アルテ・カペレ練習日記

ドイツ風小ブラスバンドの楽しみ

オーストリアの吹奏楽団 2

2007-01-12 11:59:36 | 音楽
1846年ベルギーの楽器製作者アドルフ・サックスがサクソフォーンを発明しました。

この新しい楽器サクソフォーンを取り入れた吹奏楽団は、アドルフ・サックスが組織した46人編成のバンドでした。1853年に演奏会を開いています。

フランスの軍楽隊に初めて採用されてから、サクソフォーンは少しずつ各国の軍楽隊に採用され始めましたが、どの国も必ず採用したわけでもありません。

1867年パリ博覧会国際軍楽隊コンテストの出場国で、サクソフォーンを使用した国は、フランス(バンド数2)、オランダ、ベルギー、ロシアで、使用しなかった国はドイツ(バンド数3)、オーストリア、スペインです。

同時期アメリカのバンドはサクソフォーンを使用していましたが、イギリス、イタリアのバンドは使用されませんでした。

ドイツ語圏でサクソフォーンを使うきっかけとなったのは第一次世界大戦後1926年にサクソフォーン教習所がフランクフルト・アム・マイン(フランクフルトの地名はドイツ国内に2箇所あり一つがフランクフルト・アム・マインもう一つは、フランクフルト・アン・デア・オーダーです。日本では通常フランクフルトは、フランクフルト・アム・マインのことです。)に開設されたことです。

1935年ドイツ空軍にサクソフォーンが採用されましたが、陸軍は採用しませんでした。ドイツにおいて一般的にサクソフォーンが採用されたのは、第二次世界大戦後です。

オーストリアではドイツの古い吹奏楽団のスタイルが残されていて、今でも小、中編成バンドではサクソフォーンは採用されていません。

私自身、小、中編成のバンドにはサクソフォーンを入れないほうが、良い結果を得られる場合があるのではないかと思っています。(ポピュラー、ジャズには合うと思いますが。)

サクソフォーンは音質、音量が他の管楽器と異質に私には思えてしまうのです。こう思うのは私だけでしょうか?
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オーストリアの吹奏楽団 1

2007-01-09 16:34:51 | 音楽
オーケストラで使用する楽器や、楽器編成は古くからある程度決まっています。

バイオリンなどの弦楽器は、1600年代に楽器として完成されています。

オーケストラの楽器編成の基本はベートーベンの交響曲第9番(弦楽5部、フルート、オーボエ、クラリネット、ファゴット、トランペット各2本、ホルン4本、トロンボーン3本、ティンパニイ)が最初だと思います。初めて交響曲の中でホルン4本使用。1820年代です。

吹奏楽の場合、金管楽器の半音階システムの実用性が1840年代に世界に広がりました。バルブシステムは1810年代(正確には1814年か?)に発明されましたが、まだ楽器としての実用性は低く、改良し実際の使用に耐えうるまで20~30年かかっています。

吹奏楽の近代的原型は、プロシャ(今のドイツ東北部)の軍楽長ヴィルヘルム ヴィープレヒト(Wilhelm Wieprecht)が1838年木管楽器とバルブシステムの金管楽器と打楽器で編成した歩兵軍楽隊が最初だと思います。

この歩兵軍楽隊の詳しい編成は、フルート2、オーボエ2、A♭クラリネット1、E♭クラリネット2、B♭クラリネット8、ファゴット2、コントラファゴット2、E♭コルネット2、E♭アルトコルネット2、トランペット4、ホルン4、B♭テナーホルン2、テナートロンボーン2、バストロンボーン2、ユーフォニウム1、バス4、打楽器5 合計47 です。

世界各地の吹奏楽団は、その地域の文化や音楽の歴史により、いろいろな地方色豊かな楽器を使用し、また楽器編成にも特長があります。

写真はオーストリアのザルツブルクから50キロ南東部の町、ハルシュタットの吹奏楽団。マルクト広場で演奏しています。コルネットの代わりにフリューゲルホルンが使用されています。サックスが本来入らない編成なのでクラリネット奏者がサックスを持ち替えています。
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編曲中

2007-01-05 10:57:36 | 音楽
次回の練習用にIn München steht ein Hofbräuhausを編曲しています。

In München steht ein Hofbräuhausの意味は「ミュンヘンにはホーフブロイハウスがある。」と言う感じの意味です。

ホーフブロイハウス(宮廷ビール醸造所の意味。)には以前2回ほど行ったことがあります。巨大なビアホールです。(世界最大のビアホールです。たしか3フロアあって、1フロア300人位は入れるのでは?)

前回行った時は裏口から入り、1階フロアを横断、途中に簡易ステージがあり演奏はしていませんでしたが、楽器が置いてありました。金管4重奏(トランペット2本、トロンボーン、チューバ)+ドラムセットで演奏するようです。今は休憩中のようです。ここでも沢山の人達がビールを一杯引っ掛けていました。

その脇を通り、階段で2階に進むと「うるさい音楽!」奥のステージでは楽団が、すでに演奏しています。楽器編成はクラリネット、トランペット、ギター、アコーディオン、ドラムの5人編成です。生音だったらそれ程うるさくないのに、マイクを通した音がスピーカーから大音量で出ています。隣の人と話すのも大変です。

それから、女性ヨーデル歌手の演奏。アルプホルンのデュエツト。クーグロッケン(牛の首に釣ってある鐘)の演奏がありました。

夏のアルプスの麓の牧草地で、これらの音楽を生音で味わえたら最高だなと思いました。
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