みよしブログ

沖釣り大物集団舳会主宰、タハラッチのブログ。
舳会サイトはhttp://miyoshi344.sakura.ne.jp

ウスバシロチョウ&黒化型14.6.7

2014-06-07 20:39:42 | 蝶採集

1406079 雨の都内を発ってトンネルを抜けると、やがて晴れ。なんと素晴らしいことなのでしょう。
今回のメインターゲットはウスバクロチョウ。といってもこんな和名を持つチョウはおりません。白っぽい半透明の翅をしたウスバシロチョウの黒化型をマニアがこう呼んでいるのです。
初めてその不気味にも見える姿を目にしたときから憧れが沸き起こり、今回ようやく、そのチャンスが訪れてきました。
上が普通のウスバシロで下が黒化型、ウスバクロです。

その産地はこの先まだ100km以上もある隣の県。こちらの雨は上がっていますが、現地ではまだ降っているかもしれません。
行き掛けの駄賃で、すでに発生していると思われる別のチョウを調べることにしました。

1406071 それはチョウセンアカシジミ。タハラッチが中学生のころ、岩手にいる珍しいチョウだと認識していましたが、そのころの小遣いでは採集には行かれません。図鑑で見るだけのチョウでした。
今回はこれに接しただけでなく、マル秘テクニックでほぼ完璧な固体を持ち帰ることができました。きっと友人がうらやましがるに違いありません。

1406072付近を探索していると、不意の侵入者に驚いたのでしょう、シマヘビが現れました。初夏なのですね。
タハラッチが子供のころには首に巻いてかわいがっていたものですが、大人になって見る蛇はやはり薄気味悪いものです。

1406074その後目指すポイントへ移動。こちらも予想通り良い日和に恵まれて、ウスバシロチョウは嫌というほどたくさん飛んでいます。

14060751406076 ヒメシジミも姿を見せてくれます。

でも狙った真っ黒なウスバクロチョウはまだ採っておりませんが、明日も晴れるようですからきっと採れることでしょう。

Image_2 Image_32日目は前日にもまして朝からまばゆい陽射しが注いでいます。今日こそはと気合を入れて出発。朝露に濡れた草原を見つけてはウスバクロを探しますが、すべてウスバシロばかり。黒い固体はなかなか見つかりません。
ネットに入れたウスバシロの数はたぶん、100に迫っているかもしれません。
花には絡み合っているものも見られます。

1406077 やがて先ほどまでの好天がどこかへ去っていき、小雨がパラついてきました。そんなころになってようやく、明らかに黒い固体が舞っているのが目に入りました。
全速で追いかけ、ネットを振るとうまく入ったようです。1頭目。前翅も後翅も全体がうっすらと墨に染まっていて、か弱そう。これこそがウスバクロチョウなのでしょう。目的達成。少し興奮気味になってきました。

1406078その後、ポイントを移動。初日、最初に狙ったところで立て続けに2頭を採集。空模様がかなり怪しくなってきたので撤収の準備をしていると、車の前方10m付近にヒラヒラと舞い降りてきた飛翔物体があります。すでに車内にいた同行者が止まった位置を教えてくれたので4頭目をゲット。有終の美を飾ることができました。
もちろん撮るより採るほうが優先されますから、自然の中でのバクロの写真は一枚もありません。次の機会には少し余裕が出ると思いますので、シャッターチャンスがあればぜひ撮影したいものです。
ちなみに彼にはお礼として、すぐ前に採ったとてもフレッシュなカラスアゲハを差し上げました。

帰途は土砂降りにも見舞われましたが、全員が目的のチョウをゲットしていますから後は野となれ山となれ。日曜日なのに少し早めに切り上げたおかげで、渋滞にも阻まれることなく、ルンルン気分で無事に帰ることができました。

Image 別のところですがチョウセンアカシジミも採れました。

2泊3日のクモマツマキ蝶行14.5.28~30

2014-05-30 23:14:17 | 蝶採集

1405281114 2泊3日の山行から無事帰宅しました。
これからすぐ、今度は海へ出かけます。
帰宅は明日の夜です。

絶好の好天気に恵まれた3日間。タハラッチはクモマツマキチョウというじつに美しい高山チョウの採集に出かけたのです。
半世紀以上を経て復活させたチョウの採集ですが、それ以来3年にわたって毎年かならず、思い出深いこのチョウを採ってきました。
今年は今まで出かけたことのない山奥へ、とうとう小屋掛けまでして出かけることとなったのです。

1405281113 マイカー規制がありますから、麓からはバスを利用します。下車した地点の標高が1,680m。そこから2時間あまりの登りで2,036mに達し、1,800mラインまで下ります。
沢筋の林道がだらだらと8km続いていて、その周辺がこのチョウの発生地。採集しながら奥にある山小屋を目指します。

1405281111 目的のクモマツマキ。中学1年の6月初旬、スズランの咲く山でこのチョウをネットにおさめたとき、心臓が破裂するくらい感激したものです。

1405281112 初日は雌雄あわせて8頭を採集。3日間で、今まで採ったことがないほどたくさん採集することができ、新たな感激に浸りました。
とはいえ3日間とも9時間の歩行。年取った身にはかなり堪えましたが、それ以上に喜びの多い蝶行を楽しむことができました。

今季はチャンスがあればもう一度、もちろん来シーズンもどこかへ行って、この美しいクモマツマキと出会いたいと思っています。


またまたギフチョウ採集14.5.14

2014-05-14 22:07:05 | 蝶採集

本日もまた、ギフチョウを求めて山の中へ行ってきました。
晴れで30℃近くになるとの予報でしたが、まともな陽射しがあったのはほんの一瞬だけ。いいときでもうっすらとカスミのような雲がかかっていて、ひどいときは完璧な曇り。太陽光が燦々と照り輝いているとギフチョウも飛びやすかったのでしょうが、これでは遠慮がちにチョコッと顔を出しただけでした。

14051411 Image でもこんなきれいなギフチョウを何頭も採集できました。
採り逃がしたのはその倍以上。下手っぴぃなタハラッチですが、ともかく楽しめましたよ。
また行きたいなぁ。


ギフチョウ採集14.5.10

2014-05-10 17:15:42 | 蝶採集

残雪豊かな山に来ています。
狙いはこの時季に発生するギフチョウ。もちろん銀世界の中に飛ぶわけではありません。野山をかき分け、チョウの飛ぶコースを見極めて待ち構えるのです。

日が昇って気温が高くなると、チョウの身体は温まって活動が活発になります。それを大きな網で採るのです。

14051022 ギフチョウを探し回ってとあるピークに登ると、目の前に大きな動物がいます。カモシカです。こちらのほうを見つめていますので動きを止めてデジカメを取り出しました。木立の向こう側から顔を覗かせています。三度目のシャッターを押す際、ズームアップしたところ、さっと姿を消してしまいました。でもこの表情、悪くはありませんね。

1405101 たくさんのギフチョウを目撃したのですが、タハラッチがネットに納めたのはわずか二尾。首尾よく採れたと思っています。
でもこの日、花や木に止まってくれた固体は1頭もありません。仕方なく、宿に戻ってから、一緒に行った子供たちにギフチョウを持ってもらいました。
子供たちはタハラッチよりたくさんとって、満足なようでしたよ。

明日もまたチョウを追いかけて山を走り回ります。


ギフチョウ探索14.4.8~9

2014-04-09 22:51:06 | 蝶採集

昨日と今日の1泊2日、友人と2人でギフチョウを採集してきました。
行った先は関東甲信越の二つの県。いずれも稀少産地とされているところです。
うち一ヶ所はタハラッチがその昔、半世紀以上も前、夢中になってギフチョウを追い掛け回していたころに訪れた山の少し先。蝶の採集を復活させて以来3、4年になりますが、その間間、ずっと採りたいと思っていたところです。

14040811 まずはもうひとつのエリア。真偽のほどは判りませんが20年ほど放置されていたらしい産地とのこと。昨年、その話を聞き及んだタハラッチは単身出かけました。そのときは20年振りなんて話は気にもしていません。高尾山でさえ、半世紀以上も前はたくさん採れていたのですから・・・。

お墓の裏山の頂上付近がそのポイントとのこと。かすかな踏み跡、というより獣道を辿って竹藪を抜けると、さらに勾配のきつい笹薮になります。
ほうほうの体でそこを抜けると少し開けてきますが、これまた急斜面の連続。やがて普通の山道程度の勾配の尾根状の地形に辿り着きます。
ここからはこの上にギフチョウがいるのだといわれれば信じられるかもしれませんが、それまではこんなところを辿って行ってもいいのだろうかと疑わしいほどの藪漕ぎの連続でした。

小1時間で山頂付近に達すると、そこは所々が開けた緩斜面。昨年は到着直後に1頭が飛来しましたが、今回はまったく気配がありません。
山桜がまったく咲いてなく、日当たりの良い東斜面の杉林との境目にタチツボスミレがちょこっと咲いている程度。まだ少し時期尚早なのかもしれません。

予報では最高気温は20度以上で15時頃まで上昇し続けるとのこと。じっくり粘ることにしました。
初めて訪れた友人はさらに奥へと踏み跡を辿りました。タハラッチは昨年の実績を信じて、そのポイントを死守。どちらかで採れたら連絡を取り合うことにしましたが、こちらもダメならあちらも同様。結局友人は戻ってきました。

最高のポイントとおぼしき地点で待機するよう友人に促し、タハラッチは次点のポイントで飛来を待ちます。
そうこうするうち10時半ごろ、友人が1頭をネットイン。やってきた甲斐がありました。

続いてタハラッチの目指したポイントにあのギフチョウが飛来。胸の動悸が高まり、ポールを握る腕に力が入ります。
彼か彼女かわかりませんが、そのギフチョウはタハラッチのネットの先をヒラヒラ飛んでいて、いっこうに止まる様子がありません。左右の視力に差がある、いわゆるガチャ目のタハラッチは遠近感が不正確ですから、できるだけ静止した状態でネットを振りたいのが本音なのです。
でも止まってくれないどころか、遠くへ遠くへと向っています。業を煮やしてネットを振ります。でも中は空っぽ。1頭目は逃げてしまいました。

友人は2頭目を採集。いずれにしてもタハラッチは採集した個体を持ち帰って展翅し、標本にして保存するということはしません。採集したギフチョウにしろクモマツマキでも、友人に進呈しますから、彼が採ってくれたほうが合理的なのです。

とはいえ大自然の中を狙ったチョウが飛翔し、それをみごとネットにおさめた感激は、本業の沖釣りで狙い澄まして大物を仕留めるのと同じこと。やはり自分で採らないと面白くないのです。

待てば海路の日和ありといいます。再びあのポイントにあのギフチョウが戻ってきてくれたのでしょう。今度はさらに慎重を期して今年の1頭目をネットにおさめることに成功。感激に浸りました。

結局このポイントでタハラッチは3頭をゲット。1頭目は同行した友人に、ほかの2頭はたぶん雌雄でしょうから、依頼を受けていた知人への土産として、山を下りることにしました。
この日はお昼ごろから風が少し吹いてきましたが、終日良い日和でした。

14040821 翌日は大幅に場所を変えました。そこでは前日、知人がいい採集をしたとの情報が入っています。
採集者が多いかもしれないから早めにポイントを確保するようにとのアドバイスを受けて待機しましたが、いっこうにギフチョウの姿が見られません。
この産地は今年初めて情報を得て、少し前に一度訪れたところ。まだここではギフチョウの飛来を目撃したことさえありません。

ほかの採集者と出会ったのは1名だけ。タハラッチたちが待機しているところより上部にもよいポイントがあるとのことで、そこへ登るとのこと。概要を教えていただきました。
しばらくしても飛来がないので、友人を残したまま、そのポイントを目指します。

風が強いものの、風裏の陽だまりもあり、先ほどの方は2頭を見たうえで1頭を採集したとのこと。少し離れたポイントで待機することにしました。
下のポイントで待機している友人に状況を電話していたその瞬間、タハラッチのブルーネット目指してギフチョウが飛んできました。青色に反応したのですからきっとオスでしょう。
慌てて電話機を落とし、ネットを振り回しましたがもちろん振り逃がし。目の前をヒラヒラ飛んでいきます。電話機を拾い上げて追いかけていったのですが、結局陽当たりのよい谷間へと飛び去っていってしまいました。

でもしばらくするともう一度飛んできました。だが今度ももう少しというところで逃げられてがっくり。ところが幸運なことに三度目の正直が訪れたのです。
地べたの枯葉に止まってくれたので興奮を抑えながらネットイン。
待望の、東京近郊のギフチョウを採集することができました。