凸凹家族どっこい米国とオーストラリアとドイツとカナダで生きてます

タイ、マレーシア、オーストラリア、チェコ、英国、バングラデシュ、米国とカナダに住んで感じたことを、そのままお伝えします。

騒音3(マレーシア)

2008-09-22 13:22:01 | マレーシア
モスクのアザーン(礼拝時間を知らせる放送)がうるさいとして音量を下げるよう訴訟を起こしていた華人が、逆に逮捕されてしまいました。1週間以上留置されています。
罪状は治安維持法違反=民族間の対立を扇った、というものだそうです。
ブログの管理者も逮捕されたとのことです。
このブログも危ないかな?

アザーンがどんなものか、マレーシアに来たばかりのときの日記が出てきましたので、ご参考まで。



クアラルンプールの夜は涼しい。

寝るとき窓を開けておけばエアコンは全く要らない。バンコクに比べればはるかに過ごしやすい。

ただ一点を除けば。


明け方、俺はいつものように窓をあけたままの部屋でまどろみの中にいた。
朝5時半、マレーシアは経度に対して1時間早いので、外はまだ漆黒の闇の中。
(編集注記;つまりタイやベトナムと同じ経度にありながら標準時間が1時間早いので、日の出は1時間遅い、ということになる)

と、突然鳴り出す大音響。

一瞬何が起こったのか判らない。
闇の中、寝ぼけた頭で必死に考える、

ここはどこだ?
俺は何をしているのだ?
この大音響は何だ?
逃げなくていいのか?
パンツ一丁だしなあ、とりあえず何か着なくちゃ。

などと取り留めの無いことを考えているうちに、次第に正気に戻ってくる。
どうやら大音響の正体は人間の声のようだ。
しかも僅かに抑揚がついて歌のよう。
何かの言葉のようだが英語でもマレー語でもない、何を言っているのか全くわからない。
相当ハイパワーのアンプをボリューム全開にしているらしく、オーバードライブがかかってなおさら訳がわからない。

大音響は近所のモスクの方から聞こえてくる。よく耳を澄ますと一箇所からだけではなく、あちこちから同じような音が届き、大小あわせて不協和音を唱えている。
(後で判ったことだが、音の正体はアザーンと言ってイスラム教のモスクから、礼拝の時間を告げる合図なのだそうだ。)


すっかり目が覚めてしまった俺は、15分近く鳴り続いた大音響が止んだ後も、まるで何事も無かったように静まり返った真っ暗な部屋の中で、ただ一人呆然と立ち尽くすのであった。

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