Cosmos Factory

伊那谷の境界域から見えること、思ったことを遺します

〝厄年〟その2

2025-02-08 23:35:36 | 民俗学

〝厄年〟その1より

 前回厄年として7種に凡例を分けて示した。25、42歳がほとんどのため、地域性が見えなかったわけだが、今回は25、42歳以外の厄年だけをあえて図にしてみた。すると前回はシンプルに見えた県南が賑やかになった。図には2歳境界線を示したが、このラインより南には2歳を厄年とするところがあるが、北には小谷村に1箇所だけ記号が落ちているが、あとは皆無。理由などはわからないが、たまたまこういう結果になった。そして上伊那を中心に2歳のみのエリアが描かれた(あくまでも25、42歳を厄年としているが、それ以外に示された年齢である)。なぜか2歳境界から北側に全くの空白エリアが生まれる。ようは厄年は25あるいは42歳に限られるエリアである。7、15歳は北信のみにあり、とくに栄村に集中する。

 

 もうひとつ図を示そう。男性の大厄を示したものである。やはりほとんどが42歳であるが、42歳ではない回答もそこそこある。ちなみに42歳大厄は424箇所中299箇所を数え割合にして71パーセントにのぼる。次に多いのは25歳で19箇所、8パーセントである。全県に分布するが、25歳は県の中央部に多いようだ。そのほか41歳は4箇所、25歳と42歳というところが3箇所あった。圧倒的に42歳ながら、そうではない箇所もあることは認識しておかなければならない。

続く


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