浮世風呂

日本の垢を落としたい。浮き世の憂さを晴らしたい。そんな大袈裟なものじゃないけれど・・・

ウラジーミル・プーチン

2014-10-03 22:16:50 | 資料

ウラジーミル・ウラジーミロヴィチ・プーチン 1952年10月7日生

第2代、第4代 ロシア連邦大統領

プーチンは1952年10月7日にレニングラード市の労働者夫婦の家庭に生まれた。
父は車両工場の組立工で、仕事熱心な、真面目で、言葉少なく、ときには厳しい性格の共産党員であり、職場の党組織の書記をしていた。

★2人の兄弟は、プーチン生前に亡くなる。

戦時中、母がドイツ軍に包囲されたレニングラードで食料不足により餓死寸前までいった。その時、兄はジフテリアで死亡した。

★フリガーン(不良少年)と呼ばれた少年時代



記憶力は抜群で頭の回転も速かったが、問題児で悪ふざけを繰り返していたと証言している。プーチン自身も後に幼少時代は相当な悪童であったと告白している。

11歳の頃より柔道とサンボをたしなみ、大学在学中にサンボの全ロシア大学選手権に優勝、1976年には柔道のレニングラード市大会でも優勝した。柔道について「柔道は単なるスポーツではない。柔道は哲学だ」と語っている。

★将来はスパイになりたい。エリートへの道を進む



16歳の時に大きな建物の国家保安委員会(KGB)レニングラード本部へ行き、ここで働きたいと申し出た。出てきた男の人が、ここは希望して入るところではない。自己希望者は採らない。軍隊か、大学・高専などの高等教育機関の卒業者を迎える、と語った。

1975年、プーチンは国立レニングラード大学法学部国際学科を卒業すると、大学の派遣によりKGB職員となった。

★ロシアのスパイ機関「KGB」に所属し、さまざまな諜報活動に従事



外国で諜報活動を行うためにKGB赤旗大学で学び、1985年に東ドイツのドレスデンへと派遣される。東ドイツには1990年まで滞在し、政治関係の情報を集める諜報活動に従事したとプーチン自身は語っている
日本ではKGBは大変評判が悪いが、ソヴェトでは「体制の擁護者」であり、「正義の味方」である。

★観光客になりすまして、米・レーガン大統領に近づくスパイ時代のプーチン



★KGB職員から政界へ。新たな道へと進みだす

1990年、プーチンはKGBに辞表を提出し、レニングラード市ソビエト議長だったサプチャークの国際関係担当顧問となった。またサプチャークの下で陰の実力者として活躍したため、「灰色の枢機卿」と呼ばれた。

★当時の大統領を手助けし、クーデターを未然に防ぐ功績を挙げる



1998年7月にはKGBの後身であるロシア連邦保安庁の長官に就任。この時、ボリス・エリツィン大統領(当時)のマネーロンダリング疑惑を捜査していたユーリ・スクラトフ検事総長を女性スキャンダルで失脚させ、首相だったエフゲニー・プリマコフのエリツィン追い落としクーデターを未然に防いだ。この功績によりプーチンはエリツィンの信頼を得るようになる。

★首相職からロシア連邦大統領へ

1999年に首相に任命されると第二次チェチェン紛争の制圧に辣腕をふるって国民の支持を集め、同年健康理由で引退を宣言したエリツィン大統領によって大統領代行に指名

2000年の大統領選挙でも圧倒的な人気を集めて過半数の得票を受け当選、正式に大統領となった。

★強いロシア再建へ - 国内の財閥団体との対決



石油など資源産業は、ソ連崩壊後に国有企業が民営化される過程で経営権を握った新興資本家「オリガルヒ」たちに握られていた。オリガルヒは儲けた金で政治献金し、エリツィン政権の中枢に座っていた。

KGB出身のプーチンが大統領になると、プーチンは警察・軍出身者のシロヴィキを登用し、財政再建のため 新興財閥オリガルヒの脱税を取り締まり始め、財閥と対決した。

オリガルヒは所有するメディアでプーチンを攻撃したが、プーチンは脱税・横領などの捜査でウラジーミル・グシンスキーやミハイル・ホドルコフスキーといったオリガルヒを逮捕して制圧。

★ロシア再建の為、東欧諸国の企業をマフィア式買収



2000年には、アイルランドのオフショア市場に法人登記されたペーパーカンパニーが、ハンガリーのパイプライン網を所有する大手化学会社ボルソドケム(Borsodchem)の株式の25%を買い集めて買収攻勢をかけるという事件が発生した。

ハンガリー当局が調べたところ、ペーパーカンパニーの所有者はガスプロムの幹部であることが判明し、ロシアが西欧にガスを送るため、ハンガリーのパイプラインを乗っ取ろうとしていることが分かった。
ガスプロムの幹部たちは、プーチンの側近であった。

2003年には、ポーランドの沿岸工業都市グダニスクの精油所の民営化をめぐって、ロシアの諜報機関FSB(KGBの後継機関)の要員がポーランドの大富豪に接近 これらの経済事件は、KGB出身のプーチンの側近たちによって考案されたものに違いない。

★テロリストには「アメとムチ」を使い分ける



2002年のモスクワ劇場占拠事件では、立て籠もるテロリストを鎮圧するために有毒ガスの使用を許可した
この作戦で、テロは鎮圧されたが、人質の市民も巻き添えとなり100名以上の市民が死亡することとなった。

一方、第二次チェチェン紛争時にはイスラム原理主義の浸透に反感を抱くアフマド・カディロフ等の帰順に成功し、彼らの不正規部隊をロシア連邦軍や内務省の指揮下にあるロシア国内軍などの正規軍に編入している。
2007年1月までは、テロリストであろうが投降者には刑事訴追の免除等の恩赦が約束されていた。

★「独裁者」と呼ばれる一面も



プーチン政権は独裁色が強いとロシア国外のメディアで報じられることがある。 プーチン政権を批判していた人物が次々と不審な死を遂げ、ロシア政府による暗殺説が浮上したことも

ロシアでは1999年から2006年までに128人のジャーナリストが死亡・もしくは行方不明となっており、プーチン政権がこれらの事件に関わっているのではないかとの疑惑が浮上している。
しかし、治安が悪化し経済も崩壊していたロシア社会において、この強力な指導力で秩序と安定をもたらしたという声も多々ある。

★数カ国語を熟知し外交を行う。何カ国語を話せるかは不明のまま



KGB時代、東ドイツに派遣されたためドイツ語に堪能であることはよく知られている

07年の国際オリンピック委員会総会で、ソチ冬季五輪の誘致のため、プーチンは英語やフランス語でもスピーチをした。

★外交有利の為なら手段は選ばない。世界でも名の知れた遅刻魔



物事を動かした者こそが有利となり、物事を操られた者が不利となる...??
2003年にエリザベス2世英国女王との出会いに14分遅刻し、2012年にドイツのメルケル首相を40分待たせ、シリア問題の話し合いでケリー米国務長官を3時間待たせた。

朴槿恵(パク・クネ)大統領との首脳会談に向かう途中ですでに時間に遅れているにもかかわらず武術愛好者と語らい、30分遅刻したという例や2012年のウクライナ訪問の際にバイクライダー団体との交流を優先してビクトル・ヤヌコビッチ大統領との会談に4時間遅れるという例など、故意に遅刻をする場合もある。

★プーチンは、今までに5回以上の暗殺未遂を経験



全てを阻止しているロシア軍部・警察組織の力もすごい・・・。
ウクライナ政権は同国訪問中でプーチン大統領の暗殺未遂が行なわれたことをうけ、計画者の容疑者のひとりと見られるイリヤ・ピヤンジンを本国送還した。

プーチンに対しては、明らかになっているだけで過去5度暗殺が試みられたが、いずれも未然に阻止されている。
プーチン氏は、国内の専門家とクジラの生態調査を行った際、「生きることそのものが危険なのだよ」という名言を残した事も...。

●2000年2月24日 - サンクトペテルブルクでのアナトリー・サプチャークの葬式時。ロシア連邦警護庁(FSO)によれば、チェチェン独立派が背後に立つ某組織が計画した。「標準より際立った保安措置」により計画は阻止された。

●2000年8月18日~19日 - ヤルタでの非公式のCISサミット時。国外より情報がもたらされ、チェチェン人4人とアラブ人数人が拘束された。

●2002年1月9日~10日 - アゼルバイジャン、バクーの公式訪問時。アゼルバイジャン国家保安省により阻止。アフガニスタンで訓練を受け、チェチェン独立派と関係を有するイラク人、キャナン・ロスタムが逮捕され、懲役10年を言い渡された。

●2008年3月2日 - モスクワでのロシア大統領選当日。ロシア連邦保安庁(FSB)が察知し、直前に阻止した。現場からはライフル銃やカラシニコフ銃などが発見され、タジク人1名が逮捕された。

●2012年2月27日 - チェチェン共和国などの出身の男2人がイスラム過激派の武装勢力の指導者の指示を受けてウクライナで爆弾の製造など暗殺計画を進めていたところ、ロシアとウクライナの捜査当局による別の爆発事件に関連した調査から発覚。(ただし2012年ロシア大統領選挙に先駆けた時期であることから政府による意図的なリークではないかという見方もある。)

★事実、「大国・ロシア」を復活させた実力者でもある



プーチンには「時の運」があったとも言われている。
8年間のプーチン政権でロシア経済は危機を脱して大きく成長し、ロシア社会から高い支持と評価を受けている。国内総生産(GDP)は6倍に増大(購買力平価説では72%)し、貧困は半分以下に減り、平均月給が80ドルから640ドルに増加し、実質GDPが150%になった。

プーチンの実力は確かだが、運がいいことにプーチン大統領が就任してから、石油価格が大きく上昇した経緯もある。

★独裁的でも国民に支持され続ける - ウラジーミル・プーチン氏



ロシアの経済と自信を回復させた奇才・プーチン。

まさに今のロシアは、経済も政治も、プーチンという「秘密警察出身の経済マフィア」が一人で握っている独裁国家である。だがロシアの世論を見ると、ロシア人は、以前のオリガルヒよりもプーチンの方を、はるかに強く支持している。

プーチンの謀略的な手段は彼の懐を肥やすことが全てではないだろう。本当にロシア国民のためにそういった手段も使っているんだと思う。

少なくとも18年まで大統領を続けることになる。再選すれば、24年まで務めることができる。その間、ソチ五輪(14年)やFIFAワールガカップ(18年)なども予定されている。

http://matome.naver.jp/odai/2139169474631008801

◆【オバマもビビる】ロシア・プーチン大統領の恐ろしい行動まとめ

2014年02月14日 NAVERまとめ

ウラジーミル・ウラジーミロヴィチ・プーチン ロシア連邦の政治家。第4代ロシア連邦大統領(2012年5月7日 - )

★「冷酷な紳士」、「有能な元工作員」と呼ばれるその訳は??

元KGBのスパイであり、現在のロシア連邦の政治家であり、その中でも特に大きな影響力を持っている政治家である。

プーチンに対しては、明らかになっているだけで過去5度暗殺が試みられた

無表情を振舞っているが、実は取り留めないほどの冗談好きである。
スパイ時代、上司から「お前のようなおしゃべりはシュピオン(スパイ)には向かない」と言われた事がキッカケで、今の冷酷な接し方を身に付けたとか

★誰もが恐れるプーチンの行動をいくつか紹介したい



★野党から手渡された文書を、プーチンは目の前で切り捨てる



野党の少将は「軍人恩給が少ないから増やして欲しい」と、軍人恩給に関する文書をプーチンに手渡す。



プーチンはその文書に目を通し、少将は文書について話し始めるが・・・



プーチンは、文書を真っ二つに切り捨てる!!



少将しょんぼり...( ;´・ω・`)

どうしようも無く、切り捨てられた文書の説明を続ける...。

http://www.youtube.com/watch?v=7yo7RZX4yAU

▲こちらがその時の映像。プーチンの恐ろしい行動はこれだけに収まらない...

★合意文書に署名をしなかった国内の財閥社長に強制サイン



「デリパスカ君、この合意文書に署名をしたかね?君のサインが見あたらないのだが。今­すぐここに来てサインしなさい」
【おそロシア】プーチン首相、ペン放り出して財閥社長を震え上がらせる



財閥社長は署名へのサインに戸惑う...。



なかなかサインをしない社長の手元を、プーチンが無言で睨みつける。おそれた社長は署名にサイン...

http://www.youtube.com/watch?v=LXHLMdQ-LpM

▲こちらがその様子。そしてプーチンはアメリカ大統領までをも震え上がらさせてしまう...

★米・大統領オバマ氏もプーチンにビビる



朝食会の場、空気を和ませようとオバマと周囲の人たちは笑顔で話掛ける



しかしプーチンは無視し、無言...。



シェフが場を和まそうと、用意していた長靴で調理しはじめる...。



オバマから笑顔が消え、顔が引きつる。



その後もプーチン無言の中、朝食会は続いた...。

http://www.youtube.com/watch?v=4ApW6CPS0z8

▲プーチンとオバマの朝食会映像。

★中世のように、(汚職する者の)手を切り落としてしまえばいい。そうするだけで、賄賂を要求するような手はすぐになくなるさ。

過激な発言だが、それだけ汚職はロシアにとって深刻な問題となっているのだろう。

★謝罪は1回すれば十分だ。

「ロシアはなぜ、モロトフ・リッベントロップ協定(第二次世界大戦の際にソ連とドイツが密約を交わし、ソ連のバルト三国併合を取り決めた)について謝罪しないのですか」との、女性記者の質問に対しての回答

★英国の連中は脳を入れ替える必要がある。
リトビネンコ毒殺事件の容疑者引き渡し要求について。

イギリスがルゴボイ・ロシア連邦保安局元幹部の引渡しを要求した際、「憲法が引き渡しを禁じているのなら改正せよと英国は言う」と述べ、侮辱だと批判した。

★「どんな難しい問題でも友人同士の間では解決できると確信する」

◆プーチンの恐ろしさは世界トップクラス。殺意にあふれるプーチンの画像を紹介


チェチェン武装勢力に関して。
「テロリストは便所に追い詰めて肥溜めにぶち込んでやる。たとえ便所に隠れていても、息の根を止めてやる」


さすが元KGB所属のスパイ。映画007さながらだ


プーチン大統領はスナイパーライフルも使いこなす


ウージーマガジン銃も、プーチン大統領なら使いこなせる


ショットガンもなんのその。大統領に扱えない銃はない


戦闘機とプーチン。映画のワンシーンの様です...。


マフィアのボス・・・ではなく、列記とした一国の大統領である。


プーチンは、子供への指導にも抜かりはない。


大国ロシアの意地、他国の首相に動じることはない。


モスクワ総主教キリル1世にも、まったく動じない。


しかし、女性には動じる・・・。


実は麻生と、ちょっぴり仲良し・・・。


ウラジーミル・ウラジーミロヴィチ・プーチン...

彼が居る以上、ロシアの地位は保たれるだろう。

http://matome.naver.jp/odai/2139160622280952901

◆制裁で力増すプーチン大統領の強硬派側近

2014.09.22(月) Financial Times JB PRESS

 ロシアの経済界と経済官僚らは、ロシアの大物実業家の1人、ウラジーミル・エフトゥシェンコフ氏が逮捕されたことにショックを受け、不安を抱いている。

 ロシアの有力経済団体、ロシア産業家企業家連盟(RSPP)のアレクサンドル・ショーヒン会長は、ウラジーミル・プーチン大統領にエフトゥシェンコフ氏を擁護する嘆願書を送った時、直接手渡すよりも宅配便で送った方が賢明だと考えた。

石油・ガス産業の国有化の始まりか

 ロシアで最も裕福な資産家の1人で、複合企業システマの大株主であるエフトゥシェンコフ氏は9月16日、システマの関連会社バシネフチ絡みの事件で、マネーロンダリング(資金洗浄)の容疑で自宅軟禁下に置かれた。バシネフチは国営石油会社ロスネフチが買収しようとしていた企業だ。

 ロシア政府は、これが政治問題であるとの指摘を断固として一切退けているが、実業家や政府内の改革推進派は、この一件はウクライナを巡る地政学的危機と制裁がもたらす圧力がロシアの権力の回廊でいかにゲームの形勢を変えたかを示していると話す。

 「これは地殻構造の変化だ」。ドミトリー・メドベージェフ首相の元アドバイザーで、モスクワのシンクタンク、現代発展研究所(INSOR)の会長を務めるイーゴリ・ユルゲンス氏はこう言う。「これは石油・ガス部門で徐々に進行する国有化の始まりを告げている。それは制裁の直接的な結果であり、安全保障をずっと資源に依存してきた国が出す論理的な答えだ」

 プーチン氏は政権の座にある14年間のほとんどの期間、本能的に国を強くしようとしてきた。大統領就任から1期目と2期目の高支持率は、1990年代にロシアが社会主義から悪徳資本主義に移行した後に国の威信を取り戻し、制度機構を復活させたという認識に大きく由来していた。

 ロスネフチの会長を務めるイーゴリ・セチン氏やロシア鉄道の社長ウラジーミル・ヤクーニン氏など――どちらもプーチン氏と同様、保安局でキャリアをスタートさせた人物――、プーチン氏が最も信頼する友人の多くが国家統制主義的な傾向を強めている。

西側との全面対立で現実主義のアドバイザーが不利に

 だが、彼らの影響力は長い間、テクノクラートや経済アドバイザーたちによって和らげられてきた。メドベージェフ氏や、現実主義の対話者として外国企業に高く評価されているイーゴリ・シュワロフ副首相の影響を受け、プーチン氏は折に触れて民間企業を擁護し、ロシアの投資環境の改善を奨励してきた。

 しかし、ウクライナ危機がロシアと西側との全面的な対立に発展し、欧米の制裁がロシア政府への圧力を強めるにつれ、こうした現実主義的なアドバイザーたちは話を聞いてもらうのに苦労するようになっている。

 「優良な資産、低利融資、簡単に手に入る外国からの投資がないうえに制裁下にあって、彼らには提供するものがほとんどない状態だ」とユルゲンス氏は言う。

 この状況は、西側の各国政府が達成したいと思っていたことと正反対だ。「あなた方(西側の人々)は、制裁がエリート層を分裂させ、プーチン氏に方針転換を迫ると考えているが、それは今起きていることではない」と、ある億万長者の投資家は言う。

 「それどころか、ロシア国内の西側の友人を壊滅させている。シロヴィキ(治安・国防官僚出身者)はかつてないほど強くなっており、今や手に負えなくなっている」

 アレクセイ・ウリュカエフ経済発展相は9月18日、エフトゥシェンコフ氏の一件は資本の流出を加速させ、投資活動を弱める危険があると警告した。だが、同氏はその後すぐに、この一件を元オリガルヒ(新興財閥)のミハイル・ホドルコフスキー氏の事件と比べるのは不適切だと述べた。

「機能不全に陥ったロシアの意思決定システム」

 ホドルコフスキー氏は、プーチン氏と対立した後に10年間投獄され、自身の石油大手ユーコスをロスネフチに奪われた人物だ。そのホドルコフスキー氏は、プーチン氏の意思決定システムは制裁の圧力を受けて機能不全に陥っていると主張する。

 「このシステムはプーチン氏にだけ焦点を合わせており、そのため、プーチン氏が何も言わなければ、物事が全く決まらないか、誰からも権限を与えられておらず、自分勝手な動機を持つ人たちによって物事が決まるかのどちらかだ」。同氏は先日、ロシアのメディアにこう語っている。

 内部の政策議論に精通している人たちは、政治より経済を優先しようとしているメドベージェフ氏もシュワロフ氏も非常にもの静かになったと話す。「彼らはメッセージを発信しているが、非常に控えめで忠実なやり方で行っている」とメドベージェフ氏に近い情報筋は話していた。

 彼らの慎重さは理解できる。クリムリンの指導部は、結束を乱す人たちに対してすでに不寛容な態度を見せるようになっている。先月は、セルゲイ・ベリヤコフ氏がフェイスブックの投稿で年金の積立金を2年連続で予算に流用するという政府の決定を批判したわずか数時間後に経済発展省次官の職を解任された。

By Kathrin Hille in Moscow
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http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/41773

チェチェンの石油関連施設。近くをバクー油田からのパイプラインも通っていたが、ロシア軍はパイプラインの攻撃だけは避けた(撮影/林克明)

◆ウクライナのパイプラインを巡るロシアの思惑

2014.09.15 日刊SPA!

アメリカのイラク空爆、中国のウイグル自治区弾圧、ウクライナの内乱、イスラエルのガザ地上侵攻など、戦争・紛争のニュースが絶えなかった昨今。一部は停戦も進んでいるが、現在も多くの民間人が戦闘に巻き込まれ、殺されていることに変わりはない。こうした争いは宗教や民族対立などが原因といわれているが、その陰には「カネと資源」の問題が潜んでいた!!

◆「パイプラインだけは壊さないように」破壊し尽くす!?【ロシア】

 旧ソ連内の紛争には、ロシア帝国時に征服された被支配民族が関わっているという共通点がある。歴史・民族・政治などイデオロギーの土台の上に、資源やカネの問題が乗っかっている構造だ。

「典型的なのは、独立を求めてロシアに武力弾圧されたチェチェン紛争と、政治的に独立はしたがロシアの強い影響力から逃れられないウクライナの紛争です」と語るのは、チェチェンやウクライナなど旧ソ連諸国の取材を続けるジャーナリストの林克明氏。

「岩手県より一回り大きい程度のチェチェン共和国の独立を阻止するため、ロシアは大規模な空爆と地上戦で破壊し尽くし、約20万人の犠牲を出しました。ところが、あれだけの攻撃を受けながら、石油パイプラインはほとんど無傷なのを目の当たりにして驚きました」

 チェチェン領内には、世界的大油田のカスピ海から黒海の輸出港に繋がる複数のパイプラインが通っている。ロシア軍はそこを破壊しないよう気をつけながらチェチェンを攻撃したのだ。

「停戦には至ったものの、紛争が長期化したのでで、現在はチェチェンを迂回するパイプラインにシフトしているようですが、チェチェン国内自体も資源は豊富です。旧ソ連時代は軍用車燃料の8割程度をバクーとチェチェンの石油で賄っていた時期もあるといわれています。バクー油田からのパイプラインは、’08年にロシアとの間で激しい戦闘が起きたグルジア内も通過しています」(林氏)

 ロシアにとって、石油・天然ガスなどによる資源ビジネスが最大の産業。その利益と切り離せないのが、ウクライナの動向だ。

「欧州の天然ガス需要は年間4850億立方メートルで、ロシアからの供給は約1600億立方メートルと約3分の1を占める。そしてロシア産天然ガス輸入の半分がウクライナ国内のパイプライン経由で供給されているのです。ロシアにとってウクライナは重要な資源輸出のルートであり、またそのエネルギーを通して欧州への影響力も行使できます。今年3月のウクライナ領クリミア半島併合、東部の親ロシア派による武装闘争など、ロシアがウクライナにこれほど介入する大きな理由の一つはそこにあるのです」(同)



 旧ソ連の国々をめぐる紛争の裏にはカネと資源の問題が多分に横たわっている。しかし、林氏はこう指摘する。

「エネルギー利権は確かに大きいが、ロシアの拡張主義や面子、それに対抗する非ロシア民族の思いと感情が、紛争の根底にあることも忘れてはならないでしょう」

http://nikkan-spa.jp/703587