総合診療医からの健康アドバイス

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がん治療としての免疫療法の歩み

2019-05-09 09:36:00 | 医療情報
 皆様こんにちは。総合診療医からの健康アドバイスの時間です。
 今日の沖縄は曇り時々雨。予想最高気温は26度と、平年並みです。そろそろ沖縄地方は梅雨入りするのではというお天気です。着実に夏へと近づいていますね。近づいていると言えば、アメリカメジャーリーグの大谷選手が復帰しました。去年のような豪快なホームランが見たいですね。楽しみです。では、本題へ。


 体の中の免疫機能ががんの治療になるとの考えは、かなり前からありました。


 19世紀の終わりにはニューヨークの外科医であったウィリアムコーリーが、連鎖球菌をがんの病変部位に感染させ、それに対する免疫を刺激することによって、がんに対する治療を試みたこともありました。
 


 1970年代から80年代にかけてインターロイキンというサイトカインが次々と発見されました。


 中でもインターロイキン2という代表的なサイトカインを注射することによって免疫機能を増強させる方法ががん患者に対して試みられましたが、あまり成功しませんでした。
 


 1990年代になってカリフォルニア大学のジェームス・アリソンがリンパ球の表面にCTLA-4という蛋白質があることを見つけました。


 そしてしばらくすると、そのタンパク質を抗体でブロックするとがんに対する免疫反応が増強されることがわかりました。
 
 
 そして、発がんしたマウスに対してこのタンパク質に対する抗体を注射すると、がんが小さくなったのです。

 

 

    

    この日も晴れ間が広がりました

 

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