30代までなら、『先生』という呼称にまったく魅力を感じない人の方が大いだろう。 金さえ稼げれば、職種や学歴なんてどうでもいいと考えていると思う。 しかし、人間って不思議なもので、齢をとればとるほど『先生』と呼ばれたくなるなるものなのだ。 肩書きがなければ、息子よりも若い連中に頭を下げなければならないからだ。
土建屋社長も、中卒、高校中退がいっぱいいる。 酒席では、嫉妬にしか聞こえない役人への罵詈雑言でいつも花が咲いていた。 年収一千万円以上稼いでも(15年以上も前の話)、息子より若い役人に頭ごなしに怒られてばかりだから無理もない。
だから、中成功は非常に欲張りである。 人さまから頭を下げてもらって商売できる先生業、経済的にはたいがいの贅沢品を買える収入、さらに毎週プライベート時間を楽しめるのだ。 三つの条件をクリアーするハードルはもちろん高い。 身近な中成功者を見ていると、収入と休日の両立がとくに難しいように思う。
先生と呼ばれる職業に就くには、ペーパー試験は避けて通れない。 しかし現在、先生業につくハードルは、昔よりだいぶ低くなっている。 なぜなら、合格者数が増えているからだ。 昔は最難関だった司法試験も、新制度で合格者が5倍に増え、数分の一の勉強時間で合格できるようになった。
東大、京大の入学定員はそれぞれ3000人、合わせて6000人だが、今は司法試験だけで毎年2000人合格している。 公認会計士は1500人、税理士8000人、司法書士1000人、行政書士6000人、社会保険労務士4000人、医師試験8000人、歯科医師試験2500人、一級建築士4500人。 これらだけで東大・京大合計の6倍強である。
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