すなば たかひろ

「元気で人に優しい鳥取」を取り戻すため、県議になった元新聞記者の挑戦記。みんなで鳥取の未来像を考えましょう!

北京JAC全国研修会2日目

2012年08月05日 | 日記

  北京JAC全国研修会の2日目は全体会議です。

   まず、地元実行委員会の井上委員長が挨拶されました。

     昨日の分科会では、主産業の農業を取り上げましたが、これは事前勉強会をしました。原発は33年前に女性の力で阻止したことを語り継ぐことにしました。女性労働者の低賃金は全国共通で、性暴力の問題が深刻であることも共通認識になったと思う。今日の講演も意義あるだとワクワクしています。

    続いて北京JACの清水澄子共同代表がマイクを握られました。

   1995年の北京女性会議の成果を現実のものにするために組織した。この会議で、各国のNGOの代表たちが政府に働きかけている姿見て、私たちはも頑張らないと立ち上げた。日本が余りにもジェンダー平等が進まないのか第三次男女共同参画計画で議論する中で、政治にその意思がないからだと表示された。鳥取県は意思決定に女性が参加し、原発を女性が阻止した歴史を持つ、女性の先進県。ここでの開催の意義は大きい思う。

     挨拶が終わると講演会です。最初の講師は平井知事です。

    なぜ鳥取が男女共同参画先進県になったのか。東京や大阪ではなく、鳥取なのか、知って帰っていただきたい。ロンドンオリンピックで女性の活躍が目立っている。これこそが先駆ではないか。

 東北大学の調査で、鳥取県は男女平等全国一になりました。地方公務員管理職は全国二。審議会委員会、防災会議の女性委員の率も全国二。就業率は五位。合計で全国トップです。

    イクメンプロジェクト、DV被害支援、三世代同居支援、女性消防団員の増加、支え愛運動や鳥取力創造運動の展開、とっとり発! 6次産業化など様々な分野で女性の参画を進めている。

  など話された後、国際まんが博覧会をPR。「人生は自分の手で、どんな色にも塗りかえられる」という戦災孤児を支えたエリザベス・サンダー・ホームの創設者である澤田美喜さんの言葉を紹介し、「大事なのは決意と行動」と講演を締めくくられました。

  続いて、橋本ヒロ子さん(国連女性地域委員会日本政府代表)が演壇に立たれました。

    

  以下は講演要旨です。

 国連女性の地位向上委員会は1946年に女性の地位が余りにも低いと、ルーズベルト大統領夫人を中心になって設立された。2000年のミレニアムサミットで2015年までに達成する8つの目標を掲げたが、その先頭に貧困撲滅を掲げた。日本では貧困層の7割は女性。ジェンダーの進度は135国の中で100番目くらい。遅れている。

    今年の委員会の優先テーマは農山漁村女性のエンパワーメント。日本の農山漁村女性は土地を所有していない。女性の農業委員で、20%くらいしかない。金融機関に口座を持つのは4割しかない。女性の地位向上だけでなく、食糧問題を解決するには農山漁村での女性のエンパワーメントが必要だ。

    今年の委員会で日本が初めて提案した。それは防災での女性の役割を大きくしようということ。地域の防災会議へ女性の参画も進めたい。皆さんも地元で手を上げていきましょう。

     基調講演は社会学者の伊田広行さんです。

  

 以下は講演要旨です。

  厳しいグローバル化の中で、ジェンダーは落とされている。80年代、女性の時代と言われ、90年代は北京女性会議や雇用均等法などできたが、グローバル化の中で後退している。

   現代社会を読み解くキーワードは「主流秩序」。主流秩序とは上に行くことを良しとする社会のこと。拝金主義、成長信奉、市場信奉、ジェンダー秩序、働いていることへの信奉などのサブ秩序で形づくられている。秩序の上にいっている人がいて、中がいて、下の人がいる。こうした秩序を残しつつ、一部の女性だけが上に行くだけでいいのだろうか。

   もうひとつのキーワードは「スペクタクル社会」。ジェンダー秩序、家族単位システムを組み込んだ新自由主義的社会は、成長主義と消費主義がベース。その中で、オリジナルよりコピーを、現実より幻想を好むスペクタクル社会になっていないか。それが、小泉であり、橋下だ。

    もうちど、ベジタリアン志向見直すべきではないか。自分の消費性向を見直そう。動物への虐待、大量消費の頂点に立つ肉食という視点が大事だ。

   DV問題にも話は移り、その対応策などにも言及され、「主流秩序と戦おう。加担せず、揺るがし、壊していこう。そのためには、今までの自分を見直そう」と講演を締めくくられました。

 

   講演が終わると、4つの分科会から報告があり、会場と意見交換をしました。分科会での議論は北京JACと地元の実行委員会で再度、検討した後、提言としてまとめ、政府や地方自治体へ提出されるそうです。

 

   ほとんど男性のいない中、ほとんどの参加者が私よりも年配で、しかも、極めてエネルギッシュな女性の皆さんとの時間は、学ぶことが多い時間だったと思います。しかし、ジェンダーの問題は女性だけで解決できるものではありません。制度や支援制度の拡充に加え、女性だけでなく男性の意識改革は不可欠です。であるならば男性の参加がもっとあってもいいのではないかと思うのです。私は鳥取市男女共同参画推進会議の副会長ですが、やはり、同会議への男性の参加は少ないです。隗より始めよ。まず、私の回りの男性にしっかりと声をかけていこう思います。 

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