今季途中に育成選手から支配下登録された田中貴也捕手(25)が16日、「相川魂」を継承して来季の1軍正捕手の座をつかむことを誓った。今季限りで現役引退した相川とは、今年1月にサイパンで自主トレをともに行った。「相川さんのように自分も1軍で活躍しないといけない」と競争に挑む覚悟だ。
7月31日、田中貴は育成3年目で支配下登録を勝ち取った。今季を振り返った際、真っ先に頭に浮かんだのは相川の存在だ。「1月に、育成選手だった自分を自主トレに呼んでくださった。支配下になれたのも相川さんのおかげです。引退はさみしかったですが、自分が1軍に上がってやらなければ」。今季は1軍未昇格。来季の初昇格と定着に強い気持ちを見せた。
今季は小林が正捕手に君臨し、打力を持つ宇佐見が台頭。激しい定位置争いを勝ち抜かなければ正捕手の座はない。「最初から控えを目指すつもりはない」と現在、参加中のフェニックス・リーグでは試合での結果、内容と並行して守備力と筋力強化を目指す。
自主トレやファームでは、相川から送球やバッテリーの考え方など多くを教わった。「長い間、1軍で捕手として活躍されてきた本当にすごい方。自分も目指していきたい」。先輩の教えを胸に、扇の要争いに殴り込む準備を整えている。(原島 海)
◆田中 貴也(たなか・たかや)1992年8月27日、京都・南丹市生まれ。25歳。京都から沖縄・八重山商工に進学。山梨学院大を経て、14年育成ドラフト3位で巨人入団。今季は2軍で66試合、打率2割5分、0本塁打、11打点。7月に支配下登録され背番号は「005」から「63」に変更。178センチ、80キロ、右投左打。年俸は420万円。※引用しました!