総合診療医からの健康アドバイス

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飲酒者でのマグネシウムとカルシウムの関係

2024-04-23 10:52:31 | 医療情報

 皆様、こんにちは。総合診療医からの健康アドバイスの時間です。

 今日の沖縄は曇り時々雨。予想最高気温は26度です。昨日は那覇で29.7度を観測し、今年の最高気温が出ました。多良間空港では、32度を超えて四月の最高記録が出ました。沖縄はそろそろ梅雨の時期ですね。週間天気を見ていると、もう梅雨入りしたのでは?と思うような天気予報です。梅雨明けした後の気温がどうなるのか、心配しかありません。では、本題へ。

 

 アルコール依存症患者での低マグネシウム血症では血液中のカルシウム濃度も下がってしまうことがある。

 

 その機序は、低マグネシウム血症で副甲状腺ホルモンの分泌が下がる、または副甲状腺ホルモンの骨の作用が弱まる、などだ。

 

 そのような患者では、カルシウムを補充してもなかなか血液中のカルシウムの濃度が上がらないことがある。

 

 この時にマグネシウムを補充するとカルシウムが上がって正常化してくることがよくある。

 

 アルコール依存症の患者さんを診る場合には、マグネシウムの濃度もきちんとフォローすることが重要となる。

 

 アルコール依存症の患者さんが病院に入院する際には、ブドウ糖入りの輸液を点滴されることが多い。

 

 ブドウ糖を点滴することによってインスリンの分泌が刺激され、マグネシウムが細胞内に移動するためにマグネシウムの濃度が下がるということがよく見られる。

 

 このことから、アルコール依存症の患者さんにブドウ糖を点滴する際には、必ずマグネシウムも十分に補充することになっている。

 

 血液中のカルシウム濃度が上がらない原因には、アルコール依存症患者でビタミンD欠乏症も時々みられる。

 

 アルコール依存症では膵臓が弱くなるために脂肪の吸収が落ちるため、脂溶性ビタミンであるビタミンDの吸収も落ちる。

 

 アルコール依存症患者は昼間外で日光を浴びることが少なくなるため、活性型ビタミンDの合成が減ることにもなる。

 

 

 

 沖縄本島北部、金武ダム周辺の風景です。

 

これを実践するだけで、楽しく食事をして、健康的に若々しく、やせることができます。高血圧や糖尿病も予防するので、コロナウイルスにもかかりにくくなると思います。「病気にならない食事の極意」よろしくお願いします。

 

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