アルテ・カペレ練習日記

ドイツ風小ブラスバンドの楽しみ

黄金の小屋根

2006-11-28 15:36:17 | 音楽
イタリアのドロミテからブレンナー峠を越えて、オーストリアのインスブルックに入りました。

この町はオーストリア3番目に人口の多い町です。(といっても人口13万人程度)

ここには、ハプスブルク家の夏の離宮があります。ミュージカル「エリザベート」を2~3回聞きに行った後だったので、興味津々見学しました。

離宮の近くに、黄金の小屋根があります。普通のドイツ、オーストリアの町の民家の外壁からバルコニーが飛び出た形です。(黄金の小屋根の下は、いつも人でごった返していました。)


写真ではこのバルコニーにトランペット4人、トロンボーン4人の奏者が立奏しています。(トランペット奏者全員ピストントランペットを使用しています。)

ルネッサンスかバロック期の「塔の音楽」の再現のような感じです。
(衣装を見るとローマカトリックの雰囲気が感じ取れます。)(オーストリアの宗教は、キリスト教カトリックのようです。)

黄金の小屋根は、マクシミリアン大帝が広場で行われる行事を、見学しやすいように作らせた物だそうです。(1494~1496年)

バルコニーは意外と狭いです。幅は4~5メートル位しかないようです。
屋根はうろこ状に、一枚一枚切られた銅版に金を吹いた物が貼られています。
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南チロルの吹奏楽団 2

2006-11-26 20:00:06 | 音楽
ボルツァーノで一泊してからドロミテへ入ったのですが。ボルツァーノではほとんどの人が、ドイツ語を話していました。(もちろん、この町も旧チロル州)

朝、ボルツァーノのマルクト広場では、かぼちゃが山積みされていました。翌日から、かぼちゃ祭りがあるそうです。近年アルプスで発見されたアイスマンも、この町の考古学博物館にあります。

ここから25キロ程離れたところに、メラーノという都市があります。
昔、チロル伯が支配していた地域が、チロル州でその州都がこのメラーノです。
今は、イタリア語風に発音していますが、ドイツ語の地図を見ると昔のドイツ語の地名とイタリア語風地名の併記になっています。
メラーノはドイツ語ではメラン(伊-Merano 独-Meran)
ボルツァーノはドイツ語ではボーツェン(伊-Bolzano 独-Bozen)です。
この地域では、他の町名もドイツ語、イタリア語併記のところがあります。

ここに載せた写真は、前回載せた吹奏楽団のコスチームよりもイタリア的雰囲気を感じさせます。帽子もチロル帽ではありません。

私の感覚では、南チロル、北チロルで色彩感が違うように感じます。南チロルの方が色彩感覚が派手で、北チロルの方が地味なように感じます。
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南チロルの吹奏楽団 1

2006-11-22 16:47:18 | 音楽
昨年10月スイス、イタリア、オーストリア、ドイツに旅行した際、イタリアの北部ドロミテを観光しました。

この地域は旧オーストリア領、南チロルで話されている言語はドイツ語です。私も昔は、イタリアでドイツ語圏の地域があるとは知りませんでした。

(第一次世界大戦でドイツ・オーストリアが敗戦したためイタリア領になってしまった。日本の北方領土と同じ様。この地域の人々は今でもオーストリアに帰属したいと運動を続けています。)

旅行に行く前から、どこがイタリア語とドイツ語の境か興味がありました。

旅行は、スイスから登山電車でそのままイタリアに入りました。(乗った場所はドイツ語、イタリア国境から5~6キロ手前でイタリア語になった。)どうも1駅違うだけで言語も変わるようです。細かく言うとお隣さんで言語が違う事があるらしいです。このような地域は、どちらの言語も話せるようです。(普段どちらの言語を多く使っているかの違いだけ。)

終点駅でパスポートチェックがありました。ここは、スイスの国境から2キロ程度の小さな町です。みんなイタリア語を話しています。

ここからバスで南チロルのドロミテへ向かいます。南チロルに入っていくと商店やペンションの看板表記がイタリア語、ドイツ語両方の表記になります。

もっと進むとドイツ語表記のみに!

ドロミテの湖のお土産屋さんで、かかっている音楽はチロル民謡のヨーデルです。もちろんドイツ語。(でも私が普段聞いているのとは、なんだか違うみたい!)

お土産屋さんでは、沢山のチロル帽が売っていました。ドイツ、オーストリアで見るのと同じです。

お土産屋さんで買ったドロミテの吹奏楽団の写真を載せます。

写真を見て、お分かりの方もいらっしゃると思いますが。オーストリアでは、コルネットを使わず。フリューゲルホルンを使うのが伝統的スタイルです。

このほかテナーホルン(オーバル型)(トロンボーンと同数か少し多いぐらい使用。)アルトトランペット(E♭管2~3本)やバストランペット(B♭管1本程度)も使用されます。(トランペットもフリューゲルホルンより、少ない数使用される。)

ヨーロッパの多くの国では、主旋律はコルネット、後打ち、リズム、オブリガートがトランペットで演奏されます。



日本の吹奏楽団でコルネットを使わず、トランペットのみ使用は世界的に見ると少数派(異端かも?)と思うのですが。

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ロータリートランペット 2

2006-11-20 11:47:00 | 楽器
今日は、前回の続きを書きます。

ロータリートランペットの音の特徴は、音色の柔らかさにあります。(ピストントランペットにピストンコルネットを少し足した感じ。(4:1位の感じ)

音質はマイルドで弦楽器や木管楽器の音色に溶け込みやすいようです。

近年のトランペットには、他の楽器を圧倒する音量が求められる時がありますが(特にオーケストラ)この場合ロータリートランペットの長所が弱点になると思います。

音量も時にそんなに必要か?と思うときもあります。

以前、聞いた吹奏楽団でトランペットの音が大き過ぎて音程が全て消えた体験があります。(その空間がブラックホールのようだった。)(2000人位入るホールでトランペット奏者8人)

音量も常に音楽的な範囲内で、と思うのですが。
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ロータリートランペット 1

2006-11-18 18:25:20 | 楽器
アルテ・カペレでは、ロータリートランペットを使用しています。(場合によりピストンコルネット、ピストンフリューゲル使用)

ロータリートランペットは、ドイツ語圏のオーケストラや吹奏楽団等で使用されています。お正月のテレビ放送ウィーンフィルハーモニーのニューイヤーコンサートでこの楽器が使用されているのが見られます。

私は、ドイツ語圏へ旅行するのが好きですが、旅行先で見る吹奏楽団やブラスアンサンブルの使用トランペットが、ロータリー式ではなくピストン式が増えてきたように思われます。(伝統的なオーケストラはロータリー式です。)

これには、いくつかの理由があると思います。

第一に、ロータリートランペットはピストントランペットよりも高価である。(ピストントランペットよりも部品点数が多いため)

第二に、つばが抜けにくい。これはロータリートランペットの構造上の問題でピストントランペットの息の流れは、マウスピース→マウスパイプ→主管抜き差し→つば抜きなのに対し、ロータリートランペットの息の流れは、マウスピース→マウスパイプ→ロータリーバルブ→主管抜き差し→つば抜きの順番でロータリーバルブのところで、つばがたまりやすいのです。

第三に、ロータリートランペットは両手を使わないと演奏できないのです。
ピストントランペットのように演奏しながら譜面をめくったり、ミュートを抜き差ししたりは不可能です。
コメント (7)
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