アル・ゴア
アルバート・アーノルド “アル” ゴア・ジュニア Albert Arnold , Jr.
1948年3月31日生まれ
アメリカ合衆国の政治家。環境問題の論客として知られ、ビル・クリントン政権の副大領を1993年から2001年まで務めた。彼は2000年に大統領に立候補した。全国一斉投票では共和党候補ジョージ・W・ブッシュより得票数で上回ったが、フロリダ州での開票手続きについての問題後、落選が決定した。
彼の企画した情報スーパーハイウェイ構想に刺激されて、インターネットが爆発的に普及したことは有名である。また、クリントン政権の末期にナノテクノロジーに興味を示し、この研究に対して資金援助した。これが、ナノテクノロジーが世界的に注目されるきっかけになった。
現在では、1970年代からのライフワークとなっている地球温暖化問題について世界的な啓発活動を行っており、この講演の模様をドキュメンタリー化した『不都合な真実』は衝撃をもって受け止められた。映画「不都合な真実」は米欧で絶賛を受けており、世界中で多くの観客を集めた。しかしこの映画は感情とプロパガンダに満ちており、展開に筋が通っていない。
◆地球温暖化CO2犯人説のヒーロー:「 不都合な真実 」でノーベル平和賞を受賞したアル・ゴアのテネシー州の自宅の電気代が一年間300万円とスッパ抜かれた。
◆アル・ゴアが所有する木材会社は、レッドオークの森を伐採している。レッドオークの森とは、アメリカ西海岸北部に帯状に広がる森で北米に於ける環境活動の象徴的存在である。
◆アル・ゴアは、カナダにあるウラン鉱山のオーナーでもある。このウラン鉱山から掘り出されたウランが長崎に落とされた。
アル・ゴアは、 ウランとプルトニウムを精錬し、核弾頭の原料を製造するアライド・ケミカル社のオーナー。 このアライド・ケミカル社に原料を供給しているのがアメリカ・ロシア社を始めとして多くのウラン鉱山を持つバーナード・バルーク。 バルークは、アメリカ最大の、ウラン鉱山の所有主で、 シベリアにもウラン鉱山を所有しており、 そこから産出されるウランは、バルーク自身によって、冷戦時代、敵国ソ連にも販売され続けて来た。このシベリア鉱山の開発会社の名が、アメリカ・ロシア社。 名前の示す通り、バルークと、ソ連共産党政府の「共同出資」会社である。そしてバーナード・バルークは、かのIAEAの創設者でもある。ここにウラン・ビジネスとIAEAの正体、そして冷戦を(表面的に戦った)アメリカとソ連の恊働関係が見て取れる。
アライド・ケミカル社は現在、ハネウィル社を吸収合弁し、アライド・シグナル社と社名変更。
◆アル・ゴアは、「 気候売買 」投機ファンド会社=ジェネレーション・インベストメント・マネジメントを、既に2004年、ロンドンに創立している。
オバマ政権では、環境問題を監視すると称し、こうした「気候ギャンブル投機」等々を司る、エネルギー・気候変動担当大統領補佐官という地位が歴史上、初めて創立された。この初代の、エネルギー・気候変動担当大統領補佐官に就任したキャロル・ブラウナーは、アル・ゴアの上院議員時代の立法担当ディレクターであり、ゴア直系の「子分」である。そして初代のエネルギー・気候変動担当大統領・次席補佐官に就任したヘザー・ザイカルは、ジョン・ケリー上院議員の立法担当部長本人である。
ゴア、ケリーは、自己の経営する「気候ギャンブル投機」ファンドに、邪魔にならず有利な法案を成立させる目的で、自己の「飼い犬」を、初代のエネルギー・気候変動担当大統領補佐官、次席補佐官として送り込んでいる。
この「金融商品」は、ITバブルを、政治キャンペーンで生み出したアル・ゴアが、「同一手法の政治キャンペーン」= 環境保護キャンペーンで生み出した、「 二酸化炭素排出権という、新しい投資商品 」である。
日本の電力業界が購入した1001億円は、京都議定書で日本が確約した6%の二酸化炭素削減のためであり、日本の民主党は、さらに25%カットを宣言している。これは今後、さらに4000億円分の二酸化炭素排出権の「購入」の確約を意味している。
「 不都合な真実 」は、ゴーストライターの作
「 不都合な真実 」は、オバマ大統領の環境問題の大統領補佐官=ジョン・ホルドレンが執筆していた。
このホルドレンが執筆した、書物「不都合な真実」は、アル・ゴアの執筆と言う触れ込みと、デマの下、世界中に販売され、ゴーストライターのホルドレンではなく、ゴアが、ノーベル平和賞を受賞した。
ホルドレンは、 かねてから、「女性に対する強制的人口中絶権を国家が持つべきだ」、と主張し、2010年 マッカーサー財団から資金提供を受けている。
マッカーサー財団は、ダグラス・マッカサーの父:アーサーの設立によるもので、フィリピンの初代軍政総督としてフィリピン・ルソン島の住民全員を強制的にキリスト教徒になるよう、また母国語を捨て、英語で話すよう銃で脅迫し、強制した。逆らった住民は、父マッカーサーによって銃殺され、「島の人口の6分の1の住民が、父マッカーサーにより大量虐殺・ジェノサイドによって処分」された。フィリピン人にキリスト教徒が多く、英語が「公用語」となっている背後には、マッカーサーによる「フィリピン人・皆殺し政策」が存在した。
ホルドレンの「 強制中絶権 」は、アーサー・マッカーサーのルソン島での強制と同根のもので、「 不都合な真実 」によって招来される環境ファッショへと繋がっている。
◆「 地球温暖化CO2犯人説 」のシナリオライター
その名は、モーリス・ストロング。 アル・ゴアのボスとして、教師として環境保護の大合唱を演出したこの人物は、アウレリオ・ベッチェイ(フィアット、オリベッティ会長)と共にローマクラブの創設者。1972年にローマクラブから発表された「 成長の限界 」で、石油は後20年で枯渇するとされ、オイルショック = 石油価格の暴騰となり、先進国は原子力発電へと一気に舵を取ることになる。まさに「 不都合な真実 」は『 成長の限界 vol,2 」とも云えそうだ。なんと云っても石油は20年で枯渇しなかったし、温暖化は二酸化炭素が原因ではなかったし、双方とも原発を煽る内容となってる。
モーリス・ストロングはカナダの石油王として「 成長の限界 」をリリースしたのである。同様にアル・ゴアはウラン・ビジネスに深く関わる立場で「 不都合な真実 」をリリースした。
モーリス・ストロングは、若き日からナチスの地政学を学び、 ナチスの「人口論」の研究者であった。1963年、ストロングは自己のナチス思想 = 人口理論を「教育・宣伝」する目的で、アメリカのハーバード大学に人口研究センターを創設し、そこで適時、教鞭を取る様になる。このハーバードの「 弟子 」が、アル・ゴアだった。
モーリス・ストロングには、 さらに、もう一つの顔がある。アメリカ・アスペン研究所の所長と言う顔である。コロラド州にあるアスペン研究所の周縁には、コロラド・スプリングスのアメリカ空軍士官学校、北米防空司令部NORADが存在し、アスペン研究所も空軍と深い連携関係にある。また、米国最大規模の軍事シンクタンク:スタンフォード・リサーチ・センターの行う心理戦争・生物化学兵器研究の水先案内人でもあり、 市民の思考能力・行動能力を奪うケムトレイルの中心的研究所としても機能している。更にこの研究所は、イスラエルの核施設企業:NUMEC(ニュークリア・マテリアルズ・イクイップメント・コープ)に非合法に核ミサイル技術を提供し、ウラン濃縮技術を非合法に提供したのが、アル・ゴアの父親たちのグループでもあった。この核ミサイル技術と濃縮技術によってイスラエルは核ミサイルを持つに至るのである。 ハーバードでストロングが教鞭を取った際、そこに子=アル・ゴアが「偶然」生徒として居た訳ではない事が分かる。
◆ロスチャイルドの番頭:クーン・ローブ一族と結婚したアル・ゴアの娘
クーン・ローブ商会。この名にピーンと、来るだろうか? そう、日露戦争の際、ロンドンで戦費調達に行き詰まっていた高橋是清を救ったのがこのクーン・ローブ商会の経営者:ジェイコブ・シフである。この戦費調達によって日本はロシアとの戦いに勝つことになる。
アル・ゴアの長女:カレナ・ゴアは、このクーン・ローブの経営者ジェイコブ・シフの曾孫アンドルー・シフと、結婚。 アル・ゴアの環境保護の「自己宣伝」=ノーベル賞を「買い取った工作資金」、そして環境保護ギャンブル投機会社の経営資金も、クーン・ローブから出ている。
ちなみに、このクーン・ローブ商会の現在の社名を、リーマン・ブラザーズと云う。
って、これも消えてしまって、大半の残滓は野村証券が抱え込んだが、主力精鋭部隊は、ブラックウォーターと云う新しい投機ファンド会社を設立してそちらに移動している。
傭兵殺人会社のブラックストーンに、金融ロケット詐欺工学会社のブラックウォーター。
よく出来たジョークである。
◆アル・ゴア一族は石油会社のオーナでもある
上下院議員を32年間務め、上下院原子力合同委員会のメンバーでもあったアル・ゴアの父親:アル・ゴア・シニアが退任後、上級副社長を勤めたのがオクシデンタル石油。その時の社長がアーマンド・ハマー。 アーマンド・ハマーの父親はアメリカ共産党の創立者であり、KGB長官時代のプーチンと懇意だった米共産党幹部:デイヴィッド・カーのボスでもある。このアメリカ共産党の「指導者」=デイヴィッド・カーは、ロスチャイルドの経営する銀行の中でも最大手であるラザール・フレールの共同経営者=パートナーでもある。プーチンの資金「運用担当者」が、ロスチャイルドの最大手銀行の経営者と言う事になる。
1990年代、米国クリントン政権は、ソマリアに軍事介入した。「 アフリカの角 」と呼ばれるソマリアは、軍事・航路上の要地であり、そこを「 米国の、思いのまま自由に出来る 」状態にし、米軍の支配下に置きたい、とする「 侵略戦争 」が、ソマリア派兵の「 正体 」であった。また、ソマリアには原油が存在する。その原油を開発しているのが、アル・ゴア副大統領の経営するオクシデンタル石油であった。
ソマリアの資源を、ソマリア人に「使用させず、海外に持ち出している」オクシデンタル社に対し、ソマリアでは激しい非難が起こっていた。オクシデンタルに雇用されていたソマリア人の「生活出来ない程の」給与の安さも、さらにゴア副大統領への非難に拍車をかけていた。
副大統領の持つ石油利権の「安全」のために、民主党クリントン政権がソマリアに軍隊を投入した、と言うのが真実であった。
この民主党政権による「ソマリアへの軍事侵略」で、ソマリア市民が1万人虐殺された。
ゴアの経営するオクシデンタル石油は、北海に浮かぶ北海油田の開発を長年、行って来た。近年、この油田が枯渇し始め、掘削しても、なかなか原油が出て来なくなった。
油田の「寿命が来た」のである。
困窮したオクシデンタル社は、原油ではなく、原子力発電に使うウランの販売を「商売の中心」に切り換えた。そこで、オクシデンタルの経営者ゴアは、二酸化炭素問題を持ち出し、「石油ではなく、原子力発電を」と言い出した。
地球温暖化問題は、1987年頃から、オゾン層の問題と共に喧伝されるようになり、1992年のリオデジャネイロ:地球サミットに向けてボルテージを上げて行く。アル・ゴアの「 不都合な真実 」は、原子力発電のセールスキャンペーンのビッグアドバルーンだった。
アル・ゴア夫妻は、2010年4月、アメリカで4番目の邸宅を約900万ドル(約9億円)でカリフォルニア州モンテシートのオーシャン・ビューに購入したと、ロサンジェルス・タイムスが報じている。 ところがこの土地の標高は50フィート(15m)~180フィート(54m)しかなく、「 不都合な真実 」でアル・ゴア自身が主張した、温暖化によって水没してしまう高さである。 アル・ゴアは、水没すると解ってて、なぜ9億円もの豪邸を買ったのだろうか?
2006年5月に、この「不都合な真実」というドキュメンタリーの体裁をとった94分の映画が米国で公開され、2007年1月には日本でも公開された。映画のナレーションは、なぜか英語と日本語のみ。他の言語には字幕で対応という映画だった。
2007年にはこれに刺激され、NHKや民放テレビが、進化したCG処理映像を得意になって駆使して、より一層のおどろおどろしい映像で日本に当て嵌め視聴者を煽っていた。この効果は抜群で、2007年のギャラップ社の調査では、日本・韓国国民が最高の90%以上が「これを信じる」という結果を発表した。2010年の現在でも、日本国民のかなりに、この恐怖映画が刷り込まれている現実は、恐ろしさを感じる。
今米国でも、この映画、アル・ゴアなどは批判され、それへの検証がなされている最中である。また2009年暮のクライメット・ゲイト事件により、基本となったIPCC自体の如何わしさも次々検証されている。
①CRUの科学者は好ましい結果が出るようにデータの操作を議論する。
②科学者は時折、懐疑的論文が公開されないことを確実なものにするため、同僚間の査読を妨害する手法を議論する。
③CRUの科学者は、英国の信書の自由を出し抜くことやってのける。
クライメイトゲート事件は、BBCでの懐疑論風味のネタ記事が原点ではあったが、さらに全体の文脈で見るなら、時期的にも、COP15(国連気候変動枠組み条約第15回締約国会議)を当て込んで着火されたことは間違いなく、地球温暖化議論の科学者集団への政治的な疑惑に直結する。
アル・ゴア「不都合な真実」にある科学的間違い
35の不都合な真実
(クリストファー・モンクトン卿による報告を改修)
2007年10月、ロンドンの高等裁判所は、9個の間違いをアル・ゴアの映画「不都合な真実」において特定しました。このビデオではこれらの9個の他、更に26個の間違いを特定します。(また英国では低学年児対象の教育に、この映画を使用することを禁止した)
1. 海面レベルに関する不正確な数値。
ゴアは南極西部とグリーンランドの融解で海面レベルが6m上昇すると主張しました。ゴアは近い将来にそれが起こるとは言及しなかったにも関わらず文脈上意味することは明確と判断しました。
2007年のIPCC報告書にある計算数値によれば、これら二つの氷床からは海面6センチ少々上昇させるだろうとあります。ゴアは公式の海面上昇の予測をほぼ100倍に誇張したのです。
2. 太平洋の島々が水没する。
人為的温暖化の為に太平洋のサンゴ環礁で人が居住する低地域が既に水没していっている。そして数ヶ所の島の住民がニュージーランドへ移住する状況を生み出しているとゴアは言っています。現在までゴアの言う様な島々の移住はありません。
オーストラリアの国立潮位観測所による潮位測定によれば、過去半世紀での年間平均海面上昇度は人間の髪の厚さと同等です。ある研究によればモルジブでは、1250年前から海面高は変化していません。モルジブの海岸の非常に近くにある木は、海面からたった数センチの所にありましたが、海面が急速に上昇していない事を、目の当たりに出来る証拠を破壊したくて仕方なかったオーストラリアの環境活動家によって最近根こそぎ取り去られました。
3. 海流による熱塩循環が止まる。
ゴアは地球温暖化が海洋の熱塩循環をストップさせ、ヨーロッパを氷河期に導くと言っています。それは間違いでしょう。
断続的な熱塩循環の弱化は、過去数十年間では観察されていません。逆に1980年以降増強した状態が観測されています。
4. CO2が気温を左右している。
過去4回の間氷期のそれぞれにおいて、気温の変化を引き起こしたのはCO2濃度の変化だった、とゴアは言っています。それは逆です。気温変化がCO2の変化に対して、800~2800年先行していました。ゴアも映画の中で根拠にした物も含めた科学論文がそれを明らかにしています。
5. キリマンジャロ山の雪が融けている。
地球温暖化がアフリカのキリマンジャロ山の雪を溶かし続けているとゴアは言っています。それは違います。
山頂のフルヴェングラー氷河の溶解は1250年前から始まっていました。1936年にヘミングウェイがキリマンジャロの雪を描いたその後よりも以前の方が、もっと多くの氷河が溶けていました。山頂の気温は決して融点以上に上がった事は無く、平均摂氏マイナス7度です。融解の原因は当地域の森林伐採により、長期に渡り地域の状況が悪化したためです。
地球温暖化とは関係ありません。キリマンジャロ山頂の気温はここ30年間融点以下であり、それ以上上昇した事はない為、地球温暖化がキリマンジャロ山頂の悪循環を引き起こしていた訳ではありません。
6. チャド湖が乾き上がった。
ゴアは地球温暖化がアフリカのチャド湖を乾き上がらせたと言っています。それは間違いです。
過剰な水利用や農業様式の変化がその変化を導きました。チャド湖は同様に紀元前8500年、紀元前5500年、紀元前1000年、そして紀元前100年にも乾き上がっています。
7. 台風カトリーナは人間が引き起こした。
ゴアは2005年にニュー・オリンズを破壊した台風カトリーナは地球温暖化が引き起こしたと言っています。それは間違いです。ニューオリンズを浸水しない様に維持してきたダムの堤防は台風の直撃に耐えられないだろうとうい建築会社の技術者達の30年間もの警告をゴアの政党が聞き入れるのを怠ってきたからです。
カトリーナはその堤防を襲った時には、カテゴリー3の強度でしかありませんでした。技術者達が警告した通り、耐えられなかったのです。地球温暖化ではなく、ゴアの政党(米民主党)こそが、結果起こった死者と破壊について責任がありました。
8. シロクマが死んでいっている。
シロクマは地球温暖化によって、融けて消失していっている氷を見つける為に、長距離を泳ぐ間に死んでいる状況を、科学論文は証明している、とゴアは言っています。それは間違いです。
その研究では4頭のシロクマが死んだ事を言及したに過ぎません。その4頭の死は強烈な風と波を伴ったボーフォート海での猛烈な嵐によるものです。ボーフォート海の氷量は過去30年間で増加しています。世界自然保護基金からのある報告では、気温が上昇した地域でシロクマの頭数が増加し、気温が低下した地域では減少した、とされています。
シロクマは前回の間氷期を生き延びました。当時は現在よりも5度気温が高く(南極氷床コアのデータ)恐らく北極には全く氷は無かったと考えられます。シロクマへの本当の脅威は地球温暖化ではなくハンティングです。1940年には丁度5000頭程いましたが、現在では狩猟は調整され25000頭生息しています。
9. サンゴ礁が白化した。
ゴアは地球温暖化の為に、サンゴ礁が白化していると言っています。それは間違いです。
1998年にも一定の白化がありましたが、その年に起こった例外的に強力なエルニーニョ南方振動が原因でした。過去250年間で2回起こった同様に強力なエルニーニョは、強力な白化現象を引き起こしました。地球温暖化はこの現象とは関係ありません。
10. 二酸化炭素100PPMは1マイル(約1.6km)の氷床溶解を引き起こす。
間氷期の最高気温時と氷河期の最低気温時での、たった100PPMのCO2濃度差が「好天気」と「頭上に1マイルの氷がある状態」の違いを生み出す、とゴアはほのめかしています。それは違います。
その効果算定の主流となっている数値をゴアの言及は10倍誇張しています。この効果によって100PPMの増加は摂氏12度の気温上昇を起こすと言っています。しかしIPCCの観点でも同温度のCO2増加による気温上昇は、1.2度以下であろうとされています。
11. 台風カタリーナは人間が引き起こした。
ブラジル海岸をかつて唯一直撃した台風カタリーナは、地球温暖化が引き起こしたとゴアは言っています。これは間違いです。
2004年、海面温度は通常よりも低かった。つまり温かくなかったのです。しかも大気温度はここ25年で最も低かったのです。大気温度は水温より遥かに低かったので、その条件が海水から大気への熱流動を起こしました。温暖な海で台風が強化するのと類似しています。
12. 日本の台風数は新記録である。
ゴアは2004年に日本を襲った台風数は新記録だったと言っています。これは間違いです。
熱帯性の低気圧数は、過去50年を通じて減少傾向です。熱帯性低気圧による降水量は減少傾向で、モンスーンによる降雨量には変化はありません。
13. 台風は強力になってきている。
地球温暖化によって台風が強力になるだろうと科学者が警告し続けてきたとゴアは言っています。これは違います。
過去60年に渡り温暖化効果ガスの排出量が6倍になってさえいますが、台風の強度には変化はありませんでした。
14. 大暴風雨で保険会社の損失が増えている。
ゴアは暴風雨や他の極端な気象現象のために、保険会社の損失が増加していると言い、それは地球温暖化の為と示唆しています。しかしそれは間違いです。
保険支払いによる喪失は、台風が通過した海岸地域の対人口比において2005年でさえも1925年より低かったのです。とても台風の少なかった2006年、ロンドンのロイズ社では、過去最高36億ポンドの利益を計上した事を公表しました。
15. ムンバイでは洪水が起こっている。
ゴアはムンバイ(ボンベイ)での洪水が増えてきていると言い、地球温暖化が原因であると示唆しています。それは違います。
ムンバイの2つの主要気象観測所のデータでは、過去48年にかけて大雨の増加傾向がありません。
16. 激しい竜巻が頻繁になってきている。
アメリカにおいて2004年の竜巻数が全ての時代における最高数を記録したとゴアは言っています。しかし感知システムが過去より改良された為、より多くの竜巻数が報告されていますが、ここ50年間以上で激しい竜巻数は減少しています。
17. 太陽が北極海を温める。
ゴアは北極海の氷が溶解すると、北極海を太陽が温める事になると言い、その図は太陽光が直接温めている事を示しています。それは違います。
海洋は(太陽光)吸収する際に放射熱を放ちます。そしてもしも大気が無かったとしたら凍結します。そこでは、海を温めるのは太陽ではなく大気です。同時にゴアの示す図では、対流圏と電離層を混同しています。ゴアは他にも数個の間違いを犯していて、放射熱移動に関する物理の基礎を理解していない事を証明しています。
18. ヒマラヤの氷河溶解により水補給が出来なくなっている。
世界人口の40%がヒマラヤの氷河の溶解による水で供給されているが、地球温暖化の為にそれが出来なくなっているとゴアは言っています。
しかし供給してはいないし、地球温暖化のせいでもありません。その水は殆ど全てが雪の溶解からきていて、雪の溶解量には減少はありません。
19. ペルーの氷河が消えていっている。
ゴアはペルーの氷河が、1940年代より短くなっている、と言い、地球温暖化が原因と示唆しています。それは違います。
非常に高い山頂を除き、過去1万年間の殆どを通じて、ペルー山系では、通常氷がない状態でした。
20. 北極が最も早く温暖化している。
ゴアは北極が地球の他地域と比べて早く温暖化していると言っています。それは違います。
確かに温暖化の時代には、北極が他地域よりも早く温暖化するというのは、概ね本当ですが、ゴアは過去60年で見たら北極は寒冷化していると言う事には言及していません。現在北極では1940年代よりも摂氏1度低いのです。
21. グリーンランドの氷床が不安定になっている。
ゴアは地球温暖化がグリーンランドの氷床を不安定にしていると言っています。それは違います。
グリーンランドの氷は年間2インチ(5センチ)増えています。グリーンランドの氷床は過去3回の間氷期溶解せずに経てきました。それぞれが現在よりも摂氏5度高かったのにです。(本訳者補足は省略)グリーンランドの気温変化には太陽活動と密接な相関があります。しかしCO2と気温との相関はありません。IPCC(2001年)はグリーンランドの氷床を半分融解させるだけのためにも、摂氏5.5度の上昇が必要で、しかも数千年かかるとしています。
22. 世界中の山岳の氷河が消えていっている。
ゴアは「氷は物語を伝える、それは世界中で」と言い氷河が消滅する前後の写真を数枚見せています。しかしながら氷河の融解は1820年代から始まり、人類が何かしらの影響を与えられる遥か以前の話です。
そしてその後一定の割合で融解は進んでいて、大気中CO濃度の上昇を人類が影響を始めた後からも、融解が加速していない事を示しています。過去4回のうち3回の氷河期でのトータルの氷量は現在よりも短かったのです。故に地球温暖化は関係ありません。
23. サハラ砂漠がさらに乾いていっている。
ゴアは南サハラで恐ろしい悲劇が起こっていて、地球温暖化が起こした干ばつの為だと言っています。実際は地球温暖化で起こされた干ばつはありません。
南サハラ全域で記録的降雨が2007年にありました。過去25年間、多くなってきた降雨のため、サハラ砂漠は30万平方km縮小しました。グレートプレイン(米)では西暦1200年より以前には度々、そして長期の厳しい干ばつがありましたが、1200年以降、降雨は増えてきました。
24. 南極西部の氷床が不安定である。
ゴアは南極西部の氷床で不安定化が観測されていると言い、地球温暖化が原因と示唆しています。しかし過去1万年に渡りこの氷床の交代の殆どは海面レベルや気象による影響は無しに起こってきました。
実際には南極の殆どでは、氷床は成長していってます。南極での平均気温は確実に過去半世紀にかけて下降しました。南極の海氷の広がりは2007年後半に過去30年間の最高を記録しました。
25. 南極半島の氷棚は崩壊していっている。
ゴアは各各がロード・アイランド(米国)より大きい6個の氷棚が崩壊し、南極半島から最近消えていったと言い、地球温暖化が原因と示唆しています。ゴアはその氷棚が以前にも溶けた事があるのを説明していません。それは海底の堆積物研究が示しています。南極半島は南極大陸の2%を占めるのみです。他の大部分では氷は成長していっています。
26. ラーセンB氷棚が地球温暖化の為に崩壊した。
ゴアはラーセンB氷棚に着目し、35日間で完全に消え去ったと言っています。しかし過去1万年を通じて氷棚は継続的に崩壊していたのです。そして氷棚が最大の大きさになったのは、恐らく15世紀後半の小氷河期でした。
27. 蚊が高地に上がってきている。
ゴアは地球温暖化のため、蚊が高い地域に登ってきていると言っています。それは違います。
最も最近に起こった(マラリア)の大発生は今世紀、そして以前に起こった場所よりも低い地域で起こりました。ナイロビは海抜1000m以上の所に建てられましたが、それは蚊の生息上限以上にする為だったとゴアは言っています。それは違います。
「人類による地球温暖化」があらゆる大きな影響を起こし得たそれ以前にもナイロビでは10回のマラリア発生がありました。その内の1つは遥かに高地のエルドレットであり、そこはほぼ海抜3000mです。マラリアは熱帯性の疾病ではありません。蚊は棲息するのに摂氏15度以上である必要はありません。
現代での最大のマラリアの大発生は1920年代、30年代にシベリアで起こりました。1300万人が感染し、60万人が死亡し、更に遥かに北の北極圏アーク・エンジェルで3万人が犠牲になりました。(翻訳者補足:他の報告書では、後者は感染者が3万人で、犠牲者は1万人)仮に気候の温暖化が継続しても、マラリアがそれで拡大すると仮定すら出来る根拠はありません。
28. 多くの熱帯性疾病が、地球温暖化を通じて拡大する。
ゴアはマラリアと同様にデング熱、ライム病、西ナイルウィルス、アレナウィルス、鳥インフルエンザ、エボラウィルス、病原性大腸菌O-157、ハンタウィルス、レジオネラ菌、レプトスピラ症、多剤耐性結核、ニパウィルス、重症急性呼吸期症候群、コレラ菌139を地球温暖化が拡大させていると言っています。地球温暖化はそんな事は起こしていません。
最初の4つだけが昆虫媒介ですが、どれも熱帯性ではありません。ゴアが言及した病気は気温上昇に鋭敏に反応するものはありません。それらは温暖な気候で拡大するのではなく、ネズミ、ニワトリ、霊長類、ブタ、衛生不良もしくは寒冷な気候により拡大します。
29. 西ナイルウィルスが地球温暖化の為に米国で拡大する。
ゴアは西ナイルウィルスがこの2年間で米国で拡大すると言い、地球温暖化が原因と示唆しています。それは違います。
西ナイルウィルスはどんな気候でも拡大します。温暖化はその発生や流行には影響しません。
30. CO2は汚染物質である。
ゴアはCO2を地球温暖化の汚染物質と述べています。それは違います。
CO2は植物や木にとっての栄養です。研究によると、現在の30倍の濃度でも最も繊細な植物でも繁殖することが示されています。
31. 2003年の熱波で3万5千人が犠牲になった。
ゴアは2年前のヨーロッパで熱波が3万5千人を死亡させた、と言っています。科学的な一般の見解では2003年よりも更に極端な熱波による状態は定期的に起こっているとされています。より低頻度ながらアメリカだけでも極度に寒冷な気候の為に、毎年17万4千人までの人々が亡くなっていると計算されています。
32. ハジロマユヒタキは稚鳥に餌を与えられない。
ゴアは渡り鳥の到着日のピークは、25年前では4月25日だった。そして雛は6月3日に孵化し、それは丁度毛虫が出てくる頃だったと言っています。しかし20年間の温暖化で毛虫は2週間早くなり、雛はそれに追いつこうとしたが出来なかった。故に鳥達は困難な状態に陥った、と言っています。
しかしそれへの適応はその鳥にとって容易でした。彼らはまさにそこから更に数十キロ北に飛び、毛虫が孵化してくる丁度良い時期に見つけました。ゴアは言いませんでしたが、ハジロマユヒタキにとって悪い話は毛虫や後に蝶になる側にとっては良い話です。
33. ゴアは模造の写真とフィルムを使っている。
その氷河は成長していると知られている物です。そして以前よりも速く成長しています。ここはアルゼンチンの南部であり、最終的にアルゼンチノ湖を横切りせき止めます。その氷の背後で水が貯留されていて、いずれはその氷を突破するのです。(翻訳者補足:上流の水が氷を破って湖に流れ込む)これは地球温暖化で起こっているのではありません。しかし南大西洋の地域的な寒冷化の為です。
34. テムズバリアーは以前より頻繁に閉じている。
海水面上昇の為、テムズバリアーの管理者達は最初に建設された当時よりも頻繁に閉じているとゴアは言っています。それは違います。
(翻訳者補足:テムズバリアーとは、イギリスのテムズ河の流量制御の為の障壁)バリアーは確かに頻繁に閉じる様にになりましたが、その理由は地球温暖化や海面上昇とは関係ありません。理由は政策の変化です。潮位が特に低い時にはバリアーを閉じる事とし、干満の影響を受けるテムズ河で水を常に放出するよりは、河川水を保持する事にしたためです。
35. 誰からも反論された事実はありません。
2050年のすぐ後にもCO2濃度が600PPMを超える予測を誰も指摘していないとゴアは言っています。しかし、IPCCによる6つの公式な予測のどれもでさえ、2050年に600PPMになるとは予測していません。
では、彼に与えられたノーベル平和賞とは一体何だったのでしょうね。