明日香の細い道を尋ねて

生きて行くと言うことは考える事である。何をして何を食べて何に笑い何を求めるか、全ては考える事から始まるのだ。

デジタル弱者の戦い(3)スマホ選挙ってどうなのよ?、俄然やる気が出てきたんだけど・・・②

2023-04-09 09:35:00 | ニュース

前回までで、スマホ投票に今すぐ切り替えるべきだということが納得して貰えたことと思う。デメリットの点はくだらない感情論だし、メリットは明快な事だらけである。当然「今すぐやろう!」となるわけだが、ただ一つ、皆さん御心配の「セキュリティ」にイマイチ信頼が置けないという意見が多々あるようなので、この点について書いてみたい。

① 投票用紙は、立候補締め切りと同時に選挙管理委員会から直接「有権者のスマホに」送られてくる

勿論、あらかじめ自身のマイナンバー(つまり戸籍)に一個「連絡用メールアドレス」を登録しておくのである。これは選挙云々と関係なく、マイナンバーの必須項目として国民全員が「登録する」ように義務付けられるものとするのだ(私のブログで「マイナンバーの活用」を参照してみてください)。既にメールアドレスが登録されているとして、そのアドレスに当該選挙名と選挙区、立候補者の名前と顔写真及び全身画像、簡単な情報と、候補者を選ぶ「チェックボックス」が入った投票用紙スタイルのメールが送られてくる、って方法である(添付アプリはそもそも危険であるから、平文でメールの一部として送られてくる。但し、返信は「暗号化処理」して送り返すようになっている(この辺は専門家のアドバイスが必要になるだろう)。投票はこのメールのチェックボックスにチェックを入れて、「返信ボタン」を押すことで完了する。勿論チェックは一箇所しか入らないし、名前を「書き間違える」ことも、お分かりだろうが「あり得ない」のだ(未だに字を書き間違えたから無効だなんて、「有り得なーい」と思いませんか?)。これだけでも無効票が無くなって、我々有権者の「一票の権利」が守られるからスマホ投票すべきである。投票は、選挙管理委員会と有権者の間に「誰も介在しない、完全にクローズドなネットワーク」で行われるのが良いと思う(これに関しては、技術的な問題は多少あると思うが、私は専門家ではないのでお任せするしかない)。世間で言われているスマホ選挙はネット投票みたいな「オープン」なイメージだが、私は「投票自体」はもっとハッキングの危険の少ない、マイナンバーの本人確認機能と連動した「一対一」のやり取りを想定している。当然、投票は無記名ではなく「実名=マイナンバー」で投票になる。これに関しては、実名がバレるのは「絶対嫌っ」という人がいるのも事実である。しかしどこの誰だか分からないように投票しておいて、それで「セキュリティ」だけはしっかりして欲しいなんて、そりゃあ「無理」ってもんじゃあ有りませんかねぇ。

② 投票内容は、いつでも変更可能

もし間違って投票メールを消してしまったとしても、当該スマホ内に投票用紙メールが残っていなければ「何度でも送られてくる」から、心配はいらない(勿論、このメールは「基本的に消去できないもの」とするが、これも専門家に任せる)。また、万一気が変わって「投票をやり直したい人」は、この返信ボタンは「何回押しても構わない」ものとする。要は一番最後に押した返信メールのチェック欄にチェックが入っている候補者が、その人の「最終投票」になるわけだ。当然選挙期間中は、何度でも返信ボタンで「変更出来る」のがミソである(なお、TBSの「アシタノカレッジ」というラジオ番組でネット選挙の話題を取り上げていて、北欧のエストニアという国が既にインターネット選挙を実施しているみたいなので、宜しければ「Radiko で過去放送分」を探して聞いてみて下さい)。なお、自分の投票した内容はマイナンバーでサーバーにアクセスすれば、「いつでも中身を確認する事が出来る」ものとする。これは不正を防止する上でも有効で、自身のスマホの投票内容と実際にサーバーに保存された投票内容が違っていれば、もう一度「自分の投票したい候補者にチェックを入れて、再度「返信ボタン」を押せば、正しい投票に直すことができる安全機能だ。これで投票内容を「第三者が書き換える」ことは難しくなると思う。なお、投票用紙を保管するサーバーはダブルで用意しておいて、最終結果を上書き保存しておくものと「やり直しも含めて履歴全部を保存しておくもの」の二種類とする。投票用紙は全部「どのマイナンバーに登録されたメールアドレスから送られてきたか」を記録してあるから、送信途中でハッキングして書き直すにしても、相当面倒だと私は思う。勿論、選挙結果を左右するためには大元のサーバーに侵入する方が便利だが、ここはセキュリティに詳しい専門家の意見を聞いて、十分な対策を講じれば良いと思う。もし侵入された形跡があれば、管理委員会の権限でもう一度選挙をやり直せば良い。やること自体が簡単だから、何度でも投票して貰えば済むだけである。そのうち侵入する側も疲れてきて、無駄なことはやめるだろう(勿論、重大な犯罪であるから、捕まれば重い刑に処せられる)。何よりもまず、マイナンバーの必須情報を登録する際に「本人確認を行った機器」だけで選挙メールを管理していれば、ある程度は大丈夫なんではなかろうか、分からんけど。まあこれは「マイナンバーのセキュリティ対策」をしっかりやることで、すでに解決している問題だと解釈しましょう。

③ やろうと思えば「毎日でも投票可能」である

私が思うに、スマホ選挙の一番のメリットは「何回でもやれる」ことにあると思っている。今回の衆議員選挙に限った話ではないが、北朝鮮問題から気候変動や経済活性化、少子高齢化やいじめ問題または SNS 誹謗中傷問題などに加え、森友加計学園・桜の会疑惑に財務省自殺問題とか、どれをとっても解決には程遠いのが現在の政治である。おまけにコロナ対策が待った無しの状況とくれば、ありとあらゆる問題が「山積みしっぱなしで放置」状態になっていると言っても過言では無い。それにも関わらず、それら全部に対する政策が「自分とぴったり同じ考えの候補者」を探せっていう方が「無理」なんじゃないかと悩んでしまう。北朝鮮と国の防衛に関しては賛成するが、社会保障問題の解決策にはちょっと賛成しかねる、とか・・・。結局、改革能力はないけど悪いこともしないかな?っていう「人畜無害の人柄優先」で選ぶか、多少は業者と癒着してカネを受け取ったりしそうな気もするけど、閉塞した現状を何とか解決してくれる「突破能力のある人材」を選ぶか、そういう人間としての「何となくのイメージ」で選ぶしか無くなってしまうのである(これってモヤモヤして、「何だかなぁ」って思うけどしょうがないのかなぁ)。しかも最近の「党の国会での投票行動の締め付け」は目に余るものがあり、国会議員が「寄らば大樹の陰」で自分の考えを持たず、つまりは「顔が国民の方を見てなくて、無視を決め込んでいる」からもう、全然お話にならないわけよね。これじゃあ若者は、選挙に行かなくなるのも無理は無い、って話である。私だって誰に投票するのか聞かれたら、「さあ、誰にするかなぁ」としか答えられない状況になっている。我ながら情けない。

そこでスマホ選挙の実績を積んで、一つ問題が「発生するごと」に市民に投票の権利を行使して貰って、本当の意味の「直接政治」を実現するのである。例えば「消費税はやめるかどうか」という議題を国民全部が考えて、どっちかに投票するのである。勿論消費者の答えは「やめる」となるに決まっている。だが消費税の収入が無くなれば「国の財政は危うくなる」から、他の税金が「高くなる」もしくは市民サービスが「打ち切り」になるわけだ。簡単に言えば、社会保障費は「減少」せざるを得ない。そうすると恩恵を受けている高齢者や医療・介護・教育その他のサービスで何とか現在の生活を維持している人は「猛然と反対する」であろう。これは相当な国民全体の議論が必要になって来る。我々一般人はこれらの大切な「生活に直結した議論」を、自分の頭で考える代わりに、それを「専門で考える誰か」を選挙で選んで、「やれやれ」と肩の荷を下ろすのである。本来は自分で考えるべきなのだが、余りに大きな問題で「とても自分では考えつかない」から、誰かに「人任せ、丸投げ」にして、色々考えてもらおうという姿勢である。しかしこれはこれで、至極真っ当な考えだとも言えるかも知れない。人間は一生という限られた時間のうちで、何とか成果を出さなければならない生き物である。お金も必要なのだ。消費税と社会保障費の財源問題で延々と頭を悩ましている代わりに、どうやったら「明日のおまんま」を手に入れることが出来るかを必死に考える方が先、という人も当然沢山いるわけだ。だから、そういう、どちらかと言ったら政治家なんかやってる暇が無いという普通の人は、選挙で「こういうことに真剣になっている人」を選んで投票しようとする。結構なことである。

だが現状は「この人なら任せて安心だ」と勝手にしかも根拠なく思っただけの人にしか、投票できていない。本来であれば、細かい理屈は分からないにしても、少なくとも「今の日本にとっては、この政策が正しいだろう」と思って投票するのが、より積極的で「責任ある投票行動」と言えるのじゃ無いだろうか。よく分かんないけど、この候補者は元気があって親しみやすいとか、若くて笑顔が頼もしいから何となく信頼しちゃった、みたいに思って投票所に向かう、ということも大いに有りうると思っている。まあ、第一印象というのも案外当たっていることがあるから馬鹿にはできないが、少なくとも理性的な有権者であれば、印象より理屈を優先する方が「よっぽどマシ」だと私は思うけど。ちょっと例にするには問題があるが、例えば明治維新の際、長州の下層武士達が吉田松陰の考えに共鳴して倒幕を企てた時、彼らは人柄に魅了されたと言うよりも「松蔭の考えそのもの」に激しく共感したのではなかったか(そうじゃ無い人も居たとは聞いているが)。だから、単に「徳川家に代わって長州が天下を取る」といった損得勘定に終わらずに、新しく西洋文化を吸収して「日本を強くする」という「大きな革命運動」が巻き起こったのであろう。それが直接選挙の突破力であり「革命」のムーブメントである(時として間違う場合も多いのだけれど)。そして今は正に自民党富裕層が国政を過半数独占し、やりたい放題を行って「あろうことか、嘘をついても恬として恥じない」という政治家にあるまじき行為を平然と行なっていて、国民を顧みないミャンマーの軍事政権のような「国民とかけ離れた内閣」に、意のままに振り回されている現状なのである。権力は、行くところまで行った時が「終わりの始まり」と言う。少なくとも「じゃあ選挙でもう一度国民の意思を問おうじゃないか」となった時、「はいはい、じゃあやりますね」と言って、ものの1日で白黒つけられるような「投票システム」があるとするならば、自民党も今ほど「出鱈目な政治」はできないのじゃなかろうか。要はスマホ選挙は、ここぞというときの最後の「切り札」になると私は思っている。

④ 途中集計はネットでいつでも表示しておく

今誰が優勢で誰が落っこちるのか、仮の投票結果を数字できっちり表示しておくことが可能になる。つまり、集計はいつでも数秒で出来ちゃうと言うこと!。有権者は投票集計の推移を見ながら、自分の投票を「変えること」も可能だ。もし自分の投票している候補者が「落っこちそう」になっていれば、周りの人に「投票を変えてもらうように」議論することもあり得るだろう。会社の社長が「この人に入れるように」と社員に言うってことも、無いとは言えない(実際、うちの会社でもあった)。勿論私は言う通りにしなかったが、そもそもそこの区の投票券が無いので、殆ど意味がなかったのだが)そんな昭和チックな事も思い出深い。まだ田舎では、そうしたパワハラまがいの行為があるとは思うが、段々と社会が成熟していく中で減っていくんじゃ無いだろうか。勿論、分かりましたと言って後でこっそり書き直すってことも可能だし、私は「こちらの人の考え方の方が、これからの日本を強くすると思います」とハッキリ言う方が、ずっと「カッコいい」と思っている(少なくとも、女子社員受けは断然いい筈!)。それで「いや、私はそうは思わない」と社長が議論をしかけてくるようならば、日本の明日は「もっと明るく」なると言えよう(ちょっと昭和っぽいこと言っちゃったな)。まあ、この当落予想機能は、居酒屋などで飲みながらワイワイいってる時に、「ところで今、どんな状況?」などと言って、皆で盛り上がるための「お楽しみ機能」である。候補者には可哀想だが、こういう機能は「あった方が」有権者にとっては面白いだろう。結果として「私の投票した候補者の考え方は、意外と支持されていないんだな」と言う風に世間の人々の考え方と自分の考え方の違いが瞬時にわかって、また考え直すキッカケにもなる。つまり、選挙期間中は色々投票先を変えたりするが、最後は「自分の頭でよーく考えて」、信念を持って候補者を選ぶ習慣が「身につくようになる」ってわけだ。良いことである。

次回は最終章です、乞うご期待!



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