11月3日文化の日。
仕事帰りにおでん屋さんの扉を開けると、なんだかずらりと長径1.5メートル超のテーブルに酒の壁ができていた。ナンだこれ?酒瓶で直径計るとかそういう趣味の人でもいるのか?
そんなわけないですね、はい。このお店でこういうことをする方はあの方しかいらっしゃいません。なので、軽く会釈をして奥のカウンターのすみっこにつく。この方、最初はお会いするのが珍しく、「おぉ、アノ・・・・」だったのが今やすっかり「あ、いらっしゃってる」に変わっている。すっかり常連になっておられるけれどその裏であまり足を運ばなくなったお店があるんだろうなぁとか余計な事をちらりと考えるが更に、いや単に飲む量・回数とハシゴ先が増えているだけかもしれないなんて思ってみたりもする。
飲み屋の常連客って不思議なもので、住所も本名も知らなくて、何の仕事をしてるかさえ関係ないのに持続的な交友関係が成立する。しかも、顔をあわせている時間の9割は酩酊状態だから、まともな頭じゃない同士のつきあいなのだ。恐ろしい。実際なんとなく、素面状態が前提のつきあいより、やや人間性の敬いに欠けるような気がする。(つまり「あぁ、あのヨッパライさんね」という認識になる)
さて、いつも「利き酒セット3種類×2!」からスタートして大抵「×5」くらいまでいくようで、また、ご自分でそれらの写真を撮るためにずらりと並ぶという状況になるらしい。
何本あるんだろう。1,2,3・・・・あぁ、まだ7本くらいか。
「もう3×1!」
はい、10本。
「店長、もう3×2!」
はい、16本。←さすがにこのあたりからテーブルに載り切らなくて瓶をしまう
「・・・・・店長、もーぅ3×1いってみようか!」
店「新記録ですね」←ついに本店から取り寄せる
お一人じゃないとはいえ正直、怖いです。
私が同席したのはその辺りまでなのですが、結局何本並んだんですか?
おでんやの名物風景がヒゲのマスターに加えてもうひとつ増えた気がします。