ゆきちゃん通信++tomiの日記++

自閉症の娘、由紀子の毎日と
母の生活を綴っています。

成長

2005年04月13日 | ゆきちゃんの日記

今日はねーねーがお友達にもらったマリオネットで遊びました。 

大学時代に人形劇のサークルで活動をしていたねーねーは
さすがに人形の操作が上手です。 

由紀子はすっかり、その人形にはまってしまいました。 


ねーねーのまねをして、
人形に動作をさせる由紀子・・・。 

泣いている様子 

怒っている様子 

感情表現も試みようとします。 

ちょっとコミュニケーションの成長を感じさせてくれました。 
 

先日も私が

「あれ?めがねを何処に置いたっけ?」

と独り言のようにつぶやくと、
本を読んでいた由紀子が
さっとめがねを渡してくれると言うことがありました。 


こんなこと、普通の人なら当たり前のことですが、
最近まで由紀子はそんな反応をすることはありませんでしたから
ちょっとビックリです。 

小さな成長です。 


最近は思春期の揺れで、
辛い変化ばかりだった由紀子の
この小さな成長は私をとても勇気付けてくれた気がします。 

もしかしたら、辛い変化にばかり気を取られていた私は
今まで由紀子の小さな成長を見逃していたのかもしれないのですが・・・。

=END=
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今日から学校

2005年04月11日 | ゆきちゃんの日記
入学式の後にお休みが続いて
今日が学校の初日です。 

ちょっと緊張をした顔で教室に入って行った由紀子ですが、
担任の先生のお話ではとてもおりこうさんだったようです。 

家で頭を叩きながらイラついている由紀子の顔はなかったようです。 
 

ちょっとホッとしたものの、
たぶん慣れてきてから荒れるのだろうなぁ・・・と、
心配でもあります。 
 

新しい学校でもう一つ新しいことを始めました。 

由紀子を学童に預けることです。 

この養護学校には同じ敷地内に
父母の会が運営している学童があります。 

下校時間に担任の先生のところから、
学童の部屋まで連れてきてくれて
最長5時半まで面倒をみてくれます。 
 

引越しの準備の最中に体調を壊した母は
自分の体力に自信がなくなっています。 

もし、また心臓の発作を起こしたりして
由紀子を迎えに行けなくなったらどうしょう・・・

そんな不安を抱いていた私は
思い切ってこの学童に助けていただくことにしたんです。 

最初は週に一度程度のつもりでしたが、
由紀子の性格からして特別な行事にすれば拒否をすると思うので、
毎日の生活の中に組み込んでしまうことにしました。 

学校が終わったら学童で私を待つ! 

それが当たり前になるように初日から預けることにしました。 

預かってもらうのは1時間ほどですが、
以前のように何時何分までにお迎えに行かなければ・・・
というプレッシャーがないのでとても気持ちが楽です。 
 

働いてもいないのに・・・
そんな罪の意識も感じますが、

誰も知った人がいない土地で暮らすのですから、
誰かに助けてもらわなければ・・・。

そう自分に言い聞かせている私です。 

=END=
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中学生になりました。

2005年04月08日 | ゆきちゃんの日記

今日は入学式! 


由紀ちゃんついに中学生になりました。 
v(*^-^*)ゞ*'゜☆イエイ☆ 


由紀子が新しく通うことになった学校は、
大村市にある養護学校。 

長崎県下一のマンモス養護学校です。 

中学一年生は22名 4クラスもあります。 

由紀子は1年3組で、在籍者は5名。 

担任の先生は男性と女性の先生が2人です。 

(名前は由紀子の呼び方を確認してから・・・。) 
 

長かった春休みの間、
環境の変化の中で自傷がまたひどくなって、
毎日頭を叩き続けていました。 

そして、昨日まで学校へは行かないと言っては
母を困らせていたのですが、

今朝になると

「入学式が終わったらお家に帰ろうね!」

と言って、

素直に着替えをして笑顔で車に乗り込みました。 

ちょっとビックリでした。 


入学式の間もクラスに入っても、
今日の由紀子はとても落ち着いていました。 

昨日までの由紀子とは別人のようでした。 
 

そんな由紀子を見ながら、
母は考えていました。 


もしかしたら由紀子は、
昨日まで新しい学校のことが不安でたまらなかったのかもしれないと・・・。 

思い出してみれば、
今まで学校の新学期の初日はいろいろな行事がいっぱいでした。 

いろんな先生からたくさんの指示やお話があるのですが、
その話の内容や次の行動の指示などが
由紀子にはよく理解できませんでした。 

それでも今まで回りのお友達に助けてもらいながら
なんとか乗り切ってきました。 

その頼りにしているお友達とお別れをして、
新しい学校で新学期を迎えることは
由紀子にとっては大きな不安だったと思うのです。 
 

でも、今日はずっと
由紀子にもわかるような形で指示が出されます。 

入学式もとても簡潔で短時間で終わりました。 

教室に戻っても
爪を噛みながら耐えるような時間はありませんでした。 

それは由紀子にとって居心地がいいことなのかもしれません。 
 

由紀子の意思を確認しないまま決めた養護学校への進学でした。 

でも、これでよかったのかもしれないと思うことができて
ちょっと救われた気持ちになった母でした。 
 

ただ、やはり由紀子を支え続けてくれた子どもたちが、
もう学校の中にはいない事がとても淋しく思えました。 

これは由紀子も同じ気持ちだったと思います。 

あらためてみんなにお世話になったことに感謝したいと思います。 
 

月曜日から本当に新しい生活が始まります。 

今日のように落ち着いた日ばかりではないと思いますが、
すこしでも由紀子が楽しく暮らしていけるように
心から祈りたい気持ちでいっぱいです。 
 

=END=
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耳をおさえて!

2005年04月03日 | ゆきちゃんの日記
長崎県の大村といえば長崎空港です。


我が家のねーねーの部屋からは飛行機の離陸が見えます、 

今日は空港へ見学に行きました。 

由紀子には
スーパーにチラシ(ちらし寿司じゃなくて、広告のちらし)
があるとうそをついて・・・。

ごめん! 

長崎空港は海の上にあります。
正確には島にあるのですが、長~い橋を渡って行きます。 

その途中で飛行機が着陸態勢に入って降りてきました。 

滑走路に車輪がつく瞬間が見えました。
ゆきちゃんちょっと喜んでました。(笑) 
 

空港の中は人がいっぱい、
でもチラシはハウステンボスのチラシしかありませんでした。

本当にごめん! 
 

不満げな由紀子のために帰り道でスーパーに寄りました。 

懸賞のチラシをご機嫌で集め始めたのはいいのですが、
由紀子が苦手な歌が流れはじめました。 

しばらくは自分で耳を押さえていたのですが、
両手で耳を押さえたらチラシを取ることができません。 

さて、どうしたものか・・・・

考えた由紀子は一緒にいたねーねーに 


「ねーねーが耳を押さえるんだよ!」 

ねーねーは(・ ・)え? 


そうです、自分はチラシを取りたいから、
ねーねーに自分の耳を押さえてくれと言っているのです。(笑) 
 

由紀子の後から耳を押さえて歩くねーねー。 

なんとも変な感じです。(笑) 


しばらくその状態でスーパーの中を歩いていたのですが、
途中で由紀子が首を振っています。 
(・ ・)え? 

曲が変わったので耳を離せと言っているのですが、
ねーねーが気付かないのです。 

すると・・・無言のまま天井を指差して
ねーねーに
「気がつけよ!!」と言いたげな様子!(爆) 


やっと気がついて耳をはずしてもらった由紀子ですが、
これではまるでねーねーはお付の侍従のようですよね!(笑) 
 

その後ねーねーが言ってました。 

「由紀子の耳を押さえるのは難しいんだよ!
耳たぶを耳の穴に押し込むようにして押さえるんだから・・・。」 

みんなで試してみたんですが、
音を遮断するのにはとても効果的でした。 
_(#‥# ) ナルホド・・

=END=
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昨日の続き

2005年04月02日 | ゆきちゃんの日記
3月19日 

長崎から大村へ引っ越してきました。 

由紀子は家が変わったことへの抵抗はそれほどでも無かったようで、
家族が荷物を片付けている間、
もくもくとジグソーパズルを作り続けていました。

家が変わるのは今回で4度目ですから、
家への執着はそれほど無いのかもしれません。 

ただ、毎回のことですがトイレだけは慣れるのに時間がかかります。 

2週間たった今でも夜にトイレから戻ってくる時は
駆け足で帰ってきて、

必ず「あ~怖かった!」といいます。(笑) 
 

家の中ではそれほどの問題はありませんが、

ただ・・・家から外にぜんぜん出ようとしないのです。

何処に誘っても「いや!」の一点張りです。 

ただただ、家の中で
パズルとパソコンをして過ごす日が10日以上続きました。 

唯一、長崎で通い始めた
クレインハーバーに行く時だけは必死に説得をして
連れ出すことができました。 
 

このままの状態で新学期が来たらどうしよう・・・。 

私の中でどんどん不安が高まっていきました。 

私が不安になると由紀子もまた揺れてきます。


完全に悪循環です。 
 

一時期、治まりつつあった自傷もまたひどくなりました。 

拳骨で自分の頭をがんがん叩きまくるのです。 

それを止めようと私の手で由紀子の頭をカバーしたら、
まともに叩かれてしまい腕に青あざができました。

痛かった~! 
 

由紀子のために引越しをしたはずなのに、
こんなに由紀子が辛い思いをしている・・・。 

本当に引越しを決めてよかったのだろうか・・・。 

考える度に涙が出てきました。
本当に落ち込んでしまいました。 
 

でも、時間というのはありがたいものです。 

10日目を過ぎた頃から
少しずつ由紀子に変化が見られるようになりました。 


買い物に誘った時に
「行く!」「行かない!」「行く!」……と、
迷い始めたのです。

今がチャンスだと思いました。 

そこで、以前紹介してもらっていた
歯医者さんに行くことにしました。 

JRで2つ先の駅まで行って、
そこからタクシーで行く。 

それを条件に由紀子も何とか納得してくれました。 
 

そして、その日から少しずつ外に出られるようになってきました。 

ただ、目的地まで絶対にタクシーか車でなければなりません。 
 

そんな由紀子と私の格闘を見ていたゆきパパが、
車をもう一台買うことを提案してくれました。 

学校の送り迎えは当初、
路線バスでするつもりだったのですが、
この状態では難しいだろうということです。 

私の体力とストレスを考えてもそのほうがいいと言ってくれるので、
甘えることにしました。 
 


今日は温泉に連れて行ってきました。 

相変わらず車の中でも、
外の景色を見ることができず、
ずっと下を向いたままの由紀子ですが、
固まってしまった心が少しずつ緩んできているのは確かです。 


新学期まであと一週間! 

もう振り返っている時間はありません。 


がんばらなければ・・・。

=END=
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