総合診療医からの健康アドバイス

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サプリによる病気はこんなに多い

2017-02-06 08:56:29 | 医療情報

 皆様こんにちは。総合診療医からの健康アドバイスの時間です。気象庁からの発表によると、去年一年間の平均気温は平年よりも高かったそうです。海水温もそうですし、赤道付近での雲の発達が、日本近海の高気圧を強くして、その影響で湿った南風が日本列島に流れ込みやすくなったそうです。今年はどうなるのでしょうか。今からあの夏の心配してます。では本題へ。

 

 

 最近、興味深い研究結果が米国から発表されました。


 全米の代表的な救急室に受診した患者さんのなかでサプリの副作用が原因で受診したケースを調べたものです。


 結果は、年間2万3千人もの患者がサプリによる副作用で救急受診していた、というものでした。


 そのうち年間2千人以上が入院加療となっていました。

 


 患者層の年齢に特徴があり、もっとも多い年齢層は20~34才(28%)で、次に多い年齢層は小児の誤飲(21%)でした。


 原因サプリをみてみますと、小児の誤飲を除き、66%が栄養補助食品または薬草によるもので、32%が微量栄養素によるものでした。


 さらに内訳を細かくみてみると、減量目的のサプリが救急受診の26%、エネルギー増強剤が10%を占めていました。

 


 減量目的やエネルギー増強サプリの副作用には、動悸、胸痛、頻脈などがありました。


 これらのサプリは主に20~30才代の若い人々で常用されていました。


 交感神経を刺激する興奮剤などを含むサプリは要注意です。


 心臓の冠動脈に攣縮などをきたすこともありますし、不整脈や心不全、急激な血圧上昇をきたすこともあります。


 若くて体力がある人でも病気になるリスクがあります。


 

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