こんにちは!WEcafeの村田です
今回はWEcafeお勧めの博物館展示をレポートいたします!
第一弾は、国立科学博物館企画展「江戸人展」!
東京藝術大学在学中に「江戸人展」の展示作成に携わった、戸坂明日香さんに案内して頂きました。
江戸人展では、大江戸エリアから出土した江戸の人々の「骨」の標本を中心に、幅広く江戸中期以降の文化が紹介されています。
大江戸とは、現在の山手線内に隅田川東岸を合わせた地域を指しています。
展示室入口は武家屋敷風の門構え、足元には当時の大江戸の拡大地図が。
あ、気になる地名発見!いつもサイエンスカフェをしている千駄木はこの辺?などなど…
さぁいよいよ中へ!
まずは入口にある案内図をご覧ください。
ほっこりする手描きイラストが描かれた案内図、これ、実は戸坂さんのデザイン!
戸坂さんは、頭骨(とうこつ)から生前の顔を再現する“復顔”を担当していました。
こちらが復元された江戸人のお顔です!!
江戸時代後期にもなると、武家と町人とでは顔つきが異なっており、その違いが対比しやすいように展示されています。
武家は面長、町人は四角顔です。
戸坂さん(写真中央)によると、食生活や、日常の歯の食いしばる頻度・強度の違いによって顎(あご)の形が変わっていったそう。
左側が武家女性、右側が町人女性です。違いがわかりますか?
中には武家のような頭骨を持つ町人もいたので、はっきりと二分される訳ではないですが、大まかな違いはよくわかります。
当時の時代背景を考えると、骨を前にして想像が膨らみます。
最後に戸坂さんに、「復顔」の難しさを伺いました。
「復顔では、骨の形から科学的に顔を再現していきます。
ただ、耳の形、唇の厚さ、まぶたなど、骨からは推定しにくい部分は、
骨の形からインスピレーションを膨らませてつくるんです。
特に、眼球の位置(=目の出っ張り具合)を決めるのが大変でした」
なるほど、科学者と芸術家が細部にまでこだわってはじめて、江戸人の顔が蘇ってくるんですね。
骨だけで、こんなに色々なことが分かってしまうとは驚きでした!
骨以外にも、江戸の人々の服装、髪型、化粧といった文化も紹介されています。お歯黒のにおいを嗅ぐことのできる体験コーナーも!
どれも、江戸特有の文化がリアルに感じられるものばかりです。
「江戸人展」は6月16日まで。
この機会に、江戸人たちの雰囲気を感じてみてはいかがですか?
<今回ご紹介した博物館>
国立科学博物館 (http://www.kahaku.go.jp/)
企画展「江戸人展」 (http://www.kahaku.go.jp/event/2013/04edo/event.html)
【アクセス】
東京都台東区上野公園 7-20
JR「上野」駅公園口から徒歩5分
【入館料】
一般・大学生:600円
高校生以下:無料
【開館時間】
9:00 ~17:00 (入館は16:30 まで)
※金曜日のみ9:00 ~20:00
【休館日】
毎週月曜日(月曜日が祝日の場合は火曜日)
※企画展「江戸人展」は入館料のみで見学可能
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