幸隆の国から

歴史の跡、自然、いい湯などを訪ねて出掛けたときの記録。
また、四季折々、日々の雑感です。

仲秋の名月のお茶会

2023-09-30 | グルメ

昨日は仲秋の名月だった。

夕方には東の空に、ちょうど満月となった大きな月が昇った。

 

いつもお邪魔する「JuJu's Cafe」さんに、お月見のお茶会に誘っていただいた。

お茶会と言っても「お茶」だけで済むはずがない。

親しい友人やオーナーご夫妻と、おいしいお料理とワインを頂きながら、一しきり楽しい話に花が咲く。

ワインの後は、オーナーの中国土産、「月餅」と「中国茶」を振る舞っていただいた。

白ワインで酔った後、ホンモノのお茶と月餅の組み合わせはとても良かった。

甘さを抑えられた餡にフルーツの入ったものには、甘いものが苦手な私も思わず手が伸びた。

 

さて、お茶については、オーナーがそれぞれの茶葉の色、香り、味などの特徴を説明してくれながら淹れてくれた。

かわいらしい日本のおちょこのような大きさの茶わんで、何種類ものお茶をいただいた。

緑茶、紅茶など、何杯もお代わりをし、それぞれの香りや味の違いを楽しませてもらった。

 

料理、ワイン、お茶を楽しみ、夜半にお店を出る。

空を見上げると、お月様は薄い雲にまん丸の姿を隠してしまっていた。

仲秋に満月が重なるのは、今度は「7年後」になるそうである。


カルガモ観察日記・飛び立つ日は近いのか

2023-09-28 | 野鳥

「公園の池で育ったカルガモが飛んだ!」というメッセージが届いた。

卵のときからずっと、このカルガモを見守ってきたグループの一人からの情報である。

連日、走りながら羽をパタパタさせ飛ぶ練習はしていたが、水面あるいは地面から足が離れるところまではいかなかった。

ついに浮上したというではないか。

 

まだわずかな距離を飛んだに過ぎないが、大空を自由に飛び回れる日も近い。

そうなったときには、どこか、もっと広いところにに飛んで行ってしまうのであろうか。

この子に癒されてきた者とすれば、その日が来るのはとても寂しいことである。

「飛べ~!」、「飛んで~!」と気合を入れてきたくせに、勝手なものだとは思う。

 

みんなで、「来年、いいお相手を見つけて帰ってきてくれたらいいね」と話しているのである。


カルガモ観察日記・まだ飛べない一人っ子

2023-09-23 | 野鳥

 

このカルガモの子は、孵化してから55日経つ。

また、母親に突き放されて、独りぼっちになってからちょうど2週間になる。

身体は親に匹敵するぐらい成長し、羽も生えそろっているが、まだ飛ばない(飛べない?)。

パタパタと羽ばたきはよくするようになった。

母親が羽ばたきした時には、羽音とともに、近くでカメラを持つ私の顔にしぶきが飛んできたものだ。

この子のパタパタは、母親のそれとは違ってまだ力強さに欠ける。

 

2か月で成鳥と言われるカルガモが、いまだ近距離の低空飛行すら練習をしていない。

そろそろ「飛行訓練」が始められそうになった時に、母親は「子離れ」してどこかに行ってしまったのである。

親の飛ぶのを見て真似をしようにも、模範を示すべきその親がいない。

こんなとき頼りになる兄弟(姉妹)もいない。

一人(一羽)で「自主トレ」しようにも、どうしたらよいのか分らないのではないだろうか?

素人考えではあるが、それがいまだ少しも飛べないでいる要因かと思っている。

このような環境に置かれたカルガモは、飛ぶようになるまでに少し余計時間がかかるかもしれない。


ビオトープに訪れる季節の変化

2023-09-21 | 

秋の彼岸である。

公園のビオトープに、ドンピシャのタイミングで彼岸花(曼殊沙華)が咲いた。

花がない時にはまったく目立たないが、この時期を忘れず真っ赤な花が存在感を示す。

葉がないのに花が咲き、その花の形もユニークである。

この夏は異常な暑さだった。

「暑さ寒さも彼岸まで」、ここで、秋らしい気候に変わってほしいものだ。

 


カルガモ観察日記・野生の厳しさの物語

2023-09-20 | 野鳥

野鳥でも、カラスやスズメ、ツバメなどは、成長するまで親がエサを運び口移しにヒナに与えてやる。

一方、カルガモのヒナは誕生するとすぐに歩き、泳ぎ、エサをとる。

子育てをする母親にとって、「子を見守り、危険から遠ざけること」が何より重要な役割だったはずである。

その通り、母親は常に子に寄り添い、周囲の安全に気を配る様子が見られた。

 

母親とのお散歩。

そのころは先に行く子の後に、常に見守る母親の姿があった。

 

ところが、まだ羽も成長しきらず、飛べない子を残して母鳥は姿を消してしまった。

あれほど愛情を注いで育てていたヒナが、一人前の大人(?)に成長する前に突然いなくなるとは・・・。

その時から、兄弟のいないこの子は、前触れもなくひとりぼっちになってしまった。

「あとは自力で生きていきなさい」と子を突き放す、野生の生き物の厳しさを見せられた気がした。

以来すでに10日が経ち、母の面影を残しつつ日を追って成長している。

この子はすでに、それが野生の宿命と悟っているかのようにも見える。