山南ノート4【劇団夢桟敷】

山南ノート4冊目(2008.10.3~)
劇団夢桟敷の活動や個人のことなどのメモとして公開中。

ポスト・ファミリー

2011-07-31 23:34:00 | モノローグ【エトセトラ】
稽古場にKARENちゃん(中学1年生)ファミリーが通ってくるようになって、劇団に新しい家族のような暖かさを感じるようになった。・・・無邪気になれる。演劇には無邪気さが必要なんだ。
昨年より始めた「子ども劇を作る」(小学生対象)公民館講座で劇団員たちが子どもたちの無邪気なパワーを受け取って、こんな表情もあるのかと発見ばかりだった。
今、KARENちゃんファミリーがつなげてくれている。

集団の関わりは世代を超えた方が面白くなる。年齢の上からも下からも影響し合う。同世代という小さな共感から同時代という時間を共有してしまう。共有する時間が新しいファミリーを生み出す。



家族だ。

私はこれまで「家族主義」を否定的に捉えていた。
その大きな理由は閉鎖的な「村」のマイナスイメージを持ち続けていたからである。
私の生まれた実家が封建制度(家父長制)だった理由もある。「お国のため、郷土のため、家族のために」利益を生み出すように育てられた。私は、当然、家族の中では害である。お国、郷土、家族のための利益を考えたことも行動したこともない。国益アレルギーだ。
戦後民主主義と封建主義の家庭内断絶の中で、私は今でも旧家族からはぐれている。
その反動として私の実のファミリーや劇団もあるような気がしてきた。・・・ファミリーコンプレックス。

コンプレックスはバネになる。コンプレックスが新しい発想を生み出してくれる。
ようやく「家族とは楽しいものだ」と感じるようになったのである。
自由奔放に生きることは容易ではないが、強い意志はできる。

田中幸太ダンスを客観的に見たり、録音作業(「ねじ式」Vシネマ編集)をしながら、劇団の小集団が個体としての家族を形成しつつあることを感じる今日この頃である。