サイケデリック・ペンタトニック!?

カリメロレコード(架空)の店主の何でもござれの日々の音楽コラム

ザ・ヤング/ファンキー100分!

2005年07月11日 11時58分46秒 | 邦楽
今日は新発売のおすすめのCDのご紹介を。
P-VINEから7月2日に発売されたザ・ヤングの待望のセカンド・アルバム、
『ファンキー100分!』です。

いやぁ待ったのなんの。1stが出た後も割りと頻繁に東京でのライブは
行っており、しかもライブ会場限定でCD-Rなんぞ販売するものだから、
逆にヤキモキしておりました。

ザ・ヤングというのは、福岡出身の本格的R&Bバンド。
最初は渚ようこさんのバックを勤めたり(CDも出てます!)と、
やはり和モノ的な括られ方をしてましたが、
今ではR&Bバンドといって差し支えないほど、
ブラッキーでファンキーなバンドになりました。

で、この新作ですが、最高です!
レコーディング・ディレクターに大洲のドン、ザ・シロップの松石ゲル氏。
そしてスーパーバイザーに、サミー前田氏、と鉄壁の布陣。

ゲストに松石ゲル氏がパーカッションで参加し、
更にパッピィ・ボーイズの佐藤幸太郎(すみません、良く知らないです)が
キーボードで参加。普段は鍵盤がないので、非常に新鮮。
音に厚みが増し、正解だと思います(何者だ・笑)。

タイトルのファンキー100分の通り、
内容はファンキーに溢れています!ただそれだけじゃないのが流石。
ツボを押さえ様々な楽曲が並んでいます。
ライブの定番③④⑤⑧をはじめ、インスト⑨や
ジャジーグルーヴな⑦などなど全編聞き所満載。
駄目押しに何とあの生田敬太郎の「世の流れ」⑩にをカバー。
もともと生田敬太郎氏は池袋のウィルソン・ピケットという異名を持っていた人物で
時代が時代で中途半端にフォーク派に属していたとされていた人である。
その人の曲をカバーすることがまず凄い。
それをまた良い具合にザ・ヤング流に料理しているのが大変良い。

東京のライブには割と足を運んでいますが、
ライブ毎にバンドとしてのグルーブ感といったものが増していくような気がします。
グルーブ感というか、ファンキーさというかプログレス感というか、
何というか「凄み」ですね。

ドラムがホセに変わって大分経ちますが、
重戦車のようなドラムを叩いたかと思うと、しっとりとした曲にも柔軟に対応する。
その成長ぶりには目を見張るものがあります。
容貌が松本隆氏にそっくりなベースのマオも相変わらずブイブイ言わせています。
そして実は音楽面での要であると私は思う、たかはしゆいのリズムギター。
彼のバッキングはそんじょそこらの人は適いません。
彼がいるといないとでは音の厚みがまるで違うでしょう。
リードギターを弾ける人なら沢山いると思うが、
この時代コードを極める人ってあんまりいないと思うのですが、
ゆいは凄い。本当にそう思います。バッキングって大事です。
そして王子様ルックスなターボー。
渋い色(濃い色のチェリーレッド)のテレキャスにファズギター。
ワウの使い方がなんとも上手く、ファンキーな曲には欠かせません。
そしてボーカルのジョーイ!
声が伸びる伸びる。聞いてて気持ちがいいです。
がなる感じが多い昨今、歌声をここまで聞かせる人はいないですよ。
この5人でこそのザ・ヤング。毎回実感しておりますが、
今回のこの2ndでもそれは間違いありませんでした。

7月の19日はには、下北CLUB251で、
何とオーサカ=モノレールと対バンします!
もう想像するだけで真っ黒でファンキーだ(笑)
ゲストにはこちらも何とハプニングス・フォーのドラマー、チト河内氏。
DJには湯浅学氏とサミー前田氏。
もう絶対行くっきゃないですね。
20日には新宿レッドクロスでもライブをやるようなので、
ファンは要チェックです。

同じP-VINEつながりだからと思いますが、
雑誌『ブルース&ソウル・レコーズ』にも広告が出ていました。
和モノよりもR&Bを嗜好する人や洋楽ファンに聞いてもらいたい、
実力派バンドです。

と書きましたが、彼等がやるスパイダースのガレージナンバー「メラメラ」や
ゴールデン・カップスの永遠の名曲「本牧ブルース」は本当に格好良い。
福岡のゴールデン・カップスの異名をとる彼ら。
皆さんも要チェックしてみて下さい!

ザ・ヤング『ファンキー100分!』
 ◆曲目◆ 
  1. ハイウェイ
2. ピープル・アット・ザ・ベイスメント
3. ラブロック・ブラックロック
4. ファンキー100分
5. 頬笑みに涙
6. 夕闇にさようなら
7. 不意打ち
8. コール・ミー
9. タートル・アウェイク
10. 世の流れに
11. すばらしい愛を  (PCD-25031 2,625)

ザ・ヤングの公式サイトはこちらから。