●五感俳句401・味覚・戸松九里1・2018-10-15(月)
○「口中に濃淡のあり新走り」(戸松九里1)
○季語(新走り・晩秋)(「俳句界201303別冊・平成名句大鑑」より引用)【→五感俳句-索引1・索引2・索引3 →俳人一覧(あ・い・うえ・お・かき・くけこ・さ・しすせそ・た・ちつてと・な・にぬねの・はひ・ふへほ・ま・みむめも・や~)】
【鑑賞】:「新走り」とは新米で作った新酒のこと。利き酒の「濃淡」がわかるのは飲み始めの何杯か。飲み進めるにつれて感情の濃淡が深まっていきます。
●戸松九里(トマツキュウリ)
○好きな一句「一本の道海に入る薄暑かな」2
○季語(薄暑・初夏)(引用同上)
【Profile】:1949年群馬県出身。同人誌「や」創刊、代表。
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■Pickup「秋の味覚俳句」9句
01「渋柿の如きものにては候へど」(松根東洋城)『東洋城全句集上巻(1966)』(渋柿・晩秋)〈五感俳句13味覚=渋〉
02「みづからの辛さで曲がり唐辛子」(檜紀代)(唐辛子・三秋)〈五感俳句59味覚=辛〉
03「梨食うてすつぱき芯にいたりけり」(辻桃子)『童子(1991)』(梨・三秋)〈五感俳句63味覚=酸っぱい〉
04「かじりたる渋柿舌を棒にせり 」(小川軽舟)(渋柿・晩秋)〈五感俳句142味覚=渋〉
05「つり鐘の蔕のところが渋かりき」(正岡子規)『俳句稿(1899)』(つり鐘柿・晩秋)〈五感俳句250味覚=渋い〉
06「死にごろとも白桃の旨き頃とも思ふ」(河原枇杷男)『河原枇杷男句集(1997)』(白桃・初秋)〈五感俳句296味覚〉
07「薬味ほろ苦き母郷や新豆腐」(阿部正調)(新豆腐・晩秋)〈五感俳句297 味覚=苦い〉
08「冬瓜のうす味をもて山暮るる」(秋篠光広)(冬瓜・初秋)〈五感俳句394味覚=薄味〉
09「口中に濃淡のあり新走り」(戸松九里)↑
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