彼岸花が咲く季節、思い出すのは香川県の田園風景である。
釣り道具を積んで、瀬戸内海沿岸の彼岸花の鮮やかな田園風景の中をドライブしたものだ。
秋口は綾川のハゼ釣りを楽しんだ。夜店の金魚釣りのようによく釣れた。
坂出市西大浜という埋立地のような海岸線に住まいがあったので、夏でも冬でも
その気になればすぐ釣り糸を垂らす、という具合だったという記憶がある。
私は夫に全部セットしてもらっていう通りに糸を垂らす、もしくは投げるだけ。
お彼岸を前に、突然思い立った夫が河口付近にハゼ釣りに行こうと言い出して、
五時起きして軽自動車を駈った。
夫の嘆きは海が遠いということ。一時間もかかるわけではないのでそんなに遠くはないと思うが、沼津も、坂出も「すぐそこ」が海だったことと比べれば近くはない。
適当な川の河口付近に竿をおろしたが、さっぱり手ごたえがない、といういか餌も取られない。
沿岸を北上する形で数か所場所を移動しながら竿を出してみたが、手ごたえ無し。
軽い朝食、飲み物もしっかり用意してピクニック気分だったので、秋の田園風景を楽しんだと思ってあきらめることにした。
台風が通って行ったばかりでさすがにお魚も食欲どころではなかったのかもしれない。
早朝から動き出したおかげで、お墓掃除とお参りも済ませることができた。