裏・源氏物語 14帖 『明石』
源氏26才、自主的に須磨への退去を決意し、紫の上を、ひとり京に残し、花散里、朧月夜らに別れを告げ、都を去ります。 源氏は左大臣派(葵上、頭の中将)、朧月夜の父は右大臣派。この両派が政権争いを行います。普通、官位の高い左大臣が政権を握りますが、朧月夜と恋仲に・・・で、都を去る・・・のです。
源氏の噂を聞いて、最愛の娘を奉りたいと明石の入道が申し出ます。この御方、桐壺更衣の従兄弟です。
桐壺の更衣・桑子は 裏2帖によりますと・・・藤原兼輔の娘ですが、章明親王を産んでいます。ちなみに、その孫の藤原為時は・・・そうです、歌人として名高い紫式部の父にあたります。なんと!! こんなところにも、紫式部と関わりが・・・ありました。
ところで、明石入道は桐壺更衣・桑子(兼輔の娘)の従兄弟です。また、兼輔は従兄弟・右大臣藤原定方とともに当時の歌壇の中心におりました。ひょっとしたら、この従兄弟・・・同一人物か・・。ということで、明石入道は右大臣藤原定方であると、考えます。つまり、源氏はおじさんである明石入道に娘を紹介されることになるのです。
源氏物語の登場人物は架空ではあるが、かなり実在人物をモデルとしているような気がしてきました^0^。