城跡を歩いていると、その石垣の中に面白い石を見ることがある。
石工たちの遊び心なのか、実用本位で使われたのか、のちの人のこじつけなのか・・・、その訳はいろいろであろう。
結構、目につくところに使われている。
「鳥取城」の石垣に積まれていた「手水鉢」。
どなたかの侍女だった人の家にあったものだと説明書きがあった。
お家のための忠誠心から、大事な手水鉢を提供したのであろう。
石工のワザがモノを言い、見事にきっちり収まっているではないか。
もう一つは、「津山城」の天守台の石積みにあるハート型の石。
訪れたカップルが「この石にタッチすると結ばれる」と書かれていた。
こちらは「愛の奇石」と名付けられていて、のちの人が作り上げた観光ネタのような気がする。
いつも、重機のない時代に、重い石を一つ一つ積み上げていくのは大変であろうと感心する。
しかも、長い年月にわたり、その形を維持しているのはすごいと思う。