新産業やリーディング産業創出と比べた時、合併の最大の利点は何か? それは、リスクが非常に少なくてすむことだ。
言うまでもなく、合併は既存の企業同士が行う経済行為である。 既存産業だから、必ず需要がある(減少傾向にあるかもしれないが)。 つまり、お客さんがいる。 よほどおバカなことをしない限り、個々の会社についていたお客さんは、合併後も引き続き買いものをしてくれるだろう。
ところが、新産業の創出となると絶対にこうはいかない。 まったく需要(お客さん)がなかったところに、需要を創出しなければならないのだ。 新産業(供給)を作っても、最悪、需要がゼロという可能性もある。
既に世界のトップランナーになってしまった日本には、高度経済成長期のような先行モデルは存在しない。 だから、欧米をまねるのではなく、新たな産業を自ら作り出さなければならない、という理屈はわかる。 しかし、国内はバブル崩壊後20年間もデフレが続き、海外はリーマンショック後、需要が急減している。 今は、リスクが高すぎる。
需要がある既存産業の効率化と体力の向上を合併で促進し、時期を見計らって新産業へ足を踏み出すのが、戦略的に賢い方法だと思うのだが。 どうだろうか。
今日も読了ありがとうございました。 おやすみなさい。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます