
後半戦いきます。こちらはフレッシュメンツとおじさんメンツ。
○大塚愛美
バス運転手石島。参加メールで「心待ちにしていました」と頂く。そう言ってもらえて大変ありがたいです。ありがとうございます。前回はガキ大将を演じてもらったので、逆の振れ幅ということで今回はバスの運転手を演じて頂く。こちらも当初はあっけらかんとした運転手を想像していたが、演技を見た結果弱越しテイストで落ち着く。田中君といい大塚さんといい、運転する人は今回は何故か弱腰になってしまった。
○坂田奈那
幹部辰巳。こちらも前回は子ども役を演じてもらったので、今回は逆の振れ幅ということで人を脅す役を演じてもらう。が、その愛くるしさは天性のものなのか、結果無邪気に人を脅すというところに落ち着く。台詞の中、アベルとカインとアダムとエヴァがごっちゃになりわたしを恐怖させた。本番後、打ち上げで働くその姿がとても大人で「あぁ、こう使えばいいのか」と思わせた。カラオケで見せた合いの手をわたしは見逃しませんよ。
○関根里佳子
店長越中島。前回はシリアスな役と、厳しい後輩という一定の感情の役を与えたので、今回は感情が存分に動くコメディパートの役を与える。本人も分かっているのか、やはり型にはまった芝居になりがち。自由になればもっと面白くなる。ダンス隊長理性派として後輩を引っ張ってってくれた。2日目お手伝い後に「第九のシーンは先生のやりたいこと、分かっていた」という劇作として嬉しい言葉を発してくれる。「でも上手く出来ませんでした。」と今度は演出として嬉しい言葉を発してくれる。
○大塚功己
象・銀行員白河。彼には爆発して欲しいのです。どうもエネルギーを発散するのが苦手なのか不器用なのか、相当のものを持っているのに、ここ一番で出てこない。器がでっかいのだから、演技もでっかくなると見るものをひきつけるパワーを発するのです。わたしには無いものだから、それは本当に羨ましく感じます。そんな彼を引っ張りあげてもらおうとベテラン姉さん方2人とマッチアップさせる。
○片桐瞳
乗員富岡。ここからフレッシャーズ。授業中から器用さを見せる子。間の勘が特に良い。先輩が大勢いるact orchではどうなるかと観察していたが、臆することなくきっちり仕事をこなす点取り屋。バスのシーンではact orch、お客様からも笑いを取る。次はシリアスな面も見てみたい。余談だが、声が誰かに似ていて、独白シーンを聞くといつも悶々とさせられる。
○細山誉也
バスジャック犯塩浜。外部のワークショップに通ったりするガッツのある若者。性格が現れ芝居もやはりガッツがある。熱心でなんでも挑戦しようとする姿勢は良い。何回か芝居を見ているが周りを見れる余裕が出てくるともっと良くなる。中川が実は密かにお気に入りだったのは内緒。余談だが、劇研のマスコット筑田大介を知っている。この年で凄いことだ。
○青木ナナ
学生森下。彼女の持つ不思議なオーラは竹田氏をも驚嘆させるほど。稽古中盤から彼女の持つ雰囲気が見えてきた…というか怒涛につぶやくツイッターで見えてきた。もっと前から知っていればもっと色々な展開にすることが出来たと反省・・・ではなく悔しい気持ち。芝居は意外と実直であるが、ハメをはずさせると凄い。「イエス、イエース」は特に凄い。
○芦澤知鼓
超能力者牡丹。初めて会った第一印象からエスパーっぽいなぁと思っていた。今回意欲的に参加表明をしてくれて、丁度エスパー役が必要であった為彼女にお願いする。稽古序盤、声の小ささに大丈夫か?とドキドキしていたが、回をこなすごとにどんどん良くなっていき満足。やっぱりエスパーだ。牡丹は現実世界で「ワタシ」を心から支える同級生なのでした。余談だが、自主練で代役していた東雲の高笑いの完成度が非常に高い。これを今度はどっかで使いたいですね。
○熊谷瑠志亜
幹部若洲。芦澤さんと一緒に意欲的に参加してくれた。その心意気を買って幹部へ。本人は不安がっていたようだが、熊谷さんにしか出来ない芝居、存在感を出していた。ベテランが揃う幹部の中でここまで出来るのは本当に凄いことなのですよ。余談だが、自主練で素晴らしいダンステクニックを見せてくれた。もっと早くに見れていればダンス最前列(通称神7)の牙城に穴をあけることが出来たのに。
○竹下寧音
学生大島。森下がゆったりボケなら、こちらはてきぱきツッコミ。わたしが「こなれている」と評価したことから随分とこなれている症候群に陥ったようだが、基礎技術があってこその「こなれている」ですから、これからもっともっと上手になると思う。この子も芝居の勘がいい。余談だが、芝居スタイルが多少婦人石井の明大劇研初期の頃に似ていると思う。ちなみにその時の評価が「武器職人」つまり、技術屋でこなれているという。
○西澤大
幹部清澄。アキレス。ここからおじさんメンツ。おじさんメンツにお願いしたことはシーンの基礎となること。ニッシーにはミスドシーンで本当にお世話になる。年下との交流が始まったのは彼がきっかけ。それがきっかけで尾崎さんの仇になる。人の良い彼、人の良い芝居をする彼には人を見下すリアリストを演じてもらう。見下す顔に苦戦していたようだが、良い感じでしたよ。
○尾崎健太郎
幹部千石。こちらは幹部の基礎となって頂く。彼の出るシーンは基本安定する。わたしは調子にのって台詞音ハメきっかけを二つ、彼に託す。託すことが一杯だ。知性派の大幹部、もっとその知性を振り回して欲しかった。何が足りなかったか…そうだ、部下らしい部下だ。そう考えると今回の幹部は個性派揃い過ぎて使い物にならない。なんだかんだで怪我をしやすく、前回は骨盤、今回は足首を持っていかれる。
○徳田雄士
通り魔福住。ゼノン。初参戦。明大劇研の頃見ていて「なんて怪優なんだ!」と思い、その後ずっとラブコールを送る。今回ようやく出演して頂けることに。後に素晴らしいほどのスロースターターであることが判明し、稽古回数少ないact orchで大丈夫かと不安になったが、本番の福住の最後の台詞を聞き、やはり彼にお願いしてよかったと心から思う。
余談だが、ゼノンはミスプリントがあったが、面白かったのでそのまま採用し、アキレスを追い越して走ってもらう。稽古場を盛り上げた愛すべき男。
○山村遊哲
幹部木場。遊哲君とは多少婦人でもお付き合いしていて、素晴らしく器用な役者であると思っています。神の存在に悩む男、そして中川亀に体を弄ばれ、教祖を撃ち、挙句の果てになんか体が膨張しちゃって、中川亀に歩道橋から落とされるという荒技が出来るのは彼ぐらいか。意外にまじめで稽古後しょっちゅう「あれ大丈夫ですか?」と聞いてくる。余談であるがイメージソースはジーザスクライストスーパースターのユダ。
○竹田哲士
教祖佐賀。 特に無し。
いや、ある。稽古8回の内6回まで色々やってくる。それを全て許していたら、
猫と鳥をこよなく愛し、歩道橋に超ジャンプして飛び乗り、爆弾をじゃんじゃん投げ込んじゃうというとんでもなくお茶目な教祖になっていた。
稽古での微細な感情の調整、台詞の威圧感、狂人性の見せ方など、後輩は学ぶべきところが多かったはず。
以上31人。疲れた。
アンサンブルメンバーも良い人材が揃っていた。皆にも是非メインパート参加して欲しかった。48役書きたかった。そうしたらわたしはナベ秋山 康になれたのに。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます