明日香の細い道を尋ねて

生きて行くと言うことは考える事である。何をして何を食べて何に笑い何を求めるか、全ては考える事から始まるのだ。

日本に米軍が肩代わりしている防衛費用を払え、というのには深い意味がある

2016-11-13 21:00:27 | ニュース
日本を現在のような中途半端な武力しかない状態のままにしてきたのは、アメリカである。真の自衛力を持つためには同時に結果としてであっても、同等の攻撃力を持つことを意味し、ひいてはアメリカにとっても潜在的な脅威となる。そうならない為に日本には武力制限を課し、その代わり米軍が常駐してバランスを取っているのだ。これは日本は未だに被占領国であるという意味でもある。

日本は、アメリカに守ってもらわなくても自分で守る力(技術力・経済力・資源)を持っている。核兵器でさえ「一週間」で作れる能力があるというのは、原発を50基も持っていることで証明済みである。もし日本が核を持ちそれをアメリカに向けないという保証は、どこにもない。実際に太平洋戦争では、最後の最後まで戦うしぶとさを示した強敵である。もちろんアメリカに勝てるとは思わないが、負けると分かっていても特攻をする国である。核兵器の戦いになれば例え勝ったとしても、アメリカにも計り知れないダメージを与える事は避けられない。それをさせないために、米軍は日本の代わりに日本防衛をする必要があるのだ。つまり、アメリカ側の必要である、日本では無い。

このことを双方の国民に隠して黙っている必要上、戦争放棄の憲法を作り、被曝国の栄誉を強調し、平和を愛する国民世論を作り上げてきた。しかしトランプが「日本に核兵器を持たせても構わない」と発言したために、この先この真実が露呈する危険が出てきた。アメリカは「日本に自力防衛させたら大変な事になる」と思っているからこそ、色々な理屈をつけて兵力を置き、基地を各地に作って「防衛」しているのである。日本は、今でも潜在敵国No.1なのだ。

日本は自力防衛は諦めている、それをアメリカが許さないことを知っているからである。だから日本は、トランプ主導のアメリカとどう付き合うかに問題意識を集中することになる。ビジネスに徹した関係の中で中国やロシアとも上手くやり、防衛費用全体を下げる方向で努力することが第一である。アメリカもそれを望んでいる筈だ。一番いいのは中国や北朝鮮が戦う意欲がなくなるほどの戦力差を見せつけることだが、それには金と技術が途方もなくかかる上に、常に最高の技術革新を求め続けなければならない。既に中国が最新鋭の兵力を揃えつつある以上、これは作戦としては良いとは言えない。

トランプのアメリカは、結局は、日本と中国の関係を東アジアの地域の問題に限定し、アメリカはより大きな枠組みで対中国を考えたいのだと思う。とすれば日本は、韓国と北朝鮮と三者の間で、核廃絶を何が何でもやり遂げることが正しい戦略では無いだろうか。そして中国の勢力圏に入って地域の安定に貢献し、平和とビジネスに専念すべきである。武器ビジネスは遠くの国には効果的であるが、隣の国と問題がある状態では一体どこに売ろうと言うのか、何処にも売れないではないか。だからまず北朝鮮との地域内トラブルをアメリカが手を引くことで解決し、中国を頂点とした安定した外交の中で韓国・北朝鮮と仲良くすべきである。

日本は、中国を頂点とした東アジアのグループに入るべきだ。トランプのアメリカは、アメリカ大陸という別のグループの頂点という立場で、世界を相手に商売をするはずである。トランプは戦争という無駄な方法ではなく、平和とビジネスとでアメリカをもう一度世界一の座に押し上げるつもりなのだろうと思う。日本はその戦略の中に組み込まれる事でのみ、初めて未来は開けると思うのだ。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿