アルテ・カペレ練習日記

ドイツ風小ブラスバンドの楽しみ

バッハの楽団のトランペット奏者 3

2006-12-29 16:34:50 | 音楽
ゴットフリート・ライヒェは後年「ゴットフリート・ライヒェ・ロイコペトラ・ミスニクス」と名乗っていました。これはライヒェが故郷に誇りと愛情を持っていたからでしょう。(ロイコペトラはラテン語で白岩、つまりドイツ語でヴァイセンフェルスの意味。ミスニクスはザクセン選帝侯領マイセンの意味。)

ライヒェは1734年ライプツィヒで世を去りました。突然トート(死神)が訪れたのです。

10月5日の夜、ライヒェはバッハの指揮で、祝賀カンタータ「おのが幸を讃えよ、祝されしザクセン」BWW215をザクセン選帝侯夫妻のために演奏したのです。

この式典行事は、前回の「バッハの楽団のトランペット奏者2」の絵のように屋外で、たいまつの明かりの下で演奏されました。

600人が手にしたたいまつの明かりで、映し出された楽譜を見ながら、ライヒェはトランペットを演奏したのでしょう。当然、名演奏であったことと思います。

翌日10月6日、ライヒェは帰宅のため自宅近くの町楽師通りに来たとき、発作が起きそのまま帰らぬ人となってしまいました。(突然の心臓発作か?)

ライヒェの突然の死は、バッハにとっても大きなショックであったことと思います。

ライヒェが作曲した曲も、何曲か残されています。(金管アンサンブルと金管アンサンブル+オルガン)アメリカのロバートキング楽譜出版から出されています。日本では比較的に入手しやすく、難易度もあまり高くない楽譜だと思います。
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バッハの楽団のトランペット奏者 2

2006-12-27 18:02:25 | 音楽
ゴットフリート・ライヒェはライプツィヒの南西部の町、ヴァイセンフェルスに1667年2月5日靴職人の息子として生まれました。

ヴァイセンフェルスは1680年~1746年まで公爵の居城都市であったので町楽師団、宮廷楽団、オペラなどの音楽が非常に盛んであったようです。

ゴットフリート・ライヒェはそのような環境の中で育ち、1688年ライプツィヒの町楽師から始まり1719年参事会楽師の長老格となりました。

町楽師は、多種の楽器を演奏しなければならなかったので、ライヒェも時には、トランペット以外に弦楽器や木管楽器も演奏したと思われます。

しかしライヒェは、トランペットやホルン(この時代ホルンは、まだできたばかりの楽器で、ホルン専門の奏者はほとんどいなかった。トランペット奏者がホルンも演奏した。)の高音域を鮮やかに吹きこなす名手としての評判が高かったので、他の町楽師よりもトランペットやホルンの専門奏者としての、色合いが強かったのではないかと思われます。

この当時、オーケストラのトランペット奏者の賃金は、他の楽器の演奏者の賃金より高かったようです。
演奏がむつかしく、トランペットギルドにより演奏の秘伝、スタイルが守られていたためでしょう。

1番トランペット奏者は、バイオリン奏者の3倍。
2番トランペット奏者は、バイオリン奏者の2倍。
3番トランペット奏者は、バイオリン奏者と同じ金額だったようです。

この絵は、1740年頃のイエナのコレギウム・ムジクムの演奏の様子で、たいまつの明かりの下で演奏しています。左側3人がトランペット奏者。その上がティンパニー奏者です。右側はチェンバロ奏者(指揮者も兼ねている)です。

ライヒェもこの絵のように、屋外でたいまつの明かりの下、チェンバロを弾きながら指揮をするバッハの下でトランペットを吹いたことでしょう。
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バッハの楽団のトランペット奏者 1

2006-12-23 18:07:09 | 音楽
トランペットを演奏している人にとって、歴史的に興味のある人物は、バッハの下で数々のカンタータ、ミサ曲、オラトリオ、そして超難曲ブランデンブルク協奏曲第二番を演奏したゴットフリート・ライヒェ(1667~1734)でしょう。

この絵はバッハの肖像画も描いた、ハウスマンの手によるもので、1727年に描かれています。

右手に持っているトランペットはホルンのように巻かれていて、名前はクラリーノトランペット、バロック時代にドイツで流行ったトランペットです。

絵の楽器は当時のD管に、1音下がるクルークを付けてC管にしたもののようです。
メーカーはハース(初代ヨハン ビルヘルム ハース又は二代目ボルフ ビルヘルム ハース)の物のようです。管の長さは伸ばすと250センチ前後になると思われます。

この時代バルブシステムはなく、演奏者の息の速さと唇の振動数で音程を作っていました。(指穴もなかった。)バルブシステムは1810年以降にならないと出現しません。

ちなみに、当時できたてのシングルリードの管楽器の音が遠くで聞くと、このクラリーノトランペットの音のように聞こえたので「クラリネット」と言う名前がつきました。

バッハは身近に、トランペットの名人がいたので自分のイメージどうり思う存分、むつかしいトランペットパートを書いたのだと思います。
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12月17日練習でした。

2006-12-20 16:32:41 | 音楽
この間の日曜日に練習がありました。

年末なのでメンバーの集まりが悪かったです。4人!
(クラリネット、トランペット、ピアノ、ドラム)

練習した曲は10曲

①ÖFFNEN DERF ÄSCHN(祭りの始まり)
②DER ZIRKUS MÄRZ(サーカス行進曲)
③UNTERLANDERS HEIMWEH(望郷の歌)
④EINE TRINKSPRUCH ZU ALLES(すべてに乾杯)
⑤MUSS I DENN?(別れ)
⑥VERGESSEN DEINE FRAU(君の奥さんを忘れた)
⑦HABEN MANCHE SCHNAPPS(いくらかの酒がある)
⑧FAHREN,ABER TUN NICHT TRINKEN(運転するなら、飲んではいけない)
⑨DIXIELAND STRUT
⑩SWING-A-ROO POLKA

4人でもちゃんと演奏すれば曲になりますが、寂しいです。
あと2人ぐらい最低6人は必要だと思います。

来年は1月21日(日)に練習する予定です。
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クリスマス市のお土産

2006-12-18 17:12:22 | 音楽
今回のお土産はチョコレート、コーヒー(あまり知られていませんが、ドイツではビールよりコーヒーの消費量が多いため、美味しいコーヒーが手に入ります。)、これらはスーパーで購入。
ちなみにドイツでは、スーパーで買い物した時に普通、ビニール袋はくれません。環境保護のためです。欲しい人はお金をだしてビニール袋を買います。

クリスマス市では6人組の軍楽隊の人形を購入。(高さ4センチの小さなもの)箱の裏書にベルクアウフツーク(山の行進)とあります。

あとCDです。CDは2枚組みのドイツの民族音楽とボヘミアのオリジナル吹奏楽団です。(この写真)

楽器編成は木管楽器にサックスの入っていない古いドイツの編成です。でもクラリネットが3人と少ない。通常なら最低6~9人位。

この吹奏楽団の名前は Die Original Böhmischen です。(オリジナル ボヘミア)

CDを普通の感覚で、聞いてみるとクラリネットの音量が弱く聞こえます。でもクラリネットが金管楽器をバックにオブリガートを演奏しているように聞くとあまり違和感はありません。


世界には、いろいろなバンド編成がありそのことが、音楽の色彩感を豊かにしていると思います。(画一的な楽器編成は、楽器がある程度指定されている点便利だが、それが逆に色彩感を制限するものかも知れない。)
コメント (3)
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