セニョリータ

「ねえ、ママ、セニョリータってどういう意味？」と小学5年生の娘に聞かれた。しばらく考えて、「可愛いお嬢さん！みたいな意味じゃない」と適当に答える。（調べたら、スペイン語で「お嬢さん」って意味らしい）「そうか！お～、セニョリータ！」娘は踊りながら、叫んでいる。

どうかした？
妙に陽気な娘。まえまえからちょっとおかしい娘だけれど、ここのところ急に涼しくなったので、頭のネジが1本飛んでしまったようだ。「どうかしたって？してないよー。だってママの娘だからね～。」

そういいながら、洗濯物をたたんでいる。
そう、私に嫌味を言われたわけ。「あなたはママの手伝いをしなすぎる！ここの家はママとあなたしかいないのに、ご飯を作るのも、片付けるのも、掃除をするのも、洗濯も、みーんなママがやっている。お仕事から急いで帰ってきたらうちの中は散らかっているし、ゴミも捨てていない。ほっとする間もないじゃない。お仕事で疲れているのに！もう、ママは人生イヤになっちゃうよ～。あなたは小学5年生、何だってできるはずなのに！」台所でお皿を洗いながら、嫌になっちゃっていることをかるーく歌にしてみた。

娘、おかしいくらい静か。
どこかに逃げ出したかと思ったら、いやいや、洗濯物をたたんでいたわけ。それも、きれいに。私よりうまい・・・。私がお風呂から出てきた頃には、たたんだ洗濯物がきちんと片付けられていた。やればできるじゃない！「ごめんごめん！ママが悪かった。あなたは何て偉い子どもでしょう！気がつかなくってごめんなさい！いらないことを歌にしてしまって、ホントごめんなさいね～」勝ち誇ったような、娘の笑顔。

で、セニョリータ。
娘は天井に向かって叫んでいる。「お～、セニョリータ！セニョリータ！どこまで行ってしまうのよー」見上げると、青虫みたいなウジウジした虫が・・・。ぎゃ～！！セニョリータ、お願いだから落ちてこないでー！！

【今日の名言】
『至上の処世術は、
　妥協することなく適応することである。』
　ジンメル

【写真】月夜の晩。
暑い夏が過ぎ、涼しい秋の風が吹いています。

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