からくの一人遊び

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米津玄師 MV『vivi』

2021-05-16 | 小説
米津玄師 MV『vivi』



Suede - Saturday Night



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Landed / Deporte de riesgo A risky sport   Laika Came Back




(ちんちくりんNo,23)

かほるの日記(1984年8月5日)


 あいつ、いや海人・・・、海人さん、だよなぁ。
 出会って十日程、何も言わないけれど、きっと彼は呆れているんだろうな。
 私も不思議ですよ。出会ってすぐの人を呼び捨てにしたことはないもの。
 圭太さん、貢さんは普通に言えるのに彼だけは気が付くと「さん」抜き・・・。そのような失礼な奴だとは思われたくないのだけれども。

 まあいいか。

 それよりも小説。
 少年が主人公、朝起きだした少年がいつもと明らかに違う母親と遭遇した時の衝撃。そこからの、世間の目、学校での虐め、何度電話しても帰って来ない父親。少年の壮絶な二年間。そこで少年は小説に目覚める、物語を書くことで辛い経験を忘れることが出来たから。

 物語はこういう感じだけど、ともかく”キーワード"、私の頭から離れないの。
 
「おまえの伯父さんがいっていたんだよ。先生だ、先生がいいって」

 精神に異常をきたした母親が繰り返し少年に投げかける言葉。物語の節目節目に必ず出てくる。・・・まるで何かの呪文のよう。
 凄いなあ、と思う。こんなの実際に経験したひとしか書けないのではないかしら。
 彼がそう?全部が全部真実ではないにしても・・・。
 
 彼は今ラストを書いている。終わらせることが出来るのかしら、こんなに激しい物語を・・・。

 知りたい。
 知りたいと感じる。
 この少年は海人?海人なのかしら?

 いけないいけない、深入りはいけない。
 いまいるところは一時的な休憩所みたいなもの。彼らとはたまたまそこで、他愛無い会話を交わしているだけの間柄。いけないよ。うっかりすると旅立てなくなるよ。


 でもなあ、・・・姉さんはどう思う?

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