明日香の細い道を尋ねて

生きて行くと言うことは考える事である。何をして何を食べて何に笑い何を求めるか、全ては考える事から始まるのだ。

銀行って、何でこんなに面倒臭いの?

2016-07-19 20:00:19 | 今日の話題
今日、柏のりそな銀行で母の定期預金を7年振りに解約しようと思い、書類を揃えてカウンターについた。一通り説明をしたら「何か書類をお持ちですか?」と聞いてきたので、母の除籍謄本と遺産相続分割協議書を見せた。これでOKだな、と思ったら「此処から他の銀行とりそな銀行は違っていた」のである。ちょっと偉そうな上司らしいのが出てきて「本部で書類を確認する」から、後でご自宅へ申込書を送るという。

ちょっと待ってよ、書類は揃っていて何なら「住民票でも印鑑証明でもマイナンバーカードでも」あるのだから、解約して現金払出してくれればいいじゃん、そもそも何の疑問があるわけ?確かめるとか何とか言っちゃってるが、正式な相続人である私が定期預金を解約すると言ってるんだ、「あんたに拒否する権限は一切ない」って常識が、てめえらにわからねえのか?と暴れたくなった。

公的機関の発行する書類は、このような疑義の挟む余地をなくすためにある。前述の書類は、相続財産の現所有者を特定するために戸籍管理者たる市町村と相続人の全員が印鑑証明書付きで確認した「所有権所在証明書」である。よって、これらの書類があれば他に何もいらないのである。確かめる作業の求める結果が「この書類」なのであるから、りそな銀行の言っている「確かめる行為」は何をやろうと言うのか「意味不明である」、確かめた結果が「書類」なのだから。

世の中の多くの銀行が、これら「正式の証明書類」があるのにも関わらず依頼された処理を「やらないで、確かめる」などと言い訳にもならない理由で遅延させるのは、怠慢を通り越して「不作為の違法行為」ではないか。誰の権利を守るために意味のない調査期間をだらだらと過ごして顧客の便宜を台無しにするのか、りそな銀行は一度たりとも考えた事が無いのだろうか?亡くなった母の権利か?それとも戸籍管理者たる市町村にも知られていない「謎の相続人」を探偵に銘じて探させようというのか、2時間ドラマじゃあるまいし!

私は家に帰るまで腹が立って怒り狂っていたが、冷たいビールを飲んで「りそな銀行には今後一切の取引をしない」と心に決め、知ってる人全員にりそな銀行にはお金を預けないよう勧めることで、ようやく平静になれた。こんな役に立たない銀行は社会が鉄槌を打ち下ろしてやらなければ、いつまでも「間違わない事」を後生大事にして、肝心要の顧客の権利をないがしろにして恬として恥じないであろう。りそな銀行に死を!

てなことで気分を直してテレビ録画しておいた英国ミステリーを観た。コリン・デクスター作品の「主任警部モース」である。英国の美しい風景と静かな田舎町に起きる血生臭い事件を、警部モースと部下のルイスが追うディテクティブ物である。他にもルイスが主役の「オックスフォード事件簿」や、古き良き時代のロンドンで刑事が活躍する「リッパーストリート」などの面白くて人間味あふれるテレビドラマの佳作が数多くある。アメリカの刑事物にありそうな拳銃やマシンガンをドバドバぶっ放すアクション物と比較して、じっくりと刑事の推理・頭脳を描く英国のミステリーは、私の最近の夜の過ごし方の定番である。

ミステリーと言えば、私は原書で読むのが作家の作り上げた世界に入り込めて好きである。こないだからスティーグ・ラーションの「ドラゴンタトゥーの女 the girl with the dragon tattoo」と言うのを読み始めたところである。600頁オーバーのちょっと尻込みする、ペーパーバックでも分厚いスリラー、全世界で65million copyと言うから驚きのベストセラーである。3ヶ月くらいを目標にして読み始めたのだが、果たしてどうなるか。原書を読むコツは、いちいち正確に辞書を引いたりしない事である。意味など分からなくても「何かを発見した」とか「何かに怯えている」とか、大体の雰囲気で読み進めていけばいいのだ。スリラーやミステリーなら、この程度の読解力でも最後まで読みきる事は可能だし、楽しい。先ずは1冊挑戦してみる事をお勧めする。私が最初に読んだのがジョン・グリシャムの「ザ・ファーム」であった。これは一気に読み進めて1週間で読み切った。もし読もうという本の荒筋を知っているのなら、その本を選ぶのは止めて、全然知らない本の方が変なイメージがなくて良いと思う。私は読んだ後に映画が出たが、トム・クルーズの作品は見ていない。以来、20冊以上読んでいるが、気楽に読み始めてドンドン引き込まれて行き最後は「どうなるのか、頁をめくるのがもどかしい」状態になるのだから不思議である。やはりミステリーは原書に限る。こないだCSで面白かった「警部モンタルバーノ」の活躍を原書で読んでやろうとしたが、イタリア語だったので流石に難しく途中で挫折した。1頁まるまる分からないと、やっぱり無理だね。

そうこうしているうちに、 りそな銀行のことを忘れてしまった。つまらない事をいつまでも引きずるのは利口じゃ無い。キチンとケリをつけて、あっさり忘れるのが人生をエンジョイする秘訣である。皆さんも、色々と嫌な事がおありだとは推察するが、楽しい事を考えてすっかり忘れることこそ心も身体も健全に保つ一番の方法である。そう思って今夜も英国ミステリーをみながら「山崎」の水割りなぞと洒落てみよう。さて、あなたも一杯如何かな?

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