●方法俳句640・音の物質化15・佐藤美恵子01・2024-03-21(木)
○「椿咲くしじまに鋏入れにけり」(『化石の魚』2001)(佐藤美恵子01)
○季語(椿・三春)(→「岡部陽二のホームページ」より引用)【→方法俳句-索引1・索引2・索引3・索引4・索引5】【→俳人一覧(あ・いい・いた・うえ・お・か・き・くけこ・さ・し・すせそ・た・ちつてと・な・にぬねの・はひ・ふへほ・ま・みむめも・や・ゆ~)】【→俳句結社索引】
【鑑賞】:「しじま」は「静寂」のこと。掲句では「無音の闇」ほどの意味か。実際は椿の茎に鋏を入れるのである。「語句すり替え」の要素も。下記にPickup116「鋏使用俳句」11句を挙げる。
○佐藤美恵子(さとうみえこ)
○好きな一句「雛の燭ほのと顕ちくる月日かな」02
○季語(雛・仲春)(「『俳句年鑑』2017年版(角川書店)」より引用)
【Profile】:1955年愛知県出身一宮市在住。「笹」(→伊藤敬子主宰)同人。
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■Pickup116「鋏(はさみ)」使用俳句11句(2024-03-21)
→01「白菊のしづくつめたし花鋏」(『山廬集』1932)(飯田蛇笏)(色彩97白17)
→02「夕立後さきさきさきと裁鋏」(『海猫』1978)(秋澤猛)(方法184オノマトペ20)
→03「色鳥や日のぬくもりの裁鋏」(斎藤道子)(五感189温感8)
→04「沢蟹の鋏しづめて水澄めり」(前田攝子)(好きな一句)
→05「清明や鋏をかろく封を切る」(北見さとる)(特集325郵便俳句1)
→06「硬券に入鋏のM冬の果」(『浮游』2018)(鎌田透次)(挿絵俳句)
→07「木瓜剪りしばかりに曇る花鋏」(『空木抄』1990)(関成美)(好きな一句)
→08「花鋏ばしと響かせ弥生尽」(山田径子)(方法375オノマトペ47)
→09「梅雨に入る握り鋏の鐵にほひ」(『眞中』2001)(高千夏子)(五感383嗅覚85)
→10「花鋏ほどの重さよ春愁」(小関菜都子)(五感523質感71重33)
→11「入彼岸大きく重く羅紗鋏」(『虚空』2022)(鎌田透次)(挿絵俳句)
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