のり巻き のりのり

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劇団民藝「大正の肖像画」

2018年05月27日 | つれづれ日記
お菓子の「新宿 中村屋」は手土産などで時々使うことがあります。
もともとパン屋だったのが、明治42年に新宿に店舗を移し、今に至っている老舗だそうです。



明治末期から大正の時代、「中村屋」は美術家、詩人、小説家、学者、俳優などが出入りする文化サロンの役割を果たしていました。
大杉栄、神近市子ら無政府主義者たちもいました。

その中に中村彝(つね)という画家がいました。
家族を早くに亡くし、孤独のなかで肺病になり、37歳の若さで亡くなっています。

短い生涯であったけれど、懸命に描き続けた中村彝(つね)にスポットをあてて時代を描いた劇でした。、
私は今までぜんぜん知りませんでした。

中村彝(つね)だけでなく、登場する人物は気概にあふれています。
世の荒波に負けず、自身をしっかりもち生きていく人物は、時代がかわっても心うつものがあります。

大正期、そんな不遇な画家を世話し、文化サロンの場を提供していた「中村屋」を見直すこととなりました。
ふつうのお菓子屋さんと思っていたけれど、なかなか文化レベルの高い創業者に育てられてきたんだなあと。

映画や劇を見てなにかしら学ぶとしたら、自身の生き様を振り返ることでしょうか。

3年ほど前に「中村彝 アトリエ記念館」が新宿区立でできました。
新宿「中村屋」ビルには、美術館も併設されています。

機会があったら行ってみましょう。