ハリソンさんはカノ紳士 ーフランス通過編 ー(後半)

今は昔の18世紀欧州が舞台の歴史大河ロマン。

22-13 フルート奏者は口笛が吹けなくなるのは本当か?!

2019年07月15日 | 第22話 暴露合戦


 始祖の作者スターン師は251年前に、とっくに亡くなっています。
そして、何となくお気付きかもしれませんが、
前篇のメイン制作者も、2年程前に「この世とオサラバ」してしまいました。
享年50歳、20代の頃からの長い闘病後の静かな死でした。

 その後を私が引き継いだのですが、
死の直前に受けた、その指示の細かい事といったら―。

 しかし、かの人も分かってはいた事でしょう。
「モーツァルトは、どんなに人真似をしてみても、始まりから最後までモーツァルトだった」
と言ってたくらいなので。
 
 つまり、私がどれだけ前の作者(更にはスターン師)を真似て、
できる限りの整合性を保って物語を繋ごうとしても、
いずれ、私から湧き出る個性で、私の物語へと置き換わってしまう事を。

 ひょっとしたら、「ばら物語」の
ギョーム・ド・ロリスとジャン・ド・マン級の大差となって現れるのでは?
と楽しみにしております。

それは、さておき――

 前の作者はフルートが吹けました。
リコーダーでは物足りなくなり、そっちへ向かったようです。
20代の後半には、ヴァイオリンも習いましたが、
発病により、やがて楽器を構える事すら、激痛で困難になりました。
しかし、ハリソン氏描写への足しには、なったのかもしれません。

 「フルート吹くようになったら口笛が吹けなくなった」は
前の作者から聞いた話が元となっています。
フルートと口笛では、息の通し方が違う。
よって口と口の周辺の、どこに力を入れるかが全く違っている。

 口が形状記憶をしてしまい、
「口笛を吹ける口の形が分からなくなった」という事なのでしょうか?

 おかみさんは、近所のローヌ川端辺りで牧人のWワーカーしてると
いう訳ではないので、口笛は必要ありません。

 お嬢さんは、お行儀が悪いと言っています。
日本では「口笛を吹くと蛇が出る」と言いますが、
フランスでは、どうなのでしょう?
「妖怪蛇女、メリジェーヌが来るゾ!」という脅し文句は無かったのでしょうか?

 妖怪といえば、当時の現実上のプロヴァンスでは、
神出鬼没の妖獣「ベート」が恐れられていました。
フィクション上では、香水作りに励む余り、
猟奇連続殺人続行中の「パフュームの鼻男」が彷徨っていました。

 そんなトコ、よく通り抜けようと思ったもんだな~。
モンセニ峠経由とか、他にも道はあったろうに。
ここの所は説明受けてないし、聞くのも忘れてた!

 以上で22話完、23話は8月以降となります。

第1~21話は
「漫画 ハリソンさんはカノ紳士 Mr.Harrison is THE GENTLEMAN -フランス通過編-
で、ご覧になれます。

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