという特番で撮影に来たとき、3千万円のカメラを3台用意して、3班に分かれてアイスランドを1か月間、撮影していた。」
「今回、肉眼でTVや雑誌以上のオーロラを見れて、こんな携帯のカメラでも、はっきり撮影できたなんて、本当に有り得ないのです。」
と興奮しながら説明し、最終日、曇天の中、夜中までオーロラ出現に粘る私たちに、慰め、なだめてくれました。
私は空を見上げながら、
「もう、空に打ち上げられた花火を見ても、何も、感じられない。人の作るものには限りがあり、自然は無限に美しい。」
と感想を漏らしたら、他のツアー客も、肯いておりました。
余談ですが、2日夜、肉眼で初めてオーロラを観察できて、翌朝、朝焼けを見るために外へ出ると、外国人観光客がレンタカーで出発するところ、
「昨夜、オーロラが見えましたね」と話しかけると、「今晩も、northenlights ,見えるみたいよ」と答えられ、
「どこから来たの?」「日本よ。あなたは?」「テキサス」「良い旅を」と別れました。
後ほど、アイスランド人のガイドに、「私は「オーロラ」と言ったけど、アメリカ人は「ノーザンライツ」と言ったの。」と質問すると、
「オーロラ」はラテン語圏、ノーザンライツは英語、ゲルマン語、北欧語の呼び方だそうです。
私、英米、つまりゲルマン語族が、現在の世界経済を牽引し、現代の産業や文明を発達させた所以を、理由を、見た、と思いました。
「ノーザンライツ」直訳すれば「北の光」。そこに、味もそっけもなく、物語性もなく、「北の光」は状況を説明しただけの単語。
「オーロラ」は神話の女神の名前です。
ラテン語には、根底にギリシャ神話の神々が存在し、事物名詞を男性・女性に区別して、冠詞や動詞の語尾変化を伴います。
日本人のように文化を異にする民族にとって、事物を男女に性別する感覚がつかめず、理解の妨げとなります。
英語は、事物に男女の区別をつけず「the」が冠詞となり、語尾変化もなく、文化の垣根が低く感じられます。
英語の発想は、事物の抽象化が進み、英米人の実用的で実践的な思考様式に合い、
だから現代社会の文明の発展が、世界の中で一足先に行われ、
便利な文明は世界に広まり、と同時に、民族文化の垣根が低い英語も世界言語として拡がった・・・・
と発想を飛躍しましたが、
私には「ノーザンライツ」は、「電気」「電球」「蛍光灯」と並び称される、無機質的な感覚があり、
「オーロラ」は、まず美しい響き、「オーロラ姫」など物語の美しいヒロイン、ギリシャ神話、などどこか神秘的な言霊(ことだま)を秘めて、
風や雷にも「風神」「雷神」の存在を感じる日本人気質に合う。
このように、民族によって自然のとらえ方、感覚も異なることに、思いが至りました。
極下では観察できず、周囲のオーロラ帯(ベルト)と呼ばれる楕円のエリアで観察できるそうです。
低層圏では緑色に発光し、高層圏では赤紫色に発光します。
今回、緑から白色、赤紫の全色が見られましたが、低層、中層、高層圏に雲が無い、という条件が必須で、稀だそうです。
太陽風は太陽の黒点の位置や数と関係し、12年周期のアップダウンがあり、2005年から12年までが活発な時期でした。
アラスカに観測所があり、オーロラ予報を出しており、10段階で強さの予測表示をしています。
私たちのツアー日程で、初日の頃は、レベル2と予測され、4日目はレベル5、5日目はレベル5-6、とのことでした。
しかし、発光時刻、時間帯の予測はつきません。宵、夜中、未明、明け方か、分からないのです。
しかも、雲が来て、天気がコロコロ変わるアイスランド。
その瞬間に、雲が切れているエリアにいるか、否かが、成否の分かれ目。
このツアーは、9月中旬のシルバーW連休の出発コースもありましたが、
ほぼ、雨が降り、最終日にぼんやりとしたオーロラが見えるのみだったそうです。
アラスカや、カナダ、シベリア、北欧で観察しようとすると、緯度の関係から、真冬の極寒の時期となるそうで、
マイナス20度や30度の中、幾重にコートを着込んで、カメラにも防寒処置しないと機動しなくなるそうです。
気候という点で、アイスランドの都市は海辺に位置し、冬でも東京の冬ぐらいの気温で、むしろ北海道の方が寒い程。
普通の冬のコートで足りて、日中は15度から20度で、氷河が融けことが問題になる位、温かい。
オーロラ観察の妨げになるのは、メキシコ湾暖流による雲の発生。
今回、4日目は島の南東部で、レベル5の発光のタイミングには、雲が流れ去り、幸運が重なりました。
しかしアイスランド人のベテラン・ガイドさんが、「このようなオーロラは、アイスランドに住んでいても、見たことない」と涙流していました。
また、「予報ではレベル5,6が実際の最高値で、9とか10を出したことはない。でも、今回のレベルは9、10に匹敵すると思う。」
「赤いオーロラまで見られること自体が、めったにない」
ノルウェー在住のJTB北欧支社長がツアーの応援に来ていましたが、
「皆さん、もう一度、オーロラが見たいと思って、別のツアーに参加しても、このようなものは期待できません。一生ものです。」
「極寒のアラスカで粘った挙句、このアイスランドで見たオーロラと比較して、がっかりして、お金を捨てた~と思うだけです」
3日目の夜、素晴らしいオーロラが待ち受けたタイミングで現れ、私はカメラを三脚に据えて、15秒の露出で撮影しました。
翌朝、立派なカメラを持参のマニアらしいジェントルマンとランチで隣り合わせとなり、
「星空は、ISO2000(4000だったかな?)でも撮れるよ。」との助言をヒントに、
4日目の夜は、三脚無しに、露出1秒、ISOを機種の最高値まで上げて、撮影しました。
突然の出現、そして、天空のそこかしこに突然現れるオーロラをとらえるのに、三脚はむしろ邪魔でした。
後日、高価なカメラを抱えた別の方が、「三脚据えるのに、手間取って、うまく撮れなかった」とぼやいでおりました。
恐らく、広範囲を撮影でき、夜空でもピントを合わせられる特殊カメラでなければ、動き続けるオーロラを補えるのは難しい、と感じます。
先の北欧支社長が更に、
「NHKが、オーロラハンターという特番で撮影に来たとき、3千万円のカメラを3台用意して、3班に分かれてアイスランドを1か月間、撮影していた。」
「今回、肉眼でTVや雑誌以上のオーロラを見れて、こんな携帯のカメラでも、はっきり撮影できたなんて、本当に有り得ないのです。」
と興奮しながら説明し、最終日、曇天の中、夜中までオーロラ出現に粘る私たちに、慰め、なだめてくれました。
私は空を見上げながら、
「もう、空に打ち上げられた花火を見ても、何も、感じられない。人の作るものには限りがあり、自然は無限に美しい。」
と感想を漏らしたら、他のツアー客も、肯いておりました。
余談ですが、2日夜、肉眼で初めてオーロラを観察できて、翌朝、朝焼けを見るために外へ出ると、外国人観光客がレンタカーで出発するところ、
「昨夜、オーロラが見えましたね」と話しかけると、「今晩も、northenlights ,見えるみたいよ」と答えられ、
「どこから来たの?」「日本よ。あなたは?」「テキサス」「良い旅を」と別れました。
後ほど、アイスランド人のガイドに、「私は「オーロラ」と言ったけど、アメリカ人は「ノーザンライツ」と言ったの。」と質問すると、
「オーロラ」はラテン語圏、ノーザンライツは英語、ゲルマン語、北欧語の呼び方だそうです。
私、英米、つまりゲルマン語族が、現在の世界経済を牽引し、現代の産業や文明を発達させた所以を、理由を、見た、と思いました。
「ノーザンライツ」直訳すれば「北の光」。そこに、味もそっけもなく、物語性もなく、「北の光」は状況を説明しただけの単語。
「オーロラ」は神話の女神の名前です。
ラテン語には、根底にギリシャ神話の神々が存在し、事物名詞を男性・女性に区別して、冠詞や動詞の語尾変化を伴います。
日本人のように文化を異にする民族にとって、事物を男女に性別する感覚がつかめず、理解の妨げとなります。
英語は、事物に男女の区別をつけず「the」が冠詞となり、語尾変化もなく、文化の垣根が低く感じられます。
英語の発想は、事物の抽象化が進み、英米人の実用的で実践的な思考様式に合い、
だから現代社会の文明の発展が、世界の中で一足先に行われ、
便利な文明は世界に広まり、と同時に、民族文化の垣根が低い英語も世界言語として拡がった・・・・
と発想を飛躍しましたが、
私には「ノーザンライツ」は、「電気」「電球」「蛍光灯」と並び称される、無機質的な感覚があり、
「オーロラ」は、まず美しい響き、「オーロラ姫」など物語の美しいヒロイン、ギリシャ神話、などどこか神秘的な言霊(ことだま)を秘めて、
風や雷にも「風神」「雷神」の存在を感じる日本人気質に合う。
このように、民族によって自然のとらえ方、感覚も異なることに、思いが至りました。