Cosmos Factory

伊那谷の境界域から見えること、思ったことを遺します

土手焼きの季節

2025-02-23 23:40:56 | 農村環境

 「田んぼ 土手焼き」と検索すると〝よこね田んぼ〟の記事がたくさん登場する。そもそも「土手焼き」という呼称そのものが伊那谷あたり特有のものなのかもしれない。平らなところではあまりしないのだろうが、伊那谷のように畦畔が大きい水田地帯では土手焼きというものをするところは多い。が、わたしの生家のあたりではあまり土手焼きはしなかった。もし今するとすれば、今風の風習かもしれない。Yahoo!の検索でトップにある解説には

田んぼでの土手焼きは、日本の農業における伝統的な風景の一つです。 土手焼きとは、春先に田んぼの土手などに生えている枯れた雑草等を焼き払う事です。 単に不要な草木を取り除くだけでなく、農地の健康を維持し、持続可能な農業を支える重要な役割を果たしています。

と記されているが、例えば〝よこねたんぼ〟のたくさんの記事を覗いてみると、「土手焼きは害虫駆除と土手の状態を確認するのが目的」とあり、害虫駆除の目的もあるよう。、そして「枯れ草を放置すると草が腐敗し、その影響で土が柔らかくなるため土手が崩れてしまう」という意識が根底にはある。〝よこね田んぼ〟のある飯田市は山間地域が多く、もちろん畦畔が大きい。したがって畦畔が脆弱化することへの意識は高いわけである。したがってこの地域では、草刈をして草をそのままにしておくことはあまり好ましいとは思われていない。必ず草を寄せて、その草を運んだり、あるいは焼却したりする。おそらく土手焼きレベルだと野焼きが禁止されている今となれば、消防署などに連絡して許可を得ているだろうが、草刈後の草を乾かした後に焼く際に、いちいち消防の許可を取っている人は少ないだろう、とは想像である。

 さて、昨日民俗の会総会があって松本市で泊ったわけだが、帰路伊那谷に入るとあちこちに煙があがっていた。とくに集中的に煙が上がるのが見えたのは、伊那市手良あたり。ということで検索してみると伊那市手良地区 活性化企画委員会のinstagramの記事があった。

2月23日、本日、手良地区は、土手焼きの日で春になる前のこの時期に土手を焼きます。これは、雑草駆除を目的に行われています。
手良地区内のあちこちで、今日は煙があがっていまいた。

ということで、写真は対岸の南箕輪から見たその様子である。

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