総合診療医からの健康アドバイス

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抗菌薬の使用制限でのリスクは小さい

2017-12-15 11:12:32 | 医療情報
 皆様こんにちは。総合診療医からの健康アドバイスの時間です。
 都道府県別の平均寿命が発表されました。沖縄県は男性が37位。女性が7位といずれも落ちています。が、よく見ると、平均寿命は男女とも伸びてはいるのです。ということは、他の都道府県が伸びているわけで、沖縄県が寿命が縮まったわけではありません。でも、こんなに落ちているのはあまり気持ちのいいものではありませんね。では、本題へ。
 
 
 
 
 抗菌薬使用の少ないクリニックの患者で肺炎と扁桃周囲膿瘍が増えていた、といっても、どのくらい増えていたのかが重要です。
 
 
 
 
 実際にはわずかな数でした。
 
 
 
 
 抗菌薬を10パーセント減らしたとして、各地域で約1500人の患者さんをフォローしている英国人医師1人当たりでみると、4年間で1人の肺炎と40年間で1人の扁桃周囲膿瘍の患者数が増えていました。
 
 
 
 
 これらの病気に仮に罹ったとしても、現代医療でほとんど治癒させることができます。
 
 
 
 
 以上のことから、抗菌薬の使用制限は安全といえます。
 
 
 薬剤耐性菌が少なくなることによるメリットは莫大なものとなります。
 
 
 将来の人々の健康のために、現代に生きる私たちがなすべき重要な行動です。
 
 
 発熱してもし医師に受診するとき、医師から抗菌薬の話がでたらぜひこのことを思い出して医師と話し合いましょう。

 

 

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