戦闘経験のない世代(右も左もそして自分も)の最大の欠点は、稚心(ちぎ)を捨て切れていないことである。
自分を育んでくれた公の在り難さに気づくことが、感謝の気持ちを生み、過剰なプライドを抑制してくれるのだが、気づくきっかけのひとつは、『稚心を捨てる』ことだと思う。 稚心(ちぎ)とは幼心のことであり、幼心とは両親祖父母などの他者を頼る心(依存心)である。 橋本左内が15歳の時に書いた『啓発録』 第一章に書かれている(この第一章がとくに素晴らしい)。
現在、講談社学術文庫から出版されているが、恥じ入ってしまった。 44歳妻子持ちが、15歳の精神年齢に全く足元にも及ばない。
稚心を捨てない限り、学問をやっても武芸をやってもすべて中途半端に終わるだけだ、と喝破しているが、まさにその通りだと思う。 依存心を捨てることは、最終責任を背負う覚悟を持つことである。 当時、武士の最終責任といえば、切腹である。
依存心を捨てれば、言い訳も責任転嫁も、そして他者批判も出てこないだろう。 依存心があるから、上手くいかない原因を他人、社会に求める。 だから批判が生まれ、在り難さに気づかないから、感謝も生まれない。 過剰なプライドに抑制が効かず、自分だけを正義の高みに置いた社会批判、他者批判を繰り返す。
今日はここまでにします。 おやすみなさい。 そして、今日も読了いただき、ありがとうございました。
今日から結びに『ありがとうございました』を入れることにしました。
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