技術を金額換算する客観的方法など、存在するはずがない。 出来ないから競争入札をやっているのだろう。 ところが、評価するのは発注者だけの密室、しかも、提出書などは企業機密などの理由で非公表にされている。
指名入札以上に、一部業者だけを特別扱いすることが可能になってしまった。
昨日の例でいけば、A社の技術提案書は150万円と評価され、提示価格は850万円だった。 入札金額は700万円となる。 一方、B社の提案は301万円と評価されれば、提示価格が1,000万円でも落札できる。 そして、契約は提示金額で行われるから、技術評価が高ければ高いほど、濡れ手で粟のぼろい利益をつかむことができる(実際にはもう少し複雑な計算方法だが)。
内容が非公開だから、逆転された業者は、なぜ負けたのか知る術もない。 発注者及び一部業者のやりたい放題だ。
三カ月ほど前になるが、当社も技術提案で逆転され受注を逃した。 発注者は説明を拒んだが、逆転受注した業者は、4月に退職した県幹部を天下りさせている。
贈収賄事件の多さが、建設業界のイメージを圧倒的に悪くしたが、ますます性悪説が有利になるよう改悪されてしまった感じがする。 近い将来、またイメージを下げる疑獄事件が摘発されるだろう。 だが、警察や検察が、技術評価が不当だったと証明できるかどうか、非常に心もとない。 贈収賄の立証が、さらに難しくなった。
金庫に鍵をかけないでおいて、『金を盗んだ奴が悪い』と非難するだけでは、何度でも盗まれるだろう。 稲盛会長の性弱説で制度改善をしなければならないのだが、私にはまだ、そのような力はない(盗まれたことに気づかない人たちは、怒りも憤りも必要ないか)。
今日も読了ありがとうございました。 おやすみなさい。
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