ワシの父親は戦争に出たし、
シベリアに抑留もされた経験がある。
８人兄弟の下から２番目で
ワシらが子供の頃は、ワシ自身
わが家は決して裕福ではない、
そう信じて疑わんかった。
ただメシだけは父親が戦争で
ひもじい思いをしたんか
子供のワシら兄弟には
『しっかりメシを食え！』
と、いつも言うとった思い出がある。
小さい頃、親からおもちゃなんか
買うて貰うた覚えがない。
父親の妹であるおばさんから
レールの上を走る機関車の
おもちゃを買うて貰えた時の
嬉しさは今でも記憶しとる。
小学校６年生の時、野球盤が欲しくて
新聞配達のアルバイトをして
その野球盤を自分で買うた思い出がある。
新聞配達は毎日休みがなく
朝は早いし、冬はつらい
止めたくても後釜を自分で見つけんと
止めさして貰えんかった。
正月２日と『新聞少年の日』だけが
休みじゃったと記憶しとる。
そんな少年時代を過ごしとるけぇ
自分が家庭を持ち、子供を持っても
贅沢はさせんかった。
学校だけは出してやったが
息子が家を建てる時にも
親なら応援してやってもエカッタが
1銭も出してやってない。
その頃には、それくらいの余裕はあったし、
女房殿からも打診があり、息子からも
優遇税制を受けられるからと話があったが、
決して首を縦に振る事は無かった。
それは息子夫婦は甘えさせれば
いくらでも甘えるタイプじゃと
ワシが判断しとったけぇじゃ。
息子夫婦は、そのせいかどうか知らんが
一生懸命に働くし、孫たちも成長した。
身障者の娘を車いすで連れて出てやるし、
仕事も家族サービスもしっかりやっとる。
自慢の息子夫婦になってくれた。
もうワシの任務は終わった感じじゃが、
そうは行くか！ まだまだ勉強したいし
遊びもしたい。
仕事も周りに迷惑を掛けんで済むなら
続けたいと思う。
健康で居らねば。
息子が土産話をしに寄ってくれた。
『とにかく寒かった』らしい。
ま、家族にとって、決して忘れられん
思い出深い旅になったじゃろうし、
何より無事に帰って来れた事に
感謝せにゃあいけん。
夕方は大相撲のTV観戦を楽しんだ。
歴史的な偉業をライブで見る事ができた。
前日の右足のケガから、
休場を誰もが予想しとったじゃろうに、
出場といね！
まず、それにビックリした。
土俵に上がって、ガチンコ勝負で白星。
あっさり自力で優勝したのに、
またビックリ。
平幕の高安が11番勝っとっても
三賞を貰えんのも珍しい。
若手の尊富士と大の里の2人で
三賞全部を取ってしもうたけぇじゃ。
ゆっくり休めた日曜日に感謝
息子一家が東京見物から帰って来た。
一番天気の悪い時に行って
大変じゃったと思う。
一番下の子の、小学校の卒業を待って
出掛けたんで、しょうがないんじゃが、
それにしても悪天候の中
脳性麻痺の真ん中の子も連れて
東京見物とディズニーランドじゃ。
何年か前にも家族で行っとるんじゃが、
この度は、一番下の子の合格祝いも
兼ねての旅で、春休みのメインイベントじゃ。
車いすの子を連れて新幹線に乗って
バスに乗って行くのは大変なことじゃ。
この子を施設に預けて行くことも
出来たハズじゃけど、それでは
この障がいのある子に申し訳ない
そうゆー息子夫婦の気持ちが
痛いほど判るんで、ご苦労様と
言うてやりたい。
それなのに、天は雨を降らすか？
寒波を送るか？ 強風を吹かせるか？
上の子と下の子はそんな悪天候でも
ディズニーランドを楽しめたかもしれん
じゃが車いすの中の子は
車いすに乗ったまんま動けんのじゃけぇ
相当寒かったと思うし、濡れたんじゃ
ないかと心配する爺、婆なのよ。
今夜、遅くに帰ってきたんで
土産話は明日聞くことになるが
息子夫婦は疲れに行ったようなもんじゃ。
ふだんから夜遅くまで働き
休みも少ない息子夫婦が考えて取った
春休みを、そこまでいじめんでも
エエと思うんじゃが、如何？
宗教が違うからと、考え方が違うからと
自分と同じ色に染めようとしないで欲しい
同じ色にならんからと、相手を消さんで欲しい
誰もが自分を認めて欲しいのよ
ワシもあなたも彼らも同じ
相手の話を聞いてみて
自分と意見が違おうとも
ああ、この人の考えはそうなんじゃと
それはそれで尊重して欲しい
同調を求める必要はないし
同調を求めないで欲しい
相手を否定すると争いが生まれる
認めてあげて欲しい
そんな意見の人が居ることを
同じ星に住む地球人として
そうお互いに認め合えば
争う必要はないんじゃない？
ゆんべはサーカスを見に行った。
サーカスを見に行ったと書いたら
曲芸ショーを見に行ったみたいなんで
正確にはサーカスを聴きに行った。
コーラスグループのサーカスの
コンサートを楽しんだと書くべきか。
早めに仕事を切り上げ隣の県
山口県岩国市まで車を飛ばした。
会場は街の中心地で隣が市役所というのに
付近を探してもコンビニが見当たらんのよ。
早めに駐車場へ車を入れ、
コンビニでサンドイッチでも買うて
軽く胃袋に入れて、腹を落ち着かせて
会場に入ろうともくろんどったが、
そのコンビニがない。
駐車場に車を入れて付近を歩いたが無い。
近くの人に道を尋ねたが、近くには無いとの事、
諦めて持って来たチョコを二人で分け合い
会場に入った。
サーカスと言えば、もうそこそこの年代
しかし、やはりプロフェッショナルじゃねー
聴衆を楽しませるツボは心得ていらっしゃる。
しっかり楽しんで、駐車場を出る行列に並び
帰りにラーメン食って帰った。
ピアノ１台で充分楽しめたコンサートじゃった。
プロのお喋りとコーラスが参考になった。
