10月7日、午後8時。
ことの始まりは兄嫁さんからの電話でした。
別件でママさんに兄嫁さんから電話があったのですが、なにやら 工房付近( 兄貴が仕事で一刀彫の工房を構えている )で仔猫の鳴き声が前日からしているとのこと。
工房には パセリ& セイレム亡きあと、こがり(♂)という流れ猫が居つき今では兄貴の良き相棒となってた。
その「 こがり 」がどこからともなく聞こえてくる仔猫の鳴き声を聞いて、ソワソワ 落ち着きなくお怒りのご様子。
「 こがり 」は流れの野良猫なので縄張り意識が強く、仔猫といえど他の猫は容赦はしないそうだ
仔猫を保護したところで工房では「 こがり 」が居るのでどうしたものかと兄夫婦は悩んでいたそうな。
10月6日(前日)
それでも兄貴・兄嫁さんも仔猫の鳴き声が気になり声を頼りに探しに行ったそうだが、工房は 山近く当然仔猫の鳴き声がする方も背丈を超えるほどの草が一面ボォーボォーに生えていて声は聞こえど姿を見つけられない
おまけに仔猫が瞬時にあちこち移動するので声すらも遠ざかる始末。
結局、姿すら見つけられなかった。
そこで兄嫁さんはふと思い出した。
数日前に工房付近で成猫が轢かれ死んでいたことを。( 交通量が多く、トラックや乗用車が次々に走り パセリもまたそれで亡くなっている )
もしかして母猫か!? 残された仔猫かもしれん。声の主の兄弟が居るかはわからないけどと思ったそうだ。
10月7日の夜。
オイラはママさんからその話を兄嫁さんから電話がかかってきた8時頃に聞いたのだが
そんなことがあったんや…。
工房付近にはよく猫が捨てられたり・流れ猫・野良猫も結構多いのでこういう話は以前にもあり、実はこの話を聞いた時はほとんど気に留めていなかったのだ。
3時間後の 午後10時過ぎ。
なにやら『 ふと 』胸騒ぎを感じ仔猫のことを考えた。
明日は 台風14号が近づいていることもあり 降水確率100%で雨に打たれてしまえば空腹で低体温症になり死に至る。
山はカラスも多いので、ライフが迷子になった時のように頭上で多数のカラスが旋回し餌食になるやもしれん。
仔猫といえど、生まれてからどれぼどの日数が経っているのかわからぬので親猫を探し鳴いているのであれば生まれてから3か月未満だろう。
もし轢かれ亡くなったのが親猫であれば、仔猫の命も数日のみ。
我が家の ジロー兄貴や マロンばぁちゃんのことも考え悩んだ。
ジロー兄貴はもう先は長くないので手厚い看護でゆっくりと過ごさせてやりたい・マロンばぁちゃんはジロー兄貴以外の猫を嫌いマロンばぁちゃんも先は長くないので仔猫を保護することで余計なストレスを与えたくない。
もし ライフが次に現れるとしたらジロー兄貴かマロンばぁちゃんのどちらかが亡くなってからかもしれないと思っていたからだ。
兄貴や兄嫁さんが見つけられなかったので
( ¯•ω•¯ ) もしオイラが見つけられたら出逢いだ
『 諦め・期待 』半分の気持ちで
ママさんとパパさんに『 工房の仔猫を捜しに行く 』ことを伝え、雨が降っていたのでタオルを首にかけ懐中電灯4つ身体に吊り下げ(笑)
( 山なんで街灯が無くほぼ明かりがないのよ~ 雨カッパ も探したけど家に無くて )
片道30分かけ夜に工房へとオイラ一人 走らせた。
行き道に 🦌 鹿が出没。
(ꐦ°᷄д°᷅) 邪魔じゃ どけぇぇぇ~ ( 1頭目 )
しばらく走り
(ꐦ°᷄д°᷅) 邪魔すんじゃねぇ どけぇぇぇ~ ( 2頭目 )
一刻も早く工房へ辿り着きたいのに野生が…🦌 鹿を避けつつ目もくれず突っ走る。
しばらく来ていなかった 工房、仔猫の声がしたと聞いた工房付近の場所を見てオイラは愕然とする。
(((;꒪ꈊ꒪;))) こ、こんなのムリや…仔猫見つけるどころか夜に人間が入って無傷で戻って来れる気がせん
いくらか現場を想像し覚悟はしていたが、オイラの背丈以上の草が一面に生い茂り道路までせり出し壁となっているので入るには足元もぬかるみ見えぬまま掻き分け進むしかない。
一歩足を踏み込めば、かぶれ・切れる草木やヘビや虫・野生動物も何が居るかわからない。しかも辺りを照らすものもなく暗闇の中でたった一人で懐中電灯4つのみ
昼間でさえも容易には入れぬ場所で予想以上に危険かつ険しく厳しい。
むやみに入っても見つけられるわけもないので、とりあえず猫の鳴きマネをして仔猫の返事があるかどうか確認することにした。
兄嫁さんの話では「 移動している可能性 」があるので他の地に動いていたらアウトだ
すると…
😿 ミギャオ!!! ミギャオ!!! ミギャオ!!!
親猫を必死で呼ぶ声が草むらでなく 🌳 木が茂る方で聞こえた
声がする方へとオイラは歩き出したが、仔猫もまた歩き出し移動している。
このままじゃヤベェ~雨も酷くなってきたし早く見つけ出さないと声を見失ってしまう
いかんせん夜なので4つの懐中電灯をフル活用で茂った樹木と草むらの明かりの先にやっと姿が見えた。
仔猫おった( 発見 )
ここで仔猫に逃げられたら終了なのでオイラはゆっくりジリジリと近づく。
一度はスッと逃げられたが雨の降りしきる中、オイラも一人で必死さ
工房の近くには随分昔から土地や 山を祀っているのだろうか『 山神 』と呼ばれる石の祠(ほこら)があるんだ
仔猫はその『 山神の石の祠(ほこら) 』の裏に逃げ込み、祠を囲うように所々🌳 木の根がむき出しのように根付いている。
頼む山神さん 仔猫がそこから動かぬよう足止めしてくれ
慌ててオイラは祠の裏側に回り込み仔猫を探すとマングローブのような幾重にも伸びた木の根の隙間にスポッリと仔猫がハマってた
草木を掻き分け狙いを定めて…
😿 ガシッッッ!!!
๐·°(৹˃ᗝ˂৹)°·๐ 確保ぉぉぉ~!!!!!
小さな身体を手にした瞬間、なんでか涙出た。
『 おかえり 』とポロッと口から出たけど…当然『 ただいま 』の返事はない。
あの仔であって、あの仔ではない。
それでも雨の中、仔猫抱えながら一緒に帰ろう…共に生きていこう…そう言って停めてある車まで戻った。
もう涙か雨かわからんかった。
次回に続く
ことの始まりは兄嫁さんからの電話でした。
別件でママさんに兄嫁さんから電話があったのですが、なにやら 工房付近( 兄貴が仕事で一刀彫の工房を構えている )で仔猫の鳴き声が前日からしているとのこと。
工房には パセリ& セイレム亡きあと、こがり(♂)という流れ猫が居つき今では兄貴の良き相棒となってた。
その「 こがり 」がどこからともなく聞こえてくる仔猫の鳴き声を聞いて、ソワソワ 落ち着きなくお怒りのご様子。
「 こがり 」は流れの野良猫なので縄張り意識が強く、仔猫といえど他の猫は容赦はしないそうだ
仔猫を保護したところで工房では「 こがり 」が居るのでどうしたものかと兄夫婦は悩んでいたそうな。
10月6日(前日)
それでも兄貴・兄嫁さんも仔猫の鳴き声が気になり声を頼りに探しに行ったそうだが、工房は 山近く当然仔猫の鳴き声がする方も背丈を超えるほどの草が一面ボォーボォーに生えていて声は聞こえど姿を見つけられない
おまけに仔猫が瞬時にあちこち移動するので声すらも遠ざかる始末。
結局、姿すら見つけられなかった。
そこで兄嫁さんはふと思い出した。
数日前に工房付近で成猫が轢かれ死んでいたことを。( 交通量が多く、トラックや乗用車が次々に走り パセリもまたそれで亡くなっている )
もしかして母猫か!? 残された仔猫かもしれん。声の主の兄弟が居るかはわからないけどと思ったそうだ。
10月7日の夜。
オイラはママさんからその話を兄嫁さんから電話がかかってきた8時頃に聞いたのだが
そんなことがあったんや…。
工房付近にはよく猫が捨てられたり・流れ猫・野良猫も結構多いのでこういう話は以前にもあり、実はこの話を聞いた時はほとんど気に留めていなかったのだ。
3時間後の 午後10時過ぎ。
なにやら『 ふと 』胸騒ぎを感じ仔猫のことを考えた。
明日は 台風14号が近づいていることもあり 降水確率100%で雨に打たれてしまえば空腹で低体温症になり死に至る。
山はカラスも多いので、ライフが迷子になった時のように頭上で多数のカラスが旋回し餌食になるやもしれん。
仔猫といえど、生まれてからどれぼどの日数が経っているのかわからぬので親猫を探し鳴いているのであれば生まれてから3か月未満だろう。
もし轢かれ亡くなったのが親猫であれば、仔猫の命も数日のみ。
我が家の ジロー兄貴や マロンばぁちゃんのことも考え悩んだ。
ジロー兄貴はもう先は長くないので手厚い看護でゆっくりと過ごさせてやりたい・マロンばぁちゃんはジロー兄貴以外の猫を嫌いマロンばぁちゃんも先は長くないので仔猫を保護することで余計なストレスを与えたくない。
もし ライフが次に現れるとしたらジロー兄貴かマロンばぁちゃんのどちらかが亡くなってからかもしれないと思っていたからだ。
兄貴や兄嫁さんが見つけられなかったので
( ¯•ω•¯ ) もしオイラが見つけられたら出逢いだ
『 諦め・期待 』半分の気持ちで
ママさんとパパさんに『 工房の仔猫を捜しに行く 』ことを伝え、雨が降っていたのでタオルを首にかけ懐中電灯4つ身体に吊り下げ(笑)
( 山なんで街灯が無くほぼ明かりがないのよ~ 雨カッパ も探したけど家に無くて )
片道30分かけ夜に工房へとオイラ一人 走らせた。
行き道に 🦌 鹿が出没。
(ꐦ°᷄д°᷅) 邪魔じゃ どけぇぇぇ~ ( 1頭目 )
しばらく走り
(ꐦ°᷄д°᷅) 邪魔すんじゃねぇ どけぇぇぇ~ ( 2頭目 )
一刻も早く工房へ辿り着きたいのに野生が…🦌 鹿を避けつつ目もくれず突っ走る。
しばらく来ていなかった 工房、仔猫の声がしたと聞いた工房付近の場所を見てオイラは愕然とする。
(((;꒪ꈊ꒪;))) こ、こんなのムリや…仔猫見つけるどころか夜に人間が入って無傷で戻って来れる気がせん
いくらか現場を想像し覚悟はしていたが、オイラの背丈以上の草が一面に生い茂り道路までせり出し壁となっているので入るには足元もぬかるみ見えぬまま掻き分け進むしかない。
一歩足を踏み込めば、かぶれ・切れる草木やヘビや虫・野生動物も何が居るかわからない。しかも辺りを照らすものもなく暗闇の中でたった一人で懐中電灯4つのみ
昼間でさえも容易には入れぬ場所で予想以上に危険かつ険しく厳しい。
むやみに入っても見つけられるわけもないので、とりあえず猫の鳴きマネをして仔猫の返事があるかどうか確認することにした。
兄嫁さんの話では「 移動している可能性 」があるので他の地に動いていたらアウトだ
すると…
😿 ミギャオ!!! ミギャオ!!! ミギャオ!!!
親猫を必死で呼ぶ声が草むらでなく 🌳 木が茂る方で聞こえた
声がする方へとオイラは歩き出したが、仔猫もまた歩き出し移動している。
このままじゃヤベェ~雨も酷くなってきたし早く見つけ出さないと声を見失ってしまう
いかんせん夜なので4つの懐中電灯をフル活用で茂った樹木と草むらの明かりの先にやっと姿が見えた。
仔猫おった( 発見 )
ここで仔猫に逃げられたら終了なのでオイラはゆっくりジリジリと近づく。
一度はスッと逃げられたが雨の降りしきる中、オイラも一人で必死さ
工房の近くには随分昔から土地や 山を祀っているのだろうか『 山神 』と呼ばれる石の祠(ほこら)があるんだ
仔猫はその『 山神の石の祠(ほこら) 』の裏に逃げ込み、祠を囲うように所々🌳 木の根がむき出しのように根付いている。
頼む山神さん 仔猫がそこから動かぬよう足止めしてくれ
慌ててオイラは祠の裏側に回り込み仔猫を探すとマングローブのような幾重にも伸びた木の根の隙間にスポッリと仔猫がハマってた
草木を掻き分け狙いを定めて…
😿 ガシッッッ!!!
๐·°(৹˃ᗝ˂৹)°·๐ 確保ぉぉぉ~!!!!!
小さな身体を手にした瞬間、なんでか涙出た。
『 おかえり 』とポロッと口から出たけど…当然『 ただいま 』の返事はない。
あの仔であって、あの仔ではない。
それでも雨の中、仔猫抱えながら一緒に帰ろう…共に生きていこう…そう言って停めてある車まで戻った。
もう涙か雨かわからんかった。
次回に続く
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