私はパニック障害の後遺症で、長らく予期不安、広場恐怖があり、旅行や遠出ができませんでした。
このままどこにも行けずに人生が終わるのは嫌だと思い、行動を広げて行く練習をしています。
昨年の春の話です。
息子が一人暮らしをすることになり、引越しの手伝いで県外へ行く事になりました。
行く前が1番緊張します。
16年ぶりの県外。16年ぶりの新幹線です。
行く前から引っ越しの準備を色々手伝っていたので、緊張はするものの
県外に出ることに抵抗はありませんでした。
むしろこれを機会に色んなところへ行けるようになりたかったし。
予期不安なんて捨て去りたかったし。
不安への備えとしての持ち物は、
ガム
飲み物
薬(精神薬と頭痛薬)
いつものサプリメント
飲むゼリー
軽食
緊張ですぐ喉が渇くので飲み物は絶対。
食事の時間が取れなくて空腹で体調が悪くなるのを防ぐために
どこでも摂取できる飲むゼリー
軽食は、ソイジョイとかカロリーメイト
そして体温調節しやすい服装と歩きやすい靴。カイロ。
寒い暑い、足が痛いとか、ちょっとした事で不安感が増してくるので。
健常な方も当たり前に準備する品々だと思いますが、
私にとっては命綱と言っていいほどの重要な物です。
これらがなかったら、ただでさえ不安なのに精神不安がさらに増し、体調悪化に繋がります。
さて、久しぶりすぎる新幹線に乗り、気持ちのソワソワはマックスになり、ガムを噛んで気を紛らわせながら、家で留守番をしている娘にLINEを送って心を落ち着けていました。
送信内容は、
「今、発車したよ」
「桜が見える」
とかたわいもないこと。
でも家での会話みたいでだいぶ落ち着く事ができました。
ガムは気を紛らわせる効果はそんなにない気がしますが、とにかく落ち着かないのでこういう時に噛んでいます。
メジャーリーガーを見習ってというか。
新幹線の乗車は2時間。それから普通電車に乗り換えて1時間。
無事到着し、ひとまずヤッター!と駅の写真を撮りました。
勢いで撮ったため、映えとか無視(笑)
(久しぶりの都会にスゲーってなってました)
ついにここまで辿り着けました!
ひと仕事終えて充実した気分。
でもソワソワして緊張していることには変わりなく。
一息つくも空腹で倒れそうな感覚になり、飲むゼリーを摂取。
そして息子と現地の不動産屋さんへ。
事前に契約は終わっていたので鍵を受け取るだけなのですが、注意事項の説明で意外と長くなり、
終わりがなかなか見えない中で待つのはキツくて、顔面蒼白。
逃げられない場所で拘束されるのが苦手なのは、パニック障害あるあるです。
詳しいやりとりは息子がやっていたので、私は心置きなく脳の機能を最小限に落としてゲッソリと椅子に座っていました。
話が振られたときだけパッとスイッチを入れ、精神不安を見せず調子良くしゃべりました。
ようやく終わり、
ゲッソリするのは脳が原因なので、具合が良くない感じがする割には普通に新居まで歩けて、無事息子の新しい部屋に到着しました。
家を出発してから5時間が経っていました。
心配事を沢山抱えながら、外で5時間も行動する事が無かったので、精神疲労が凄かったけど、
息子の新しい住居をウォッチするのは楽しく、写真を撮っては家族LINEに送ったり、早速トイレットペーパーを買いに近所に行ったりしました。
そして、新しい持ち物をセットするため動きました。
あんなにゲッソリしていたのに体は不思議なほど良く動きました。
夕飯を食べた後は体がリラックスしてきました。
心配事に気を取られすぎずに、他のことに気を反らすって効果的ですね。
気を反らせる事を意識すればするほど逆に意識してしまうので、難しいですが・・・
その日は1泊して、次の日もひたすら片付けました。
息子の家なので休みたいときに勝手に休んでマイペースに作業を進めました。
合間に外へ買い出しや外食。
外食が続くと口が乾いた感じがして不快で、これも気持ちの不安定さに繋がるので、フレッシュな食べ物を欲してスーパーでイチゴを買いました。
1日目は場所に慣れなくてよく眠れませんでしたが、2日目は慣れてきて気が楽になってきました。
夕方近くに帰りました。
帰りは無事終わった安堵感で、何も心配も不安もなく新幹線の中で熟睡しました。
お出かけすると、行きはドキドキハラハラで血の気もなくゲッソリしているのですが、帰りはミッションが終わった安心感で元気なんですよね。
でも、さすがに2日間気を張って疲れました。
帰ってきて少ししたら、頭がガンガンに痛くなってしまいました。
頭使ったもんなぁ。
体も使ったけど頭をとにかく消耗しました。
でも少し経験値が上がりました。
旅行に行くことにもっと慣れて、色んな景色を見たいため、
挑戦はまだまだ続きます。
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